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2022川崎フロンターレU-18 全選手短評 前編【GK・DF】

■はじめに

今季の川崎フロンターレU-18、高円宮杯プレミアリーグ初昇格は22試合14勝5分3敗・得点51失点20・勝点47でEast初優勝という結果で幕を閉じました👑

  残念ながらWest王者サガン鳥栖U-18とのプレミアファイナルこそ破れましたが、新国立の試合はエクストラステージ、East制覇ですでに100点満点。勝ってたら120点になるようなもの。

うちが弱かったんじゃない、サガン鳥栖U18が強かったのだ。

8年後のW杯には12月11日に戦った両チームの選手が福井くん以外に複数いるのではないでしょうか。そんな期待、夢を見てしまうハイレベルな戦いでした。

夏に中間報告を前編後編で書きましたが、総括として今回は通年版となります。

今回、自分の周りのユース893 ユースラバーに執筆を依頼しました。表現は違えど、思い入れのある選手への言葉を堪能頂ければ幸いです。自分自身も時之栖や青森山田など一般観戦可能な試合は全試合現地に足を運んだ記録として残しておきたいというのもあって企画しました。短評なのにあんまり短くないのは気にしないでくださいね。最初は短くするつもりだったんです。ご笑覧くださいませ。

※トップ画像含め写真は全て とめさん からお借りしております。この場を借りて御礼申し上げます。
※アンダーラインある部分はリンク付きです。関連する記事や動画ですのでぜひ参照ください。


■長橋 康弘監督(ながはし やすひろ)

僕の中で今季サッカー界No.1名将なやすさん。今の高3世代が中2のときから丸5年かけ育て上げプレミア初昇格East初制覇を成し遂げた。

今季トップが歌えなかった『カンピオーネ』を保土ヶ谷でユースっ子から聴けたことは最高でした。選手権に憧れJユースの選手皆が渇望する国立で公式戦も叶えてあげたやすさん、一生選手から感謝されることでしょう。

やすさんのライセンスはA級までのようでトップの指揮を取ることは今のところなさそうですが、個人的にはこのまま育成年代を仕込んで行ってほしいです。来季はEast連覇を期待してます!! (プレミア初昇格初優勝でフロサポにトップ待望論は急増してました)

※12月19日に公式を通して今季のコメントがでてました。こちらになりますので、ぜひご一読ください。

■佐原 秀樹コーチ(さはら ひでき)

試合中は泰然自若、身動きもせず。子供のサッカーをゆったりみるパパのよう(笑)  しかしアップや試合後は選手に話しかけたりとコーチ業。スタイルの良さは現役時代と変わらず。スタンドにヒデちゃんの背番号3ユニをまだ掲げてるフロサポ居ますので、たまには見つけて手を振ってあげて欲しいところ。

来季もU-18でしょうか。今の1年に良いDF多いので、ビチッと仕上げてくださいね。ヒデちゃんが持ってるライセンスはA級ジェネラル。今後S級取りに行くのかこのまま育成なのか、A級ジェネラルならWEリーグ監督できるし、そっちのトップをやるのか。そうそう、たまにはスキフロ、ファイフロにも出てほしいぞ。

■久野 智昭コーチ(くの ともあき)

久野さんことベティさん。2007からファイフロで『ここを見るベティ』なんていうコーナーがあったのも知ってるフロサポはどれくらいいるのか。廣瀬なおみさんMCの時代。世間的には『田中碧練』なんて言われてる四角のマーカー内で止める蹴る練習、碧は『ベティ練』って言ってますね。

全然表に出てこないけど、ユースっ子の技術はベティさんが仕込んでるはず。『ここを見るベティ2023ユース編』を来季はお待ちしております。

■浦上 壮史GKコーチ(うらがみ たけし)

ガミさんも表に出てこないけど、今季21番GK濱﨑くんが世代別代表に呼ばれ海外遠征に行った功績はガミさんにもある。早坂くんもガミさんからコーチを受けてるしね。他クラブでだけど名良橋くんとかも。GKからも日本代表になる選手が出てきますように。

■池田 善憲トレーナー(いけだ よしのり)

今季は5番DF浅岡くん、22番DF江原くん、11番MF岡野一くん、29番DF元木くんといった試合中の怪我も多く大変だったのではないでしょうか。20番FW岡崎寅太郎くんも怪我があったりと見えないところの治療や育成年代ならではのクラムジーのサポートとか裏での活躍をされてのEast制覇かと。お疲れ様でした。

クラ選みたいな泊まりがけの大会あるとテーピングの準備とかとても大変と友人のアスレティックトレーナー(高体連)から聞いてます。また来季も宜しくお願いします。


【ゴールキーパー】

■1番宮地 健輔(みやぢ けんすけ)3年

世代別代表まで上り詰めた21番GK濱﨑くんが正GKをがっちり固めたため、ベンチに入ることもままならず。幾度となく見返したメンバー表、毎回見るのは1番の宮地くんからでした。

進学してもサッカーを続けるかはまだ決めてないと川崎そだちの記事にありました。離れても、やはり続けたいという気持ちが湧いたならプレーを続けてほしい。それは大学の体育会という形ではなくても良いし、今なら社会人サッカーに大学の講義終わって参加もできることでしょう。いつかピッチでプレーをしてる姿をみたいものです。

■16番福田 開人(ふくだ かいと)3年

今季、第6節vs柏レイソルU-18の87分からが唯一の出場機会。珍しくGKを交代したと思ったらどうやら福田くんの誕生日だった模様。恒例の勝利の儀式では先頭を走ってたのが印象深いです。とっても良い笑顔でした。宮地くんとの対談では、ボランチみたいと評されるくらい足元がかなり上手いようなのでゴールキーパーではなくこれから求められるゴールプレイヤー時代に輝く福田くんかもしれない。
※ゴールプレイヤーの解説はこちらを参照ください。メガネーズの北條さんはスイーパーキーパーとも言ってますね。

■19番菊池 悠斗(ちくち はると)2年

『ゆうと』のようで『はると』な 菊池くんは、広い育成年代への知識を持ついずみらいさんに執筆頂きました。では、どうぞ。


菊池悠斗くん

それまで全試合スタメンの絶対守護神濱﨑くんが不在で迎えた、プレミアeast優勝が掛かった大切なFC東京戦。痺れるようなシチュエーションでゴールマウスに立ったのが菊池くん。どちらに転がるか分からない場面での連続セーブでグッと流れを引き寄せた立役者。
第一印象は「落ち着いている」。もしかしたら内心はバクバクだったのかもしれないけど、それを表に出さないとこもGKとして優れた能力。危ないプレーが少なく咄嗟の判断に優れた選手という印象。
恵まれた体格を活かして、ラストシーズンは更なる飛躍を。


保土ヶ谷でのFC東京U-18戦で初めてちゃんとプレーを見たけど、普段からリーグ戦に出てるかのような落ち着きぶりからのファインセーブ連発。ベンチが多いシーズンを準備万端に整えたのがとてもよく伝わりました。いつでも変わらないパフォーマンスを出せる菊池くんがいたから濱﨑くんがより良いプレーを出せたとも言えますね。


■21番濱﨑 知康(はまさきともやす)2年

続けて濱﨑くんもいずみらいさんにお願いしました。 


濱﨑くん

足元もあり、鋭いフィードも持っている攻撃の起点になれる現代型GK。春先から判断スピードが向上し、コーチングも格段に増えて、DFと連携してピンチを防ぐシーンが増えた濱﨑くん。年代別代表でキャプマを巻いたこともあり、来シーズンは最終ラインからチームをコントロールする精神的支柱の役割も期待。


濱﨑くんを線で見てるからこそ『判断スピード』の違いに気付くいずみらいさん。足元の上手さが求められる時代とは言え、GKとして1対1やシュートストップが抜群だからこそレギュラーを2年から張ってました。今季プレミア最少失点GKとして、もうちょいメディアに褒められても良いのになぁとはずっと思ってる。どうしてもトップ昇格するCBふたりに耳目が集まるのは仕方ない。でも来季のCB陣は後輩だろうから、濱﨑くんの真価は来季のほうが問われるはず。後輩CBぬが迷い無く守備にいけるコーチングを期待してます。

■33番山本 健翔(やまもと けんしょう)1年

今季は主に1年生主体のJユースカップに帯同してた山本くん。11月になり菊池くんがリーグ戦にでたのもあったのかJユースカップに2試合出場。なかなかJユースカップまで見れず、プレースタイルはわかってないけど、ユースにいるということは期待されてるということ。2人の先輩を脅かすことがチーム力を上げること。ガミさんに付いてしっかりと実力を上げてほしい。


縁あってGKに触れることが多くなった今季、『ゴールプレイヤー』というのが僕の中でひとつキーワードになってます。ゴールを『キープ(守る)』から『ゴールマウス含めプレー』する方向性(JFA GKプロジェクトではゴールプレイヤー呼称へシフト)  ゴールキーパーから進化してゴールプレイヤーが求められる時代になってきてるのは朴一圭がビルドアップに参加してる鳥栖、内山くんの藤枝など目立ってて伝わる(内山くんは鳥栖へ移籍)
   2023フロンターレはトップに上福元選手が加入したから、ハイライン、ビルドアップにもこれまで以上に関与がキーパーに求める方向になりそう。トップの方針がU-18以下にどういう影響を与えるから注視したい。

【ディフェンダー】

■2番戸田 将(とだ しょう)3年

今季は1試合12分の出場時間。なかなか18人のメンバーには絡めずにシーズン終わってしまった。ただ表に出てこないだけで、紅白戦や日常の練習の強度を保てたのは戸田くんのような選手と想像してる。強いチームには必ず強いBチームがある。そんなことを憲剛も言ってたし。

スキフロのナガネくんとの対談はとても良い。みんな見て。アメリカの大学に進学するとのことで4年後はMLSからドラフトかかるかもしれない。サッカーは繋がってる。

■3番松長根 悠仁(まつながね ゆうと)3年

ナガネくんは写真をお借りしたとめさんに書いて頂きました。


松長根くん
同世代では先にトップ昇格を決めた高井くん、10番を背負う大関くんが報道にも取り上げられ目立つ存在である一方、松長根くんは試合を観に来た人がその良さに気づくという選手である。

特徴はパス。
正確なフィードを前線の選手が受けられるタイミングで、ズバッと出せる。
スペースに出すことも可能で、「見えていて、出せる」選手だ。

守備もしっかりできるし、サイドバックができる運動量もある。そしてパスもある。バランスが良い選手。

来季は大関くん、高井くん、松長根くんと3人が昇格するが、1番早くトップでの出場機会があるのは、個人的には松長根くんじゃないかと思っている。


実は僕も昇格トリオではナガネくんが一番最初に試合に絡むと予想してる。フィジカルが一番出来上がってるし、危機察知能力がなにより高い。GKの後ろを守るこのスーパークリアは惚れるよね。身長も車屋先生くらい。最終ラインは全部行けるし、多分右のWBもできるはず。ひとりで可変システムに対応できるので、監督に重宝される選手になる予感。

追記(2023/01/18)
J SPORTSの土屋さんがナガネくんへロングインタビューした記事が良かったので載せておきます。


■4番高井 幸大(たかい こうた)

高井くんも続けてとめさんにお願いしました。


高井くん

川崎のハイタワー。高井くんを見た瞬間の感想はみんな同じだと思う。

「背が高い!」

193cm の高さは、186cmのジェジエウ、山村よりも上で、この記事を書いた時点では来季の守備陣では1番高いと思われる。

ふらっと見に行った川崎U-18の試合でも、その圧倒的な高さで、セットプレーからゴールを量産。勿論、自陣ゴール前でも松長根くん、信澤くんとハイボールを跳ね返し続けた川崎の防波堤でもある。

トップで通用するにはまだまだ足りないものもあるように見えるが、高2でのプロ契約、アンダー世代の代表に選ばれ続けていることから、ポテンシャルは折り紙付き。

偉大なるキャプテンが抜ける来季は彼にとっては1年目だが、チャンスの1年目でもある。
彼がスタメンを勝ち取った時、それはフロンターレにとって、また新たなステージを迎える時かもしれない。


とめさんの言う通り、キャプテンにしてA代表、絶対的なレギュラーである彰悟が移籍するのはクラブやサポにとってはダメージ甚大。でも高井くんにとっては大チャンス。こういう巡り合わせを持ってるかどうかはプロで生き残るには大切。最初からパーフェクトな選手なんていない。CBなんて特に出ながら成長していくもの。シン・川崎山脈形成してほしい。


■5番浅岡 飛夢(あさおか ひゆう)3年

浅岡くんはDFとFW、どちらで載せようかと悩みましたが、やはりオリジナルポジションであるDFにて載せることとしました。浅岡くんは川崎そだち中の人でもあるanzaiさんに書いていただきました。


186cm/82kg(高校3年時点)、DF登録。恵まれた体格の屈強なセンターバック。と、カタログスペックからは誰もがそう読み取るはず。しかし蓋を開けてみれば、前線でハイボールを支配し、献身的なポストプレーで攻撃の起点になったかと思えば遠い位置からのプレースキックで見せるキャノン砲。

元来はその登録通りセンターバックや中盤の底でプレーした。高校に上がってからは同学年の高井とセンターバックでコンビを組むことが多かったが、他の選手の台頭により出場機会を減らしていった。しかし高校2年の後半戦から、得点が必要なときの切り札としてフォワードでの途中出場するようになり再びチャンスを掴む。

ピッチ外から戦況を分析し、声が掛かってジョーカーとしてピッチへ出れば味方を活かすポジショニングとテクニックで好機を演出していく。

トップ昇格の3選手や世代別代表の後輩たちのとは違い、数字には現れない献身性はチームMVPではないか。

大学への進学となるが、どのポジションでプレーするのか、今から楽しみでならない。


点が欲しいときにいつでも前に置けるDFになるのか、攻め込めれた時にDFラインに加われるFWになるのか。進学先で監督がどう判断するのかがとても楽しみである。その恵まれたフィジカルはもう大学1年でも先輩方に負けないはず。1年目から試合にでそうな匂いがする浅岡くんである。大学サッカーにも行ってるフロサポからレポートが届きそうだ。



■7番溝田 大和(みぞた やまと)3年

今季は6節に83分から元木くんと交代出場しただけかと思われる。なかなか試合に絡むことはなかったけど、絡めない3年生が見せる背中を後輩たちは見てるので、きっとトレーニングで奮闘してたはず。

強いチームは出てる選手だけが強い訳ではない。レイエスからU-18に来てくれた分、フロンターレ特有のスタイルに馴染むのは大変だったはず。3年間、お疲れ様でした。大学サッカーも追ってるフロサポからレポートは来ますからね。4年後、待ってます。アーセナル好きらしいのでグーナーは応援してあげてほしい。


■13番信澤 孝亮(のぶさわ こうすけ)3年

信澤くん、ピッチからは『ノブ、ノブ』と良く声が聞こえてきました。そんなノブはフロサポきってのユース893 好きなセイネンさんに書いてもらいました。


信澤くん

プレミアリーグ屈指のCBだろう。トップチームに昇格した高井くん、松長根くん。シーズン途中よりFW 起用された浅岡くんらと2つしかないポジションを争ってきたが、彼らに負けてない。高井くんがトップチームに帯同する期間が長かったが、その間チームを松長根くんと支えてきたのはこの信澤くんだ。

2-1で歴史的勝利をしたあのアウェイ青森山田戦。松長根くんとチームの双璧になり、ロングボールやロングスローをことごとく跳ね返し続けたのはこの信澤くんである。競り合いの強さだけではない。その柔らかく正確な前線へのフィードはチーム屈指。差し込む楔のパスはチーム屈指。足元の技術にも優れ、ボランチでの起用もあった。クローザーとして起用される試合もあり、長橋監督の信頼も厚かったと思う。

関東大学サッカーを追っている身としては、関東1部リーグでも活躍できると確信する。一回りも二回りも大きくなることを期待して、これからも見守っていきたい選手の一人。待ってるよ。


ユース観戦仲間と最も青学っぽいのは信澤くんって話をしてるけど(笑)、青学は2部なんだよね。2部を自分がレギュラーになって1部に上げるのもかっこいい。さてどこに進学するか。早くAチームの試合に絡んでね。

■22番江原 叡志(えはら えいじ)2年

Jスポーツの土屋さんはフロンターレを取り上げると江原くんを毎回ベタ褒めしてます。『幅取り名人』だなんてキャッチフレーズまで記事に載ってました。

フロンターレU-18式442が機能してるのは、右サイドのふたり、前の尾川くん、後ろの江原くんがキーになってる。尾川くんが中に入っていけるのは後ろが江原くんだから。アウェイ青森山田は、目の前で筋骨隆々な選手とバッチバチに戦ってて頼もしかった。体格がこんなに違うのにと感嘆しておりました。

チームがどれだけ江原くんを必要としていたかは、チーム唯一の22節全試合出場、最多1965分(MAX1980分)というピッチにいなかったのは15分だけ。途中右腕に怪我していたのに、副木あててまで試合に出続けた根性もある。プレミアEastベストイレブンあったらノミネート間違い無し。

来季は伸び盛り加治佐くんがその得点力を武器にポジション争いにやってくる。高いレベルの競争があることは江原くんを上へ連れて行くし、結果江原くんがプレミアファイナルみたくゴールに多く絡むことが連覇へのキーになるんではないかな。たまには尾川くんに幅を取ってもらって山根みたくペナでシュート打つ江原くんも見たいのだ。

■26番中原 章雅(なかはら まさあき)2年

中原くん、今季は主にJユースカップのほうで出場。連覇は今季リーグ戦に絡んでなかった選手の台頭なしにはなしえない。

U18のメンバーということは光る何かがあってこそ。こういうプレーヤーなんだってのを来季は見せつけてほしい。

■27番高橋 悠斗(たかはし ゆうと)2年

2年生にはふたり『たかはし』がいて『高橋』とあればDF、梯子の『髙橋』とあればFWの髙橋宗杜くんとフロサポユース893界では使い分けられております。

トップのサポーターは先月のベトナム遠征に参加したユースっ子でプレーを見たことあるはず。最後90分に出てきたのが高橋くん (動画2:09:30イン)    リーグ戦は2試合64分と出場時間は伸ばしきれず。U-18の左SBはチームで1番の激戦区という。来季はライバルにはない高橋くんの武器を磨いて試合で見せてほしい。

左利きのCB・SB候補ですし、3バックなら左SB最有力。左の後ろから右の幅取り名人・江原くんへ速く長いサイドチェンジで盤面ひっくり返すとか見たい。

■29番元木 湊大(もとき みなと)2年

右の江原くんが右サイドを縦に制圧タスクしてるのにく比べ、元木くんのタスクは多岐に及ぶ。左サイド制圧は左SHのタスクだからだ。元木くんは左の後ろから『チームの眼』になること。全体へコーチングしながらビルドアップをスムーズに回すこと。ボランチと左SHへのフォロー。やること多すぎ。

元木くんはチームの元気印でもある。試合前の整列写真は元木くんの掛け声から始まる。元木くんの忘れられないプレーとしては、アウェイ青森山田で3枚でビルドアップしてたところを青森山田の出方を見て松長根くんと信澤くんに『2枚で行ける』ってコーチングしたところ。あれは痺れた。

準備したプラン遂行ではなく相手を見てBプランにすぐ変更を決断できる選手は貴重。元木くんをノボリ的と中間報告で評したのはここらへんの決断力、コーチング力である。桐生第一戦で怪我をしてからはスタメンを土屋くんに譲ったけど、来季はスタメンにいることでしょう。ただ27番DF高橋悠斗くんや32番DF柴田翔太郎くんという選手も控えており最激戦区でもある。ただそのインテリジェンスは相手が強いほど輝く。簡単にポジション譲る元木くんではあるまい。


■31番田所 莉旺(たどころ りお)1年

『田所くんは私が書く!!』といずみらいさんの強い立候補によりお願いしました。


田所莉旺くん

ユース昇格初年となった今シーズン、主戦場のセンターバック、ボランチにはトップ昇格を決めた3選手をはじめ、存在感のある先輩たちがいて、Aチームでスタメンを奪うことは難しかったけど、国体やトップのベトナム遠征に帯同など、フロンターレアカデミーを離れての活動も経験し、着々とユース仕様にアップデートされたプレーを身につけて成長している様子。
どちらでもモノにできると長橋監督の折り紙付きのセンターバック、ボランチ、来シーズンはどちらになるのかも楽しみ。


高1にして186㌢ある身長はすでにポテンシャルの塊でしかない。板倉滉と同じ身長、同じポジション。すでにイケメン。5年後は高井くんと田所くんというユースっ子の二人でトップのCBを務めてるかもと期待をしてしまう。そのためには来季はシーズン通してレギュラーを張ってほしい。


■32番柴田 翔太郎(しばた しょうたろう)1年

ジュニアユースもご覧になられてたHiromixyさんにどなたかを書いてほしいと依頼したらひとりは柴田くんでした。13歳からみてると、今季後半からの活躍は眩しかったことでしょう。


柴田選手

品川区出身。U-15加入当初は縦の仕掛け一辺倒で荒削りの所がありましたが、メキメキと実力をつけ今や年代別代表として選出されスタメンとして活躍しています。
今年はそんな彼のU-18年代初年。やはりユースでも隠し玉として6月頃から毎試合途中出場をし、ゲームの流れを変えています!
国立で行われたプレミアファイナルでは久しぶりに彼のプレイを観たのですが、縦への仕掛けはもちろん、ドリブルで自由自在ピッチを駆け抜け躍動し、交代直後試合の流れを変えたのか、得点がうまれ、来年以降益々楽しみです!


柴田くん、フロサポユース893にその目立つ太腿で大人気。1年なのに青森山田と対等に張り合うフィジカルはとても魅力。AFC U17アジアカップ2023予選は右SBとしてスタメン。切り返して左脚で上げたクロスからアシスト (動画2番が柴田くん)僕の1年の推しはすっかり柴田くんである(特典はnoteの文字数が増えることのみ笑) 
 シーズン終盤は左SHとして攻めの切り札として大活躍。抜けなくてもクロスを上げられなくてもCKは獲得しまくり、相手SBがすごく嫌がってた。CK蹴る大関くんはGJ👍なリアクション。来季は相手が並走してても上げちゃうクロスとかも見たい。JFAアカデミー戦や横浜FC戦ではすくんと交代で左SB起用。横浜FC戦では勝ったのに試合後長橋監督とマンツーマンで話し込む柴田くんの姿もあった。その後はSHで本来の切れが復活。高校時代のノボリ的な。そんな柴田くんはピッチから観客を1年にして煽ってくるという強心臓ぶりもみせる。来季は世代別代表みたくCKを蹴りそうなので、自分で取ったCKを自分で蹴るときには存分に観客を煽ってほしい。

■34番山中 大輝(やまなか だいき)1年

山中くんの今季のハイライトは国体神奈川代表で優勝したこと。最後リーグ戦に登録はされたものの試合には絡めず。でも国体は全試合フル出場。今季の堅守を支えたCBは4人とも3年生なので、まるっと入れ替わる。なので山中くんへの期待は大きい。偉大な先輩方の影を追わず、できることを1つずつ広げていってほしい。碧も高1で国体勝してるからね。縁起の良いタイトルホルダーですよ。

■35番DF土屋 櫂大(つちや かいと)1年

土屋くんは最後3試合をスタメンで締めくくり、来季のレギュラーを猛アピール。10試合473分出場。1年生はいきなり化けるから面白い。こちらもHiromixyさんに書いて頂きました。


土屋櫂大

すらっとした細身の印象。
JY時代、中1時はケガで不在だった山中大輝君の穴を埋めたのが彼。身体はそこまで大きくないが、後ろでしっかりボールを抑える役目を担う。また中学2年から今年にかけて身長もグンと伸びたのが印象的。今年から年代別代表にも選出され、メキメキと実力をつけています。プレミアリーグでは最初は途中出場だったがしっかりメンバー入り。シーズン終盤はしっかりスタメン入りし最後の試合プレミアファイナルでも高1唯一のスタメン!堅守の一員を担いました。
来季はまたどのようにレベルアップするのか活躍を期待したい!


AFC U17アジアカップ2023予選に選ばれて、出て勝って帰国してからはプレーに自信が溢れてた。177㌢とあるプロフから今は身長も伸びてそう。来季はSBではなくCBだと思うけど、プレミアEast優勝を決めたゴールをアシストしたような、際で結果を出せる選手でもある。攻守に活躍してほしい。

■36番DF加治佐 海(かじさ うみ)1年

加治佐くんは今季リーグ戦2試合82分。しかし、最終節vs青森山田ではスタメンに抜擢され来季への期待を強く感じる。

今季のハイライトはやはり国体神奈川代表として優勝。全試合スタメンだけでなく、2試合で決勝ゴールを上げるというクラッキぶり。右SBはゴールに絡んでなんぼ!!という森勇介、エウソン、山根視来の系譜をダイレクトに受け継いでる。特に決勝で見せた右で受けて、切り返して左足からファーへ巻くキーパーノーチャンスのゴラッソは見事でした。

あれを標準装備できれば、江原くんという偉大な先輩に追いつける。武器は磨いてほしい。フロンターレの監督コーチはゴールに弱いからな(フロサポは激弱)  どんどんゴールに絡もう。それは才能。マリノスに奪われたEast最多得点をフロンターレが取り返すには加治佐くんの得点力はキーになるはず。


■前編の終わりとして

監督、コーチ、ゴールキーパー、ディフェンダー編を前編としてミッドフィルダー、フォワードを後編として続きます。ここまでお読み頂きありがとうございます。そして師走のご多忙な時期に書いて頂いたいずみらいさん、とめさん、anzaiさん、Hiromixyさん、セイネンさんに心より御礼申し上げます。MF・FWの後編はこちらです。

また今季や過去の試合経過、OB含む選手の写真はこちらのサイト『川崎そだち』 に詳しく載ってます。大学時代の三笘とかも載ってますよ。ブクマ推奨サイトです。
あと選手同士が対談してるスキスキフロンターレのこの動画 は視聴必須です。今後2年生がスタートするのでそちらも楽しみ。
3年生は最終戦終わるとSNSが解禁となる。OB含め把握してるアカウントは『from frontale』というリストに纏めてありますのでご興味あればリストをフォローすると楽ですよ。





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