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エンジニア派遣構造の闇に取り組む話

はじめに

どうも、sakです。
前回は「アルゴ式 for business」に関するプレスリリースを打った際にnoteを書きましたが、新たにプレスリリースを打ったため、経緯と熱意を綴ったnoteを書きました。今まで教育に取り組んでいたのに急にどうしたの、ということが書かれています。
プレスリリース登録から公開までの1時間ほどでかきあげた記事で構成の甘さなどあるかもしれませんが、PRに至るまでの経緯と熱意はちゃんと伝わるよう書いたつもりなのでお読みいただけると幸いです。
まず、エンジニア派遣の存在が闇であると言っているわけではないことはことわらせてください。労働者派遣法によって生成される「歪み」を闇と表現しています。

PRについて

エンジニア派遣・SES企業と受け入れ企業間の「技術力ミスマッチによるトラブル」を未然に防ぐための、エンジニアの技術力を可視化する「アルゴ式 技術力ヘルスチェック」を開発開始しました。(引用)

サービス開発開始の経緯

「アルゴ式4b」ご利用企業へのヒアリングがきっかけ

「アルゴ式 for business」のご利用企業へのヒアリングや事業展開を進めているところ、様々な企業様から「現在受け入れている派遣・委託エンジニアの技術力」に課題感を持っている、という声を多々いただきました。

そこでさまざまな規模の受け入れ側の企業様30社相手にアンケート調査を行ったところ、ほとんどの企業様が「派遣・委託・SESに関して欲しい水準のエンジニアにリーチできていない」という回答でした。

近年のエンジニア需給バランスを考えるとそうだろうなと思いつつ、アンケートに回答した企業様のうち数社にヒアリングを行ったところ、それ以前のとんでもない構造が生まれていることがわかりました。

エンジニア派遣構造の「闇」

特に派遣契約に関しては、労働者派遣法によって「受け入れるための社員のスキルをはかる行為」自体が禁止されており、受け入れ企業は提示された情報以外のスキルセットを確認できません。エンジニアは専門職なのにおかしいですよね。
SES企業と準委任契約を結ぶとしても、数十名単位で確保したい受け入れ企業にとってはひとりひとりを面談などで見極めることは実質不可能で、企業同士で共通の合意が取れた指標がない以上ある程度はブラックボックスとして受け入れるしかありません。(これは当然SES企業側としても望ましくないと思います)

その結果、「機械学習エンジニアを名乗って派遣されたのに微分積分はおろかターミナルやDBを操作することすらできない」「特定言語の資格を持っているといって受け入れたのにコードを書くことがおぼつかない、関数の理解がままならない」、といったことが平気で横行しています。(両方ヒアリング内で出てきた実話です)
稼働単価的にコミュニケーション力などのソフトスキルは求めておらず、あくまでも仕様を満たすコードやテストを書くことだけを求めているのに、それでも門前払いレベルのエンジニアを採用してしまうし、見分ける手段が現実的にない。
逆に派遣・SES企業側から見ても、市場の需給バランスが偏った結果供給企業の質が玉石混交で、「玉」側の供給が埋もれてしまうため、上記構造と重なり技術力で勝負しづらいという課題が生まれてしまっています。実際、SES企業からの営業が1日何十何百通も届き、目を通していられる場合じゃない、なので届かず埋もれてしまう、というのが現状です。

以上をふまえて、ここで問題になっている傾向の技術力をピンポイントで育成することができ、すでに1万人以上の方に利用していただいているアルゴ式がこの課題解決に取り組むのは適切かつ非常に意義があるのではと思い、開発の開始に至った、という経緯です。
もちろんテスト観点やアーキテクチャの話など足りない範囲はまだまだありますが、自分たちのコンテンツ作成能力と協力してくださっている方々の見識を集めることで十分に補完が可能だと考えています。

それアルゴ式が本当にやるべきこと?

このツイートが「少し軸足をずらした分野に飛び込む理由」です。
「身につけた能力が評価される世界」でフェアなパートナー関係が構築しやすい世界を短期的に実現することで、基本的な技術力・素養の重要性を高めます。その結果、アルゴ式の目指す「公平な教育機会が与えられる世界」がもたらされることを目指したいと考えています。

もちろん「アルゴ式 for business」も変わらず展開を進めてまいりますので(技術力チェックもサービスが利用者の要望から生まれたものなので笑)、引き続きご利用希望の方や興味のある方は公式メールアドレス( info(at)algo-method.co.jp )宛にご連絡いただけると幸いです。

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