写真撮影の三大要素:絞り(F値)、シャッタースピード、ISO感度を理解する

写真を撮る上で最も重要な三つの設定、絞り(F値)、シャッタースピード、そしてISO感度。これらはカメラの「露出」を決定する要素であり、写真の明るさやボケ具合、動きの表現に直接影響します。しかし、これらの概念や段数の考え方は初心者にとってややこしく感じることが多いです。この記事では、これらの要素を簡単に理解できるように解説していきます。


絞り(F値)とは?

絞りとは、レンズを通過する光の量を調整するために、レンズ内部の開口部の大きさを変えることです。F値は絞りの開口度を示し、数字が小さいほど開口部が大きく、多くの光を通します。逆に、F値が大きいほど開口部は小さくなり、通過する光の量は減ります。

F値が小さい(例:F1.8)と背景のボケが大きくなり、被写体が際立ちます。これを「浅い被写界深度」と言います。一方、F値が大きい(例:F16)場合、背景から前景までがくっきりと写る「深い被写界深度」を得られます。

シャッタースピードとは?

シャッタースピードは、カメラのシャッターが開いている時間を示し、通常は秒単位で表されます(例:1/60秒)。シャッタースピードが速いと、動いている被写体を凍結させたような写真が得られ、遅いシャッタースピードでは、動きをぼかして表現することができます。

シャッタースピードを「1段」変えると、光の量は2倍または1/2倍になります。例えば、1/60秒から1/30秒に変更すると、光の量は2倍に増えます。

ISO感度とは?

ISO感度は、カメラのセンサーが光に対してどれだけ敏感であるかを示します。ISO感度を上げる(例:ISO 100からISO 400へ)と、少ない光でも明るい写真が撮れるようになりますが、画質が低下するリスクも伴います(ノイズが増えるなど)。

ISO感度も「1段」変えると、センサーの感度は2倍または1/2倍になります。例えば、ISO 100からISO 200へ変更すると、センサーの感度は2倍になります。

段数の考え方

写真撮影において「段」という言葉をよく耳にします。これは、F値、シャッタースピード、ISO感度の設定を調整する際に、露出の量を均一に変更するための基準です。「1段」変更するということは、露出量を2倍または半分にするということです。

例えば、もしシーンが暗すぎる場合、ISO感度を1段上げる、シャッタースピードを1段遅くする、またはF値を1段下げる(開口部を大きくする)ことで、露出量を増やして明るい写真を得ることができます。

まとめ

絞り(F値)、シャッタースピード、ISO感度は写真の「露出」を決定する三つの柱です。これらのバランスを理解し、上手く調整することで、あらゆる状況で理想的な写真を撮ることができます。始めは複雑に感じるかもしれませんが、実際にこれらの設定を変えながら撮影を繰り返すことで、自然と理解が深まっていくはずです。さあ、カメラを手に取り、あなたの創造力を解き放ちましょう!

いただいたサポートは医療系クリエイターSAKAIの活動費として活用させて頂きます。