モノマネ
ようやく覆っていたテントが外されました。あと少しです。
先日伺ったとんかつ屋さんも、その前に行ったとんかつ屋さんも、どちらも人気店ですが、お二人とも他業種から転職して開業されています。そう言えば、とんかつ屋で働いていて独立した方、あまり聞いたことないですね。
後継ぎは別として、他業種の方、つまり素人からいきなりとんかつ屋はじめた人が多いように思います。
なので、とんかつ屋さんの店主に師匠がいるケースは稀で、そこがフレンチやイタリアンと違うところです。お笑いの世界でもダウンタウンに代表されるように師匠を持たないパターンと、師匠に弟子入りするパターンがあり、料理の世界もよく似ているように思います。
僕のことを話しますと、僕も師匠はいません。技術を教えてもらった先輩はいますが師匠ではなく、父親が師匠かと言えば、それも違います。
働き出したころは、先輩の技術を徹底的に真似しました。小学生の頃からサッカーやってましたが、とにかく上手な人の真似をとことんやりました。高校生のとき走り方がオネエみたいな先輩(選抜選手)がいたのですが、それさえ真似しました。いま思えば、周りの人たちにどう思われていたのか、、
僕は19歳のときに習った先輩の教えをいまも守り続けています。それが基本であり、毎日の積み重ねが技術の向上につながると実感しています。
肉屋に師匠と弟子の制度はないですが、独学は限界があります。肉を切る姿が美しくないし、おいしさは0.1ミリの差で決まると思っています。なによりも基本ができていないと手首を痛めたり、腰痛になったりと故障に絶えず悩まされます。スポーツと同じく、長く仕事をするためには基礎とメンテナンスです。そして基礎ができてこそのモノマネです。
ありがとうございます!