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熟成肉

宮本シェフ(アンティカ ロカンダ ミヤモト)のところで食べた熊本県産の経産サーロイン、25日程度熟成させているのだが、肉の芯まで熱々で物凄く美味しかった。この熱さで提供してくれるところ、なかなかないんですよねー。

熟成肉のことは、過去に何度となく書いてきたけど、先日も料理界の大御所が熟成肉についてネガティブなことを言っていた。また、違う日に、老舗ステーキ屋のご主人(70歳くらいかな)も同じように。

おそらく年配の方ほど否定的な気がする。それと、過去に熟成肉を食べて良い経験をしていない人は、ネガティブなことを言う傾向にある。ブームが去った後は、だいたいこんなもの。

でもこれだけは言っておきたい。なんでもかんても決めつけて一括りにするのではなく、ブームに関係なく真面目に取り組んでいる人もいるわけです。そういう人は、熟成肉をやる「理由」があり、そこを見ないであれこれ言うのは、ちょっと違うと思う。

もし、A5やA4の黒毛和牛を熟成している人がいるならそれこそ理由を聞きたい。何もしなくても柔らかくて肉は、手をかける必要はなく、保存さえしっかりやれば美味しいのです。

僕の場合だと、肉質の硬い経産牛や香りの弱い肉を熟成させているのだが、主力となる近江牛はやらない。A2やA3で肉質が粗いものは短期間で仕上げるために熟成させることもあるが、サシの多い肉は熟成させると脂が酸化するので不向きである。

このあたりの知識がないのに、ブームでやってしまうから事故が起きるのであって、もうひとつ重要なことは熟成肉には設備が必要です。

さて、セジール跡地(サカエヤ+として生まれ変わります)の改装ですが、予定より大幅に遅れています。決まっていることは、noteで小出しにしていきますが、枝庫、熟成庫、豚肉専用庫は設置完了しました。庫内の内装に特殊加工するため試運転はまだまだ先になりそうです。

レストランは8席の予定をしていましたが、カウンター10席に変更します。シェフがいないため、営業は毎日ではありません。サカエヤの肉を使っているシェフ、僕の知り合いのシェフが中心に月に10日程度の営業を考えています。

仕込みやサービス、シェフのサポートはサカエヤのスタッフが行います。一流のシェフの側で学べる機会は滅多にないので、うちのスタッフは役得です。すでに予約はどうすればいいのですかと、お問い合わせもいただいてますが、電話もホームページもないので、一般予約は受けない予定です。

僕個人がやっているSNSとサカエヤのSNSでひとまず案内をして、そこから希望者を募ろうかと思っています。このあたりは確定ではなく変更の可能性もありますので、随時更新していきます。

ありがとうございます!