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「自主研のススメ」28.サミットの舞台裏②

前回のnoteでは第7回関東自主研サミットの舞台裏①として、イベント立ち上げまでの経緯から、プログラムデザイン、そして第1部の話を記しました。

今回は、引き続き第2部のグループワーク、そして第3部の懇親会についてお伝えします。

オンラインの壁を越えたい!

以前noteでも書きましたが、オンラインだと出会えた人とその後につながる確率が、リアルと比べて低くなりやすいと個人的な経験から結論づけています。

その前提のもと、関東自主研サミットは「気づき」と「つながり」を2枚看板にしているので、リアルに負けない「つながり」を生み出すことを目指し、次のような仕掛けを用意しました。

・スクショを使った名刺交換
・ゆるりとお菓子を食べながら語り合う
・チャットの活用等で対話の見える化促進

こうした仕掛けに加えて、各グループでの対話の質を引き上げようと、環境設定にも配慮しました。具体的には、ブレイクアウトルームの人数は4人までとし、そのうち1人はテーブルファシリとして、予めその役割を依頼をするとともに、上記の仕掛けに関して別日に事前説明会も開催し、準備を整えました。

さらに、テーマも参加者が話しやすい内容にすることで、気軽に、かつ主体的に発言しやすくなるようにしました。

このような諸々の準備をした上で望んだ第2部のグループワークですが、概ね対話は促進されていたようなので、一定程度上手くいったといえますが、一方でオンラインの壁の高さをヒシヒシと感じざるを得ない面もありました。

テーブルファシリからの振り返り

仕掛けに対する評価をしたく、今回テーブルファシリを依頼した皆さんにアンケートをお願いしたところ、次のような結果となりました(n=10)

①名刺交換
 実施した:10人(うち、自分企画でもパクりたい:5人)
②お菓子食べながらワーク
 実施した: 3人(うち、自分企画でもパクりたい:3人)
 未実施: 7人(うち、自分企画でもパクりたい:3人)
③可視化しながらワーク
 実施した: 4人(うち、自分企画でもパクりたい:3人)
 未実施: 6人(うち、自分企画でもパクりたい:3人)
④事前説明会
 自分企画でもパクりたい:4人
 自分企画でもパクりたい:6人

母数は少ないですが、いずれの仕掛けも完全に評価されるものではなかったといえるようです。どの項目も「自分が企画する際にはパクりたいと考える」が4~6人でほぼ半々に分かれています。これに関して、ファシリのzoom使用の成熟度等やそもそも場を運営する経験値も影響しているかも知れませんが、いずれにしても絶対的に採用され広めるほどの仕掛けではなかったようです。

その他、アンケートをしたことで見えた次につながるヒントもあって、

・ブレイクアウトルーム間の移動方法は、事前に操作説明を入れる
・参加者全員が話すことができるよう、話す量は参加者一人一人が気をつけましょうといった事前アナウンスを入れる

これらについては、次回以降僕らは採用していくことになりました。

第3部 懇親会

ここでは2つの仕掛けを取り入れ、それに応じた2回転の場としました。

・自らが話したい人、つながりたい人との対話の場
・自らが話したいテーマでの対話の場(OST的な感じ)

この設定は上手くいったと手応えを感じています。
前半の「この人と話したい」では、登壇者の2人に加えて、この1年で本を出版された後藤好邦さんと助川達也さんにも場をお任せしました。これにより、全体では質問ができなかったことを聴く機会も作ることができ、またこの人とつながりたいというニーズも満たすことができました。

後半は、オープンスペーステクノロジーをイメージしたもので、自らが話したいテーマを休憩時間中に募集し、各自が話し合いたいテーマの部屋に自由に移動できるようにしました。今回出されたテーマというのは、「自主研活動での悩み」や「出向先での働き方」といったものから、「最近の休日の過ごし方」といったユルいものまであって、各グループで充実した対話の場が生み出されているようでした。

総括的に

zoomだとその場で一人ずつしか発言ができません。それだけに、参加者にいかに多くの発言の機会を作るか、また受け身的になり過ぎず、主体的な動けるような機会を作るか、こうしたことが重要だと、改めて気づくことができました。特に、発言の機会でいうと、ブレイクアウトルームでいくら4人になったとしても、1on1による雑談がないのが致命的なので、そのハンデをできる限り克服できるよう、環境設定にできるだけ配慮することがとにかく大事ということとなります。

このnoteでは、僕らが試したプランを全てさらけ出してみました。この中に参考になることがあれば上手くパクってもらいたいし、逆にこの仕掛けはとても使えるというものがあれば教えていただきたいと切に願っていますので、本気でご連絡ください!

最後に。トップの写真は、2次会終了時の一枚です。最後まで残っている皆さんとの対話って(ここまでの話をひっくり返すようですが)不思議と場づくりの設計を超越したものが生まれるので、その時間が大好きです。

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