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職業訓練を受けつつ月10万円もらえる「職業訓練受講給付金」って?誰がもらえる?わかりやすく解説(1/2)

さかのうえです。
前回のnoteでは職業訓練を受講するまでの4ステップを紹介しました。


今回は無職に非常にありがたい、
職業訓練を受けながら月10万円(+交通費)もらえる職業訓練受講給付金(職業訓練給付金)」について解説したいと思います。

長くなりそうなので、
 前編(ここ):「職業訓練受講給付金」って?誰がもらえる?
 後編(次回):職業訓練受講給付金をもらうための条件、申請について

に分けていきます。

※給付条件は2021年8月現在のものです。
厚生労働省のWEBサイトの記載と異なる部分がありますが、ハローワークの求職者支援制度資料の内容を優先して記しています。


はじめに:職業訓練受講給付金とは?

「特定求職者」が「給付条件を満たせば」もらえる、厚生労働省の求職者支援に関わる給付金です。
支給条件をすべてクリアすることや、受給に関する申請・審査通過が必要となります。給付決定後も、訓練校に通い始めてから指定来所日にハロワに行ったり、支給申請書の提出など…。
誰彼構わずもらえるお金ではないです。

職業訓練に通う方は、現段階で無職の方がほとんどです。
当然収入ゼロのまま学校に通って、日々お金は出ていくばかり…貯金も減っていく…心もとない…生活が不安…。

という感じで、日常生活に支障が出てしまうかもしれません。というか出ます。そんな方を支援するための給付金が「職業訓練受講給付金」なのです。

では、どんな人がもらえるのか?
給付のための条件はいくつかありますが、まず前提として「特定求職者」である必要があります。

特定求職者って?

雇用保険の失業等給付を受給できない求職者の方であって、職業訓練の受講などの就職支援を行う必要があるとハローワーク所長が認める方です。
具体的には、以下のすべての要件を満たす方です。
・ハローワークに求職の申込みをしていること
・雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
・労働の意思と能力があること
・就職のために職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと

(引用元:独立行政法人 高齢・障害・求職雇用支援機構「求職者支援訓練についてのご質問と回答」)

ざっくりまとめると、
 ①「ハロワ登録者」
 ②「雇用保険(失業保険)もうもらえない・もらえてない人」
 ③「働きたい・働ける人」
 ④「職業訓練とか受けていいよってハロワに認められた人」

ですね。

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①「ハロワ登録者」

これはまあ…すでに失業保険を貰っていたり、職業訓練を受けようと考える段階の方ならもう登録されていると思いますので大丈夫かと。

もし「えっハロワ登録とかしてないんだけど…」という場合。
給付条件に該当しないのでもらえませんし、そもそも登録に多少時間がかかりますので、ハローワークで「求職申し込みの手続き」をしましょう。
登録するともらえる「ハローワーク受付表」に書いてある「求職番号」(個人登録番号的なもの)が何にでも必要になります。

登録方法は、
 ●ハロワに直接行ってPCで求職情報を入力or手書きの書類に求職情報を記入→窓口で手続き・登録→「ハローワーク受付表」をもらう
 ●自宅のPCなどで求職情報を入力(仮登録)→ハロワ窓口に行って本登録→「ハローワーク受付表」をもらう

の2パターンがあります。お好みの方で。

※詳しくは ハローワークインターネットサービス「求職申込み手続きのご案内」を参照のこと。


②「雇用保険(失業保険)もうもらえない・もらえてない人」

前の会社で雇用保険に加入してい(て一定の条件を満たし)た方なら、退職後に雇用保険(失業保険)がもらえます。
離職票を提出したり雇用保険説明会を受けたり、自己都合か会社都合かでもらえ始める期間が変わるアレですね。

この雇用保険がもらえない(前職で加入していなかった)、もうもらえない(給付期間終了)といった人が対象になります。

なお、
「いま雇用保険もらってるけど職業訓練受けたい!
でも訓練受講給付金もほしいから申請するぞー!」という場合。

結論から言うと、雇用保険をもらいながら職業訓練は受講できます
しかし訓練受講給付金と雇用保険の同時受給はできません。どちらかのみの受給になります。

私がまさにこのケースでした。
訓練中に雇用保険が給付終了するパターンだったのですが、
給付終了まで雇用保険を受給→終わりしだい訓練受講給付金に切り替え
という形になりました。
基本的に、雇用保険の方が月あたりもらえる金額がデカいので、雇用保険は必ずもらいきりましょう。先立つものはマジ大事。


ちなみに。
「バイトしながら給付金もらって訓練校行けば収入そんなに心配ないっしょ~?」という方もいらっしゃるかもしれません。

アルバイトをしながら訓練受講給付金を貰うことも可能は可能ですが、
「雇用保険に加入しない」(※週20時間以上勤務の場合は雇用保険加入の可能性があるので、それ以下の勤務であることなども)が条件になるので
現実的にはかなり厳しいと思います。

そもそも訓練校は、がっつりバイトしながら行けるスケジュールじゃない(※学校・昼夜制による)です。だいたい平日週4日、9時半~16時過ぎまでくらい。
週1や土日程度の勤務にとどめるか、バイト自体あきらめた方がいいかと…。


③「働きたい・働ける人」

ハロワも慈善事業じゃないので「金だけもらって遊ぶぞ~~~ウェ~~イwww」人間には給付できません。しません。
今は働けてないけど、ちゃんと働くぞ!就業するぞ!という意思のある人、そしてその能力がある人が該当になります。

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嘘でも「働きたいです!」アピールしましょう。嘘でも。心にもなくても。


④「職業訓練とか受けていいよってハロワに認められた人」

これまでの①~③がクリア出来ていればまず問題ないと思います。
給付条件が通ってることも確認のうえ窓口へ申請でGO!!
あとは申請が通るのを神とハロワに祈れ!!!(適当)


職業訓練受講給付金:8つの給付条件(2021年8月現在)

さて、「どんな人がもらえるのか」の大前提を解説してきましたが、
大事なのはむしろここからの給付条件になります。
こちらもすべてクリアする必要があります。

条件は以下の8つです(2021年8月現在)。

1. 全ての訓練実施日に出席(理由がある場合でも8割以上出席)
2. 本人の収入が月8万円以下
3. 世帯全体の収入が月25万円以下
4. 世帯全体の金融資産が300万円以下
5. 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
6. 世帯の中に給付金を受給して訓練を受けている人がいない
7. (この給付金を受給したことがある場合)前回の受給から6年以上経過
8. 過去3年以内に、不正行為により特定の給付金支給を受けたことがない

厚生労働省のWEBサイトの記載と異なる部分がありますが、ハローワークの求職者支援制度資料の内容を優先して記しています。

…と、大前提だけでアホほど長くなってしまったので
給付条件の詳細や申請については次回まとめたいと思います。
それでは!

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