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信頼関係とリスペクト

東京の表参道に取引先があります。亀戸から移転して一年が経ちました。これだけの情報でも、グルメな方なら店名分かるかも知れませんね。どのような経由で取引になったのか忘れましたが、プライベートでも何度かご飯を食べたり、飲みに行ったりと、仲良くさせてもらってます。仕事の話は一切しなくて、いつもなんの話しをしてるのか思い出せないほどのバカ話しばかり。それがいいんです。だから長く付き合えてるのかも。それとお互いをリスペクトしているし、信頼関係で成り立っていると思ってます。先日、知人に誘われてお店に伺いましたが、写真はそのときのレバーです。生姜がいいですね。

ここ数日、数名のシェフのうち3名から、また肉が欲しいと連絡があったのだが、、、。取引どころか道ですれ違うこともないまま5年も6年も経過していると、お互いの考え方やものの見方が変わってるんじゃないだろうか。当然、料理も当時と同じだとは思えないし。

僕は、シェフに合わせて肉を手当てして仕上げていくので、そのことを理解してくれていたなら、まずはブランクを埋めるための行動をするべきじゃないかと思うのです。

5年前に作ったオーダースーツ店に、急に電話してスーツ作ってくださいと言ってるようなものです。5年も経てば1から採寸するでしょう。体型が変わっていないとしても、店側としては生地選びから採寸まで、初めてのお客様と同じ対応をするはずです。

こういうことを考えると、Aシェフと数名のシェフとは信頼関係が築けてなかったのだと、いまさらながら思います。仕事としての割り切りだから、何事もなかったかのように連絡してくるのでしょうね。

売り手と買い手の立場、考え方の違いもあるのかも知れませんが、生産者も僕も料理人も壁が必要ないと考えている僕にとっては、いささか残念な連絡でした。

さて、これを読んでいる若い料理人や精肉店に勤めている方々。いまいちど日々の仕事を見直したとき、食材や包装紙材など納入してくれている方をなんと呼んでますか?

サカエヤの場合、名前で呼ぶようにしていますが、包装紙材なら会社名ではなく◯◯さん、担当の方の名前がわからない場合(宅配ならヤマトさんとか佐川さん)と必ず敬称をつけています。間違っても、業者とか呼び捨てにするようなことはありません。取引先のレストランも「さん」づけです。メログラーノさん、ラフィナージュさん、イルジョットさん、というように。

今回、連絡くれた数名の料理人は、業者と呼び捨てにし、僕の前ではサカエヤさんと言い、いない所ではサカエヤと呼び捨てにしているでしょうね。会話のちょっとしたところで読み取れるので、日頃から出入りの業者さんや生産者のみなさんをリスペクトすることで、心ある良い仕事ができると僕は思っています。

ありがとうございます!