採用・雇用統計アーカイブ(堀内崇)
この記事は、採用系Webディレクター堀内崇のX(https://x.com/SunLive21_hory)のポストならびにLinkedIn(https://www.linkedin.com/in/takashihoriuchi/)ブログで投稿している採用や雇用・転職等の統計分析に関する投稿をアーカイブ保存している記事です。
私の私見も含まれておりますので、実際のデータについては引用元をご参照ください。
2024.11
2024.11.07
マイナビが「マイナビ 2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(中間総括)」の結果を公表しています
【サマリ】
・インターンシップ・仕事体験の参加率は85.6%。前年度より3.9pt減少。
・「これまでインターンシップ・仕事体験の選考を受けたことがあるか」については66.1%が「受けたことがある」と回答。
・「1回以上落ちたことがある」割合は56.1%で、半数以上の学生が希望するインターンシップに参加できなかった模様
・開催形式は「対面のみ(21.0%)」「どちらかというと対面が多かった(18.1%)」となり、4割弱が対面中心であった。この総和数は前年度よりも10.3pt増加
・企業側も対面への切り替えが進んでおり「すべて対面」「どちらかというと対面」の合計はここ3年で最も高い数値に
・低学年(大学1・2年生)のときにキャリア形成活動に参加したことがある割合は35.8%。前年(25年卒)32.9%よりも2.9pt増加
・「キャリア形成活動について100点満点で点数を付けるなら何点か」についてのアンケート結果は、おおむね51点〜70点の範囲が多い結果に
【所感】
インターンシップ・仕事体験の参加率が前年より低下したことに驚いたが、それでも85%を超えているので非常に高い数値であることには間違いない。学生のほとんどがインターンシップ部参加していると言ってよいだろう。
とはいえ、「1回以上落ちたことがある」割合は56.1%もいるのは最初の洗礼を浴びる結果になっている。0次選考の1次選考となっているのがなんとももどかしい。
コロナ禍が終わったこともあり、WEBから対面が増える結果になるのは予想できたことだ。とはいえ、学生だってそう何箇所も実地に赴けるほどの時間もお金もないのは事実。対面とWebを組み合わせて間口を広げることは大事だし、その選択肢が取れない企業は自ずと厳しい採用結果になるであろう。
低学年(大学1・2年生)のときにキャリア形成活動に参加したことがある割合が35.8%もいるのは意外にも高い数値を示したと思う。しかし、この時期から「仕事とは」「経験・キャリアとは」など仕事観・キャリア観を醸成していくうえで、そして10年先の近未来から40年先の長期的な社会人生活において非常に重要だと思う。
「大学1,2年生から就職のことを意識するなんて大変だねー」なんて声もあるかもしれないが、今の時代はそれが当たり前(というか昔が牧歌的すぎたとも)になっているのだ。
アップデートしていくことが大事なのは学生だけじゃない、学生たちを迎え入れる私たちの意識なのだ。
(引用元)
『マイナビ 2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(中間総括)』(株式会社マイナビ)
https://www.mynavi.jp/news/2024/10/post_45628.html
2024.10
10.22
リクルートが「中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・社内外の環境変化に応じて、柔軟に人事制度を改定したり雇用慣行を適応させることができているかどうかに付いてのアンケート結果は全体で適応できている+やや適応できているの合計が36.6%。大企業になるにつれて多く、中小企業は低くなる(それでも30%には達している)
・中小・中堅企業の人材の定着状況について。中小企業では57.6%が、中堅企業の48.2%が正社員全体について「定着できている」と回答。
・若年層の社員については中小企業の30.7%、中堅企業の32.7%が「定着できていない」と回答
・定着については中小よりも中堅のほうが低い結果に。
・逆に中堅のほうが高い結果を出しているのは「マネジメント層の社員」
・人材定着に向けた取り組みについて。中小・中堅企業ともに「能力や適性に応じた昇進・昇格」「成果や業務内容に応じた人事評価」が具体的な取り組みの上位に
・ただし3位は中堅では「個人の意向・スキルを踏まえた異動・配置の検討」に対して、中小では「他社よりも高い賃金水準の確保」と明暗が分かれた結果に
・中堅では研修関係の数値が中小よりもおおむね2倍以上高い数値を出している
・「時間外労働の削減・休暇の取得推進」は特に中堅企業において明暗が。定着できている企業群では4位に対して、定着できていない企業群では9位に沈んでいる。
・これは残業時間と人材定着の関係のグラフからも見えており、特に中堅企業では月平均残業時間が81時間を超えると定着できない率が40%を超える結果に
・職場環境と人材定着の関係について、中小企業では定着できている群では「経営者と話しやすい環境である」が1位。これに「上下関係にとらわれず意見を出しやすい」「年令や性別にとらわれず活躍できる環境を整えている」が続く。
・一方で中小企業では定着できていない群では「経営者と話しやすい環境である」が定着できていると同様で1位。2位は「年令や性別にとらわれず活躍できる環境を整えている」3位は「従業員の過程やプライベートの事情を考えフォローし合える環境がある」。「上下関係にとらわれず意見を出しやすい」は7位。
・中堅企業では定着できていない企業群の2位が「残業を減らそうとする雰囲気がある」が2位。ちなみにこの回答において定着できている企業群の中では3位
【所感】
定着については、おおむね中小企業のほうが良い結果になっていたのではないかと思う。とはいえ、中小・中堅ともにおおむね2割の企業が定着できていない。採用の難易度が高くなる一方で定着しにくくなるのは大変なこと。早めに手を打ちたい。
これはあくまで僕の仮説だが
中小では「先輩との人間関係」
中堅では「残業時間」
がポイントになるのではないか。
特に中堅では「残業時間を減らそうとする雰囲気」はあるにも関わらず、実際に減っていない残業時間に絶望して早期離職しているなどが発生しているのではないか。 実際に『「時間外労働の削減・休暇の取得推進」は特に中堅企業において明暗が。定着できている企業群では4位に対して、定着できていない企業群では9位に沈んでいる。』の回答がこれを表している。掛け声よりも実際に実践されているかどうか、これが大事。
定着推進は最強の採用コスト削減方法だと思うので、中堅は研修よりも残業時間削減を、中小は先輩となる既存社員による対応力に対策を行ってみては。
(引用元)
「中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査」(株式会社リクルート)
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2024/0927_14749.html
10.15
マイナビが「2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・9月のインターンシップ・仕事体験参加率は71.4%(前月比0.3%増)
・参加時期については「適切なタイミングで参加できた」が58.3%で最多
・一方で「もっと早く参加すればよかった」も32.7%となった
・「もっと早く参加すればよかった」と回答した学生のうち、「他の学生が優秀に見えて、焦りを感じた」と回答したのは70.8%、全体も57.5%となったことから多くが他の学生と比較して焦りや頑張りを感じていた模様
・参加した日数について、「十分だった」もしくは「やや十分だった」が合わせて81.7%
・ただし、参加日数が少なくなるにつれて不十分だったの所感が多くなっている
・インターンシップ・仕事体験に参加した企業の志望度の変化については85.8%が「志望度が上がった」(とても上がった+やや上がった)と回答
・参加後に企業から選考の連絡をもらった際に「選考には参加しようと思う」と答えたのは79.4%
【所感】
26卒のインターンシップのピークである夏のインターンシップが終わり、ひと通りの回答が出揃った状況となった。学生も様々な情報を収集し、また企業もインターンシップが採用の肝となることを把握してきた故か、学生にとってはおおむね良い結果になった傾向が現れている。「もっと早く参加すればよかった」と感じるのはインターンシップで初めて自分自身が就職の市場の中にいると実感できる機会であることから、わりと多くの学生が感じることであるのは無理もないだろう。
企業側の効果測定としては今回の調査では志望度の上下と日数が関わってくるが、85%の学生が志望度が上がっており、日数もおおむね満足度が高い。さらには選考のお誘いにも約8割が参加の意向を示している。
やはり今の新卒採用は「インターンシップが本番」と言っても過言ではないだろう。もちろんインターンシップ前後、特にインターン後フォロー→選考→選考後のフォローアップこそが勝負どころになるので、気が抜けないことは間違いない。
26卒新卒採用も終盤戦に差し掛かってきた今、夏のインターンシップで芳しくない結果となった企業は冬で巻き返せるよう今すぐ始めよう。
(引用元)
『2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)』(株式会社マイナビ)
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20241011_86967/
10.11
マイナビが「2024年8月度 中途採用・転職活動の定点調査」の調査結果を公表しています。
【所見つきのサマリ】
◆採用を想定する人材◆
・採用を想定する人材の回答1位は「若手人材層(20・30代)」2位は「現場で即戦力」が突出して高い。単一回答では3位の回答の実に3倍以上
・上記は中でも北海道と九州・沖縄が顕著。しかし北海道では「誰でも採用したい」が他地域よりも高い。北海道ではむしろこれが本音か?!
・東京を除く南関東は「未経験でもポテンシャルのある人材」が突出して高い。
・逆に九州・沖縄ではダントツの低さ。しかし九州・沖縄では「未経験でも意欲的な人材」が高めの数値を示していることから九州・沖縄では意欲重視の可能性も
・「未経験でも意欲的な人材」は近畿地区が単一回答で1位。逆に「未経験でもポテンシャルのある人材」は低めに推移。しかし「マネジメント力のある人材」は高めに推移。「未経験でも意欲的」←→「ハイレベル」の両極に分かれる傾向に
・甲信越北陸地方は「未経験でも意欲的な人材」が単一回答でなんと0%を叩き出す。逆に「現場で即戦力」が単一回答で突出して高い結果に。甲信越北陸地方では意欲があっても未経験には厳しい地域なのかも。(←ここにチャンスがあると思う)
・東北地方は圧倒的に「若手人材層(20・30代)」「現場で即戦力」が単一複数回答両方とも高い。逆に「自社にない高度な技術を持つ人材」は複数回答では最下位に、単一回答でなんと0%を叩き出す。DXの視点から見たらかなり厳しいのでは…
・中国・四国地方も東北とほぼ同様の結果に。ただし「シニア層」が複数回答で最も高い結果になったのは興味深い。シニア層の中でどのセグメントを指すのであろうか。
◆今後3ヶ月以内に中途採用活動を行う企業の動向◆
・全体傾向としては「極端に安く」か「しっかり金額をかける」の2極化に。
・総じて東京および近畿地方が100万円以上、その他地域が100万未満が半分以上。
・甲信越北陸(参考値)および東北は「0〜9万円」が圧倒的に高い傾向に。一方で東北は200万円台がトップである。
・北海道(参考値)北関東(参考値)および近畿地方は100〜149万円が高い
・北関東(参考値)は「0〜9万円」か「100〜149万円」のどちらかに対し、近畿地方は「0〜9万円」は低め。「500〜999万円」は3位
・南関東および東海地方は300万円台が高いものの、100万円未満の数値の合計は50%を超える
・九州・沖縄は「0〜9万円」が低いものの「10〜19万円」が高め。求人広告一発勝負の傾向か?逆に「500〜999万円」が東京についで2位は興味深い。まさに2極化!?
◆続く全体のミスマッチ
《転職活動を行った正社員:求職者サイド》
・今回も圧倒的に「給与を高くしたい」が1位。しかしこの数値は減少傾向で今月調査では大きく下げてついに50%を割り込む結果に
・代わりに今月調査で増えたのは「多様な働き方が可能な環境にしたい」「残業を減らしたい」。特に20代、女性に顕著。しかし企業傾向とは逆を行く可能性も。
・微増だけど「ライフスタイルに変化」「解雇倒産業績悪化など非自発的理由」も興味深い。アフターコロナの影響の可能性もある?!
・女性が「人間関係をリセットしたい」「仕事内容を変えたい」「多様な働き方にしたい」の傾向が高い。
・逆に「休日を多くしたい」が30代だけが高い。これは子育ての影響によるもの?
《求職者サイドの応募職種←→企業サイドの募集職種》
・個人が応募する職種は、圧倒的に「管理・事務」。営業は2位に。次点はITエンジニア。
・企業が求めている人材は圧倒的に「営業」。管理・事務は2位に。次点はITエンジニア。
(個人応募職種)
・管理・事務は圧倒的に女性が高く実に4割を超える。女性2位は「医療・福祉」。主に介護・看護かと想定。
・しかし女性の「コンサル金融不動産」「クリエイティブ」は男性の倍、「WEB〜ゲーム」がなんと男性の2.5倍ほどの数値をつける。これは興味深い。
・逆に「企画・経営」は男性が女性の倍に。「電気電子機械半導体」は男性が女性の8倍ほどに
(企業募集職種)
・全体傾向としては変わらず。強いて言えばITエンジニアのみ増加。
・地域差は特に「営業」「管理事務」「企画経営」でくっきり。東京←→東北および南関東、東海が明確なコントラストに
・職種によっては地域的に絶望的な職種もある。「WEB〜ゲーム」は北海道・北関東・甲信越北陸で0%を叩き出す。北関東・甲信越北陸はクリエイティブ系でも0%に。「美容ブライダルホテル交通」では北関東以北が0%。
・特に甲信越北陸地方は「営業」「管理事務」「技能工・設備・配送・農林水産」に集中している。
・バランスが取れているのは近畿地方や中国・四国地方。どの職種もまんべんなく募集している。
【所感】
正直言うと「偏りがありすぎる」という印象。偏りに対して需要をキャッチできていないことが見える。個人も企業も事情はそれぞれなので全部対応するようにすることは土台無理な話ではあるが、それにしても歩み寄れない状況だと今後はもっと厳しくなる。人手不足と言われているが、こういった個人←→企業のマッチングミスが結果的に人手不足を招いていることも見逃せないのではないかと考える。
とはいえ頭が痛いのは、相変わらず「若くて従順で現場で即戦力となる人材を限りなく安く採用したい」ことが見え見えな結果も現れていること。20年前に横行していた氷河期採用の時代じゃないんだから…。
一方で人材採用を経営の最優先課題として潤沢にお金を使い、何としてでも優秀な人材を引っ張りたい会社も多数いるのは事実。人材の奪い合いのさなか、どちらが有利かは明白なはず。
取り組みも発想も変えないと、採用どころか応募すら1件もないということになるのですが…。
(引用元)
『2024年8月度 中途採用・転職活動の定点調査』(株式会社マイナビ)
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240930_86575/
10.10
マイナビが「中途採用実態調査2024年版」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・中途採用において「応募数が増えた」が減少。ただし「減った」も微減しており、おおむね変わらない状況
・選考辞退数が増えたが22年と比べて5%以上と大幅上昇。無断キャンセル増加も23年比で増加に転じる
・入社人数は23年と比べて「増えた」が微増の結果に
・業界ごとでは医療福祉介護業界が応募数・面接実施数ともに苦戦。環境・エネルギー業界は内定人数で苦戦。
・中途採用活動で利用しているサービス1位は転職サイト、2位は求人検索エンジン、3位は職安。
・職安が人材紹介会社を抜いて3位に上昇。特に医療福祉介護の業界で多く利用される結果に
・伸び率としては転職サイトが1位(+6.1ポイント)、2位は企業ホームページ(+4.5ポイント)
・利用するサービスの理由:転職サイトや求人検索エンジン、人材紹介会社サービスは「採用実績があるから」は大きい
・人材紹介会社サービスは「求めている人材がいるから」も大きい数値に。
・職安、企業ホームページは「採用費用を抑えたいから」が高い結果に。縁故やSNS、リファラルも該当
・満足度についてはおおむね年々満足度が高まっており、特に2024年は質も量も「満足」「どちらかといえば満足」がほぼすべて上昇。
・中途採用を成功させるために実施していること「採用ターゲットの明確化」「人事制度の見直し」「選考基準の見直し」「職務内容の明確化」の順
・中途採用の課題のトップは「求職者の質が低い」がトップ。ただし単一回答では減少。2位は「早期離職」こちらは複数および単一回答でも上昇。3位は応募者管理が煩雑、4位は母集団確保ができない
【所感】
全体的な所感としては「きちんと丁寧に採用活動を行った会社が結果を出している」といった印象。「きちんと丁寧に」というのは「採用ターゲットの明確化」「人事制度の見直し」「選考基準の見直し」「職務内容の明確化」といった、求職者が応募や入社に躊躇する要因に対して明確にする、ハードルを下げることを正確に誠実に実施していることである。それぞれのサービスを利用する理由や思惑はそれぞれではあるが、結局は求職者に対してまっすぐ見て、まっすぐ応えている会社が増えたことから採用の質も量も満足行く結果になっているのではないか。
人手不足からの採用激化が、結果的に求職者にとって良い流れになったのは(遅きに逸したものの)評価できると思う。少なくとも氷河期を通ってきた身分からしたら本当に時代が良い方向へ変わっていっていると個人的に思う。
とはいえ、ここで顕著に現れてきているのが「早期離職」の問題。採用に成功したとしても10ヶ月以内(早期離職と考える平均[9.5ヶ月程度])に離職されてしまっては意味がない。いかに定着するようにするかが今後の課題として大きくなるのではないだろうか。ブラックなことや理不尽なことばかりにならない職場であってほしいと願う。
(引用元)
『中途採用実態調査(2024年)』(株式会社マイナビ)
https://www.mynavi.jp/news/2024/09/post_45307.html
2024.9
9.24
マイナビが「マイナビ 2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(8月)」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・26卒インターンシップ参加率は8月単月では最高値だったが、昨年比より減少
・8月初参加が前年比より大きく上昇
・各種就業体験の内訳はオープンカンパニー型が全体で70%を超える。次点は半日・1日就業体験が57.6%(重複あり)
・5日以上の長期プログラムは低めに推移
・就業体験先の企業としての回答は「興味のある業界業種」「興味ある職種」が大半を占める
・就業体験内容について、全体ではグループワークがトップ、現場社員との座談会が次点。
・職場における実務体験は全体では5割届かずだが、甲信越および中国地方ではトップ
・インターンシップ自体は評判が良い模様で、良いギャップ+ギャップなしが圧倒的に高い。
・いわゆる就活準備自体は総じて前年割れが多い中、個別企業説明会参加が前年を上回る結果に
・初任給の金額で応募するか否か影響するとの回答が26卒は前年より上昇。87.1%と9割に迫る。
・初任給希望金額は23万円以上、24万円以上、26万円以上が急上昇
【所感】
インターンシップの定義が改めらて、オープンカンパニーとの違いが厳密な定義として分離されたためインターンシップの参加率が下がるのは無理もない。とはいえ、8月初参加が前年比より急造していることは興味深い。志望度の高い企業に対して、しっかり準備して参加選考を受けてから臨んだのであろうか。であれば、インターンシップ自体が0次選考と言われているのに、0次前の選考になるのではないか?これは邪推だろうか?
おそらく第2志望以下はオープンカンパニー型または半日・1日就業体験に参加して業界業種、職種を調べつつ第1志望ではインターンシップに参加したのであろう。そうでないと、物理的に日程が取れない。第2志望以下の企業に5日間も時間を割けられないというのが学生の本音なのでは?
ということは、企業は第1志望向けとして3〜5日間の長期インターンシップと第2志望以下向けで第一志望にしていただくぐらいのオープンカンパニーの2つを設けていくことが一つの戦略になるのではないか、と思う。
年々早期化する就活に対して、企業側だけでなく学生側も戦々恐々と見ている可能性があるかも。
初任給については順当な結果だと思う。社会保険料の問題などもあり、できれば手取りは1円でも高いところを受けたくなるのは無理もないだろう。賃上げ、初任給の金額をどう設定していくか。経営、人事の腕の見せ所になるのかも。
(引用元)
『マイナビ 2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(8月)』(株式会社マイナビ)
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240912_85776/
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/09/s-internship-26-08-001.pdf
9.17
リクルートが中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査「人手不足・採用編」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・中小・中堅企業ともに約55%の事業責任者が人手不足を実感(中小企業54.5%、中堅企業55.7%)
・中小企業の事業責任者の57.1%が、中堅企業の事業責任者に至っては62.9%が人手不足への対応の必要性を感じている
・人手不足対応の取り組み上位は「中途採用強化」「賃上げ」「新卒採用強化」だが中堅では新卒採用強化が中途採用強化に迫る一方、中小は中途採用強化が圧倒
・「外部業者への委託もしくは外部人材(業務委託・副業実施者)の活用」も選択肢に(中小企業19.8%、中堅企業30.8%)
・中途採用を実施している企業に対して求人募集をした際の状況についてのアンケートの回答のうち「募集しても、応募がない」と回答した中小企業の事業責任者はなんと30.6%に達する。中堅企業も13.7%に達する
・ちなみに上記アンケート回答で「採用することが出来て定着させることも出来た」の回答が中小13.2%に対して中堅が12.2%と逆転。
・ミスマッチに関わる回答(水準に満たないまたは労働条件が折り合わない)が中小は47.9%、中堅は60.6%に達する結果に
・早期離職については中堅のほうが高い結果に(中小:8.5%、中堅:13.5%)
・採用できている群・採用できていない群別でのデータとしては中小の出来ていない群は実に48.8%が募集しても応募がないという悲惨な状況に
・企業と応募者の間で折り合わなかった内容の上位項目は、「賃金水準」「休日の日数」「労働時間」がメインだが、中堅企業では労働時間が2位になり4位に職務内容、5位に勤務地が中小よりも高い数値をみせる
・中途採用の求人情報作成の際に取り組んでいる内容として「採用できている群」と「採用できていない群」で最も差が大きかったものは、「求める人材について、現場担当者と採用担当者の間で細かくコミュニケーションを取っている」という取り組み。「採用できている群」は 26.6%、「採用できていない群」では 17.2%と 9.4 ポイントの大きな差がある
・この項目は中堅企業でも「採用できている群」は 40.1%、「採用できていない群」では 32.6%と 7.5 ポイントの差があった
・緩和している条件については採用できている中小企業では主に「勤務時間・勤務地」、採用できている中堅企業では主に「年齢や経験の範囲」といった採用条件の緩和が行われている
【所感】
半数以上の中小・中堅企業が人手不足を感じていながら採用できている企業と出来ていない企業の明暗が如実に現れた結果になったのが興味深い。一般的に企業規模が大きければ採用に有利といわれているが、中小・中堅の間ではそうなっていない。中堅は「応募がない」こそは少ないものの、水準に満たない・早期離職が中小よりもかなり高く、結果的に採用定着できたの回答が中小よりも低い数字を叩き出した。
中小は「応募がない」をどう打開するかにかかってきていることが判明。カギは「賃金」「休日の日数」「労働時間」の3つ。いかに生産性高く、粗利を稼ぐ事業を行うか、それを従業員に還元できる仕組みを整えるかがカギとなるだろう。
一方で中堅は厳しい舵取りを迫られる可能性も。人手不足は大企業も同様。中途では中小→大企業を志望する求職者層が一定数いて、かつ地元志向は中小でも満足できる環境だと停滞する可能性が中小よりも高くなる可能性が高い。
中堅企業が採用活動の停滞を打開するためには、「賃金」「休日の日数」「労働時間」に加えて「職務内容」であったり「勤務地」を明確にすることや経営方針やキャリアパスなどを詳しく表すことがこれから必須となる。その手段は採用サイトが最適解となるだろう。
中途採用における求職者は「転職潜在層」として最低でも1〜2年ほど水面下でリサーチしている。そのリサーチ期間でいかに見つけてもらい、興味を持ってもらえるか。回り道のようで実は最短経路の打開策なのではないかと見られる。
気になるのは「人手不足緩和のための取り組み内容」の中小企業の回答のうち14.0%が特に取り組みを実施していないと回答があるが、人手不足ではないということだろうか?
(引用元)
『中小・中堅企業の事業課題・人材課題に関する調査「人手不足・採用編」』(株式会社リクルート)
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240912_work_01.pdf
9.10
HR総研が2025年&2026年新卒採用動向調査(6月)結果レポートを公表しています。
【サマリ】
・25卒採用で重視した施策
大企業では「自社採用ホームページ」が最多で64%、次いで「対面型のインターンシップ」が41%
中堅企業では「自社採用ホームページ」が最多で52%、次いで「就職ナビ」が46%
中小企業では「就職ナビ」が最多で46%、次いで「自社採用ホームページ」が39%、
・上記いずれも「自社採用ホームページ」がトップ1・2に挙がる中で、大企業では「対面型」自社イベントの割合が中堅・中小企業より高い
・中堅企業の内定者フォローが突出して高い結果に。一方で中小企業は学内企業セミナーが高め
・24卒採用活動の振り返りを実施したかどうかについては大企業ほど高く、中小企業は半数強にとどまる
・振り替えるの内容は「KPIの定量評価をもとに、新卒採用の担当者間で意見交換」と「振り返り報告資料の作成」でともに33%
・定量評価のKPIとして活用した評価指標は「選考辞退率」と「内定数・内定辞退率」が最多で60%、次点が「セミナー・会社説明会参加者数・参加率」が55%、「内定承諾数・内定承諾率(辞退率)」が53%
(※ここからは目次タイトルより引用)
・ターゲット層を採用するために最も効果的だった施策は「インターンシップ」
・理系の内定出し、大企業の半数以上が「2月」までに開始
・6月時点の「内定辞退率40%以上」は中堅企業が最多で4割
・26卒採用でより重要になる施策、大企業で「就職ナビ」と「自社採用ホームページ」が最多
・26卒採用の面接開始時期、中小企業で3割が「早まる」
【所感】
大小問わず各企業とも、新卒採用において自社採用ホームページが最も重要な施策であると捉えるようになったといえるデータとなった。大企業において就職ナビサイトの立ち位置がここまで低下するとは正直驚いた。中堅および中小は就職ナビサイトの依存がまだ高いものの、就職開始時期が早期化していることと、早期開始により長期化していることを鑑みても就職ナビサイトではカバーしきれないところもあるのだろう。
今後はいかにリアル・対面およびフォローアップを手厚くしていくかが鍵となる。なかでも対面型のインターンシップは最も重要なマイルストーンとなるだろう。なぜなら今の学生は対面型のインターンシップで就職応募先を決める人が大半だからだ。
従来型の口を開ければ入ってくる時代ではない。学生の傾向をしっかり汲み取り、学生が流入しやすくかつアフターフォローも含めた長期的なロードマップで採用していく「採用ビジネスモデル」を作り上げていくことが重要だ。
(引用元)
『【HR総研】2025年&2026年新卒採用動向調査(6月)』(ProFuture株式会社/HR総研)
https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=388
9.6
マイナビキャリアリサーチラボが転職活動実施率・中途採用実施率の最新動向のとりまとめを発表しています。
【サマリ】
・企業の中途採用実施率は年々上昇しており、本年1〜6月は42.3%に達する
・その一方で個人の転職活動実施率は3.4%に。前年平均0.9%も減少。転職ピーク期の3月でも4%に届かず
・実施理由・企業:トップは欠員補填と年齢など人員構成の適正化が1、2位に。組織の存続と強化も42.1%と高め
・実施理由・個人:トップは給与を高くしたいが54.5%と2位以下を圧倒
・企業が募集に力を入れている職種は営業が圧倒的にトップ。管理・事務は低め。
・一方で個人が応募した職種は管理・事務が圧倒的にトップ。営業は伸び悩む。
・企業による今後3カ月以内の中途採用予定率は22年2月以降は一度も60%を割り込まず、おそらく今後も63%〜64%の推移で進むと見られる
・一方で個人による今後3カ月以内の転職活動予定率は24年平均が前年平均から1%も減少している。今後もこれが続く可能性も。
【所感】
企業は中途採用を強化←→個人は転職を控えている
企業は営業人材が欲しい←→個人は営業はあまり…
企業は管理事務はあまり…←→個人は管理事務の求人が少ない
企業は賃上げしてでも人がほしい←→個人は賃上げするなら今の会社でも賃上げ様子見しよう
この4つのミスマッチが発生しているのが今!2023年が転職が活発だった反動からか個人の転職活動が控えめなのは理解できる。とはいえ、ここまで転職活動実施率が下がるのは想定外だったのでは。
しかもマイナビ朝比奈氏は
"
多くの人が「給与を高くしたい」という理由で転職活動をしている。しかし、最近では賃上げが活発に行われており、自社で賃上げが行われたことで転職活動を控える人増えている可能性がある。このことも一因となり、転職活動実施率が減少していると考えられる。
"
と分析している。賃上げ自体は非常に喜ばしいことではあるが、まさかの副産物(良くない)が生まれるとは!人事採用担当はますます頭が痛いのではなかろうか。
しかし職種のミスマッチは、悩ましい問題。営業→管理事務のパターンは多くてもその逆は少ないのは納得。営業人材がほしい会社は、営業効率を上げるために営業シーンをDXするくらいの施策も並行して進めないとますます厳しい結果になっていくのではないか。
(引用元)
『【2024年9月更新】転職活動実施率・中途採用実施率の最新動向』(株式会社マイナビ)
https://career-research.mynavi.jp/column/20240902_84678/
9.3
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda」が「doda転職求人倍率」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・7月の転職求人倍率は、前月から+0.14ポイントの2.74倍に。
・求人数は前月比102.5%、前年同月比119.6%
・転職希望者数は前月比97.4%、前年同月比99.8%
→求人数は増え続けているのに転職顕在層は減っているという状況に
・転職求人倍率はコンサルティングが最高値を示したが専門職(コンサル・金融)は転職求人倍率を最も下げた結果に。なお、コンサルティングは求人数増加率の前月比・前年同月比がいずれも最高値。
・専門職(メディカル)は転職求人倍率1倍下回るにも関わらず前月比・前年同月比いずれも下降
・前年同月差で最も数値を上げたのはエンジニア(IT・通信)、最も下げたのは専門職(コンサル・金融)
・求人数増加比、業界別ではいずれも数値を上げているが、専門職(メディカル)とクリエイター職が下げている
【所感】
全体的に求人数>転職転職希望者となる傾向が続く。人手不足の傾向が進む一方であることに懸念する。
その中で、専門職(コンサル・金融)は6月度データに続き転職求人倍率を下げた結果になったのは興味深い。5月度まではずっと上昇傾向だったので頭打ちしたという状況なのだろうか。
専門職(メディカル)はずっと冬の時代が続いている。2023年12月度に1倍を越えた以外はずっと0倍台のままだ。もしかしたらDodaに出稿しなくなった可能性もあるがどうだろう?
クリエイター職はここ最近はずっと前年同月比マイナスが続く。コロナ禍期間中での採用強化の反動だろうか。一方でWebの各職種は人手不足だと聞く。もしかしたら各社の募集がニッチ化する傾向にあってその実態が数値まで反映できていないかもしれない。
求人広告ではキャッチできないニーズをどう捉えるか、これからの採用支援のカギになるかもしれない。
(引用元)
『doda転職求人倍率』(パーソルキャリア株式会社)
https://www.persol-career.co.jp/newsroom/news/research/2024/20240822_1570/
2024.8
8.22
マイナビが2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(7月)の調査結果を公表しています
【サマリ】
・7月単月のインターンシップ・仕事体験参加率は37.1%。前年より5%ほど減少
・オープンカンパニー参加率は7月単月で55.6%に
・学生が夏季休暇中に特に時間を取りたいことは「インターンシップ・仕事体験への参加」(73.0%)が最も
多い結果に
・中でも「期間が短い(半日・1日)就業体験のあるプログラムを中心に参加していきたい(24.3%)」が最多。次いで「期間が短い(2~3日程度)就業体験のあるプログラムを中心に参加していきたい(19.1%)」
・およそ4割の学生が短期間の就業体験のあるプログラムに参加希望である
・一方で「8月中はキャリア形成活動(インターンシップ・仕事体験など)に何日間参加予定にしているか」の設問では「5日」(19.2%)が最も高く、次いで「10日」(16.4%)が続く
・理想の就職活動スタイルは「就職活動を早く始めて、就職先をじっくり決めたい」が54.4%と最多
・理由は「自分の将来を、じっくり決めて後悔しないようにしたい」「納得いく選択をしたい」など
【所感】
いわゆる就職検討企業への参加がインターンシップとオープンカンパニーに細分化されたことからインターンシップの参加割合が減少したのではないかと見ている。
もしくは、インターンシップ参加前からしっかり絞り込んでいる可能性もあるし、8月に集中させたいのではという見方もある。この傾向は来年も注視しておきたい。
「早めに就活を始めて、じっくり吟味して後悔のない選択をしたい」まさにこの本音が凝縮された調査結果と見ている。先日も「今の学生は堅実的」と書いたがまさにその実態がここにも表れている。ミスマッチは最大の不幸だと知っているからゆえのことであろう。
ではそういった学生の本音に対して企業側はどう応えるか、従来型のままで行くのかそれとも今の学生の気持ちを最大限汲んでいける体制を取っていくのか、舵取りは経営者・人事担当次第だ。
ちなみに「26卒採用新卒採用中盤戦」と書きましたが、序盤戦ではなくもう中盤戦ですよ?!インターンシップやオープンカンパニーは参加されているだけ御の字。参加されていないのは学生から「0次選考」のふるいにかけられた結果ですから。
(引用元)
『2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(7月)』(株式会社マイナビ)
https://www.mynavi.jp/news/2024/08/post_44905.html
8.19
マイナビが「マイナビ 2025年卒 大学生活動実態調査 (7月)」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・25年卒業予定の大学生・大学院生の内々定率は85.5%。23卒82.9%を超える数字に
・内々定者の約半数(49.0%)が活動開始当初から第一志望だった企業へ入社を予定している
・一方で「第一~第三希望以外(要は第4志望以下または当初の範疇外と想定)」という回答が22.6%。約5人に1人が就職活動を進めるうちに志望度が上がって入社を決めている
・社会人になったらお金を“かけたい”ものは「娯楽費」が最多。
・お金を“かけなければいけない”ものは「食費」や「住居費」を抑えて「貯蓄(65.9%)」が最多
・資産運用も数値が高い(かけたい:35.0%、かけなければならない:39.2%)
・SNSの投稿について参考にしているSNS媒体は「X(旧Twitter)」が50.7%と最多。続いて「YouTube」が41.3%、「Instagram」が37.8%。その他のSNSについての回答は1割を切る結果に
・第三者のポジティブなSNS投稿を見て、その企業の採用情報を見たことがある学生は23.2%
・内々定を得たことがある、入社予定先に決めたという選考過程まで進んだ経験は合計で15.3%
・第三者によるネガティブなSNS等の投稿を見たことで、企業に対して「不安をおぼえたことはあるが、次のステップに進むのをやめた企業はない」が27.7%、「不安をおぼえ、その企業への応募をやめたことがある」が18.4%
【所感】
やはり引く手数多の傾向が強く、内々定率がここ3年で最高値を示すのも納得。学生は当初から第一志望をきちんと決めており、半数が第一志望の企業へ進めていることがわかる(うらやましい)。
一方で、当初は「第一~第三希望以外(要は第4志望以下または当初の範疇外と想定)」だったとしても、約5人に1人が就職活動を進めるうちに志望度が上げて結果的に入社を決めている。
このことから、いかにインターンシップや面接選考ならびにビフォー・アフターフォローで学生の心をつかむことで逆転できているかがよく分かる。
中堅中小企業は企業規模や知名度云々を言い訳にしないで、採用サイトでの情報発信やインターンシップ各種フォローを手厚くかつ誠実に行い、学生の心をつかんで欲しい。
SNSについては、影響はある程度限定的なものではあるとはいえど学生さんたちはしっかりチェックしている。特に「X(旧Twitter)」「YouTube」。新卒採用において情報発信力にを入れたいならまずはこの2つだろう。某SNSで踊ればいいってもんじゃないですよ、1割も見ていないんですからね!
(引用元)
『2025年卒大学生活動実態調査(7月)』(株式会社マイナビ)
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/08/s-nainaitei-202507-1.pdf
8.8
エン・ジャパンが「中途採用の選考辞退」実態調査の調査結果を公表しています
【サマリ】
・直近1年以内に中途採用を実施した企業において選考辞退は起きたのは85%
・中途採用において選考辞退が発生した企業において、辞退の発生数の変化について
・1000名以上の大企業の「増えた」が突出。56%。
・逆に300〜999名の中堅が「増えた」が最小(34%)。減ったは12%と最大
・他はおおむね「増えた」が45%前後
・辞退のタイミング「ドタキャン」「内定後」は2018年よりは減少したもののそれでも50%を超える
・「書類選考通過者による”面接前の辞退”」(60%)が最多に。
・ドタキャンの辞退連絡は83%が「連絡はなかった(すっぽかし)」
・応募者の選考辞退理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「他社の選考を通過した・内定を取得した」(78%)
・選考辞退対策をしている企業の割合は大企業になればなるほど高め
・対策内訳は「書類選考後、通過者への連絡を早くする」が85%、「面接日程を複数送り、選択できるようにする」が76%、「応募者に、今後の選考の流れやお礼をメールで送る」が60%と続く
【所感】
自分の所感としては、やはり予想通りといった感想。
中途採用の選考辞退が多いのは結論
「第一志望にされていないこと」
「面接過程で違和感を持たせている」
「面接前後フォロー内容および量の不足」
に集約されるのではないか
売り手市場であれば求職者は複数の内定を獲得する確率が上がる・数が増えるので、志望度の低い企業は必然的に辞退される。その数が反映されて「増えた」と結果になったのだろう。
興味深いのは「超大企業における選考辞退数が増えている」という点だ。中堅が「増えた」が最小なのに、超大企業が唯一「増えた」が最大というこのコントラスト!これは私見だが、超大企業を辞退する求職者は、超大企業ばかり応募して選定している。または超大企業と中堅を比較して、中堅が選ばれていることの可能性がある。
これは企業規模問わず求職者にとって第一志望にされていれば、辞退される可能性は限りなく低くなるはずだ。したがって、応募前から第一志望にされていないということがひとつ挙げられる。
応募者の選考辞退理由の最多である「他社の選考を通過した・内定を取得した」は結局、他社が第一志望であったということの裏返しではないか、と推測される。
ただし、たとえ第一志望であっても面接の際に違和感を感じさせる(例えば圧迫面接する面接官とか)ようになると一気に冷めてしまう。面接過程の選考者の辞退はこれが多く含まれている可能性も。
対策としては、第一志望にされるように会社の現況と働く魅力を正直にかつ誠実に開示すること。それを露出していくことが欠かせない。採用サイト、採用パンフレット、SNS等使用したの採用広報はまさにこれにあたる。
加えて、面接の方法。これは「自分のやり方」「これまでのやり方」に固執せずに、とにかく他社なり社労士さんなり、第三者から学ぶことに尽きる。
選考辞退対策については正直、通り一遍等の対策ばかりといった印象。面接前・前日の連絡や会社説明会がもう少し多くなってもよいはず。
ちなみに「面接日程を複数送り選択できるようにする」って当たり前のことでは??企業面談だったら当たり前過ぎることなのに、採用面接でそれを辞退対策でやっていますと言われても・・・。。こうしたところに氷河期時代の採用から抜けきれていない体質が浮かび上がるのは気のせいだろうか。。
選考辞退対策についてもネットから拾った小手先の対策ではなく、第三者から学ぶことに尽きるだろう。または過去に面接された直近3年以内の入社社員にヒアリングをすることだろう。
”「特に理由は聞いていない」(26%)と回答した企業からは、「理由の確認すらできない状況だった」という声も寄せられた”とあったが、そういう企業は求職者から不採用の理由を問い合わせられたときに誠心誠意回答されていますか?それも行わないのに、辞退の理由を聞かせろと言われてもなぁ、、、と思うのは僕だけだろうか。
(引用元)
『「中途採用の選考辞退」実態調査』(エン・ジャパン株式会社)
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/38339.html
8.5
株式会社キャリタスが「2025年卒 理系学⽣の就職先企業(専攻分野別)」の調査結果を公表しています
【サマリ】
・就職決定業界はおおむね専攻と連動した結果。理系全体で6割が専攻を生かした就職
・ただし化学・農学・薬学系は専攻生かした:選考外が半々の結果に
・応募ルートは土木建築系が圧倒的に完全自由応募が高い。逆に機電系は学校・教授推薦が高い
・就職決定企業を知ったきっかけは「就職情報サイト」「前から知っていた」が高い。
・土木建築系は前から知っていたはやや低め。かわりに先輩OBOGが突出して高い。教授推薦も突出。
・就職決定企業で働きたいと思ったタイミングはどの理系ジャンルも「インターンシップ等のプログラムに参加したとき」が高い
・機電系のみ就職活動を始める前からが突出。やはり自動車メーカーなどか?
・就職決定企業のインターンシップ等参加状況は全体的に6割弱。なかでも機電系や土木建築系は7割を超える
・その機電系や土木建築系は5日間程度のプログラムに参加が高め
・2週間以上のプログラムに参加となると機電系だけでなく、情報系も高い
・就職決定企業に決めた理由は文理ともに、1位は「給与・待遇が良い」
・理系学生は文系よりも「大企業である」や「有名企業である」の順位が高い
・就職先を決めて就職活動を終了した時期は文系より総じて早めの傾向
・土木・建築系は6月以降が最も高い、情報系は3月と6月以降が拮抗
・機電系は4月、化学・農学・薬学系は5月が最も高い
・インターンシップ等参加状況について化学・農学・薬学系はオープンカンパニーが圧倒的に高い
・機電系や土木建築系は汎用的能⼒活用型インターンシップ(5日間以上)が多め
・インターンシップ等参加時期は8月9月が圧倒的に高く、ほかは大差ない状況
・強いて言うなら化学・農学・薬学系は冬の開催がやや高め、9月の開催が低め
・就職活動量は、すべてのフェーズにおいて文系を下回り、企業を絞って活動する傾向が強い
・売り手市場の実感については「完全に売り手市場だと思う」が前年より6.6ポイントも上げて20%を突破
・しかし「あまり売り手市場だと思わない」「まったく売り手市場だと思わない」の合計もやや増加
【所感】
理系学生は文系学生よりも合理的に動いていることがわかる。
総じて
・大企業や有名企業への就職希望意向が強い
・インターンシップ等参加時期は8月9月にほぼ絞っている
・企業を絞って活動する傾向が強い
・早く就職先を決めて終了させたい
の傾向があることから、のんびりとはしていられない学生の状況がよく分かる。
学生側も「◯◯(社名またはその同業)に入社したい」の強い意向を持って学科を専攻していると言っても過言ではないだろう。
そうなると厳しいのが地方中堅以下のメーカー・製造系だろう。学生側が企業を絞る傾向にあるのであれば、その絞る選択肢の中に食い込ませることが欠かせない。大学1〜2年生向けにオンライン・オフライン問わずオープンカンパニーを実践する、体験会を実践するなど「活動時期を早く」「活動量を多く」「名前をとにかく売り込む」の3つが勝機となるだろう。もしくは特定の大学に貼り付くような戦略、それこそ、大学の入口前にきぬた歯科さんのようにでかでかと広告看板を打ち出すとか大胆な策を実践しないと、今後はもっと厳しくなるかもしれない。
(引用元)
『2025年卒 理系学⽣の就職先企業(専攻分野別)』(株式会社キャリタス)
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/07/rikeigakusei_chosa_202407.pdf
8.2
就職みらい研究所(リクルート)が「採用活動中間調査 データ集 2025年卒」の結果を公表しています。(今回はインターンシップ編)
【サマリ】
(今回はインターンシップ編)
・24年度にインターンシップ等キャリア形成支援の開催予定があると回答した企業は52.2%
・開催予定あるのうち、オープンカンパニー実施予定が86.7%と大半を占める
・キャリア教育は大企業になればなるほど開催率が高くなる
・26卒対象についても開催予定あるが45.8%。こちらは半分に届かず
・汎用的能力・専門活用型インターンシップ、関東が低め。逆に中部や3大都市圏以外が高い
・開催月の大多数が8月、次点が9月、7月と続き、夏休み開催が圧倒的に多い
・学生のエントリー経路はインターン等の参加企業からの案内が47.9%と圧倒
・一方で就職情報サービス(ナビサイト含む?)は4割届かず
・SNSに至っては1%にも満たない
【所感】
インターンシップの定義が厚労省から細分化されたこともあり、企業側はさらに手探りの面が続いています。グラフにもある通り、新卒はインターンシップ→エントリーの流れが一般化しつつあるので、どこまでアプローチできるか。オープンカンパニー(多数募集)→インターンシップ(少数募集)といった感じになるかもしれない。
こうなると学生にとっては0次選考、または0次前選考となるようにも見えるかも。そうなると、学生側も早くから相当準備しなければいけないのだろう。売り手市場とはいえ、きちんと準備していない学生にとっては厳しい結果が待ち受ける。これも社会の洗礼になるのか、と思うのは飛躍しすぎ?
(引用元)
『採用活動中間調査 データ集 2025年卒』就職みらい研究所(リクルート)
https://shushokumirai.recruit.co.jp/study_report_article/20240729001/
企業調査:採用活動中間調査 2025年卒
学生調査:就職プロセス調査(2025年卒)2024年3月18日時点
8.1
就職みらい研究所(リクルート)が「採用活動中間調査 データ集 2025年卒」の結果を公表しています。(今回は企業調査編)
【サマリ】
・採用プロセス実施は「個別企業説明会・セミナー(Web)」が前年比6.2pt上昇。Web面接も4.2ptアップ。逆に「合同企業説明会・セミナー(Web)」が前年比より2.8ptダウン
・規模別では1000人以上の企業が合同説明会は対面もweb両方力を入れている。300人未満の企業はWeb活用に及び腰
・面接は300人未満の企業は対面を重視しており、比率で1000人以上の企業での実施率を超える
・ちなみに地域別では中部地方は一次面接での対面のみ実施が高い結果に。最終面接も中部地方は対面のみ実施が高い
・認知形成広報の手段として「ホームページ」がついに90.4%になり、9割を超えた。
・就職情報サイトも微増(前年80.1→本年80.3)
・スカウト逆求人サービスが伸び率が最も高い結果に。
・求人票、新聞広告、就職情報誌など従来方法も微増しており多様な手段を試みる企業が増加している
・一方で就職情報会社が主催する合同説明会のみ減少。コスト面から?
・26卒採用実施予定は実施する(予定含む)が88.2%、増減予定では変えないが69.5%。増やすは8.8%にとどまる
【所感】
コロナ禍を越えて、Webの活用が一段と進んだ印象。特に個別企業がWeb企業説明会ができるようになると、「合同企業説明会」への参加が対面、Webともに少なくなることが如実になった。ましてやコストが高い「就職情報会社が主催する合同説明会」が減るのはさもありなんという結論。
各社その結論に達するまでの試行錯誤が今回のデータにも表れている。それこそ屋外広告や新聞広告、就職情報誌までも増やした結果になったのだから。
これだけ人手不足、新卒獲得競争が激化すると「長期間の認知対策」「個別で窓口を設ける」「能動的に参加する学生を囲い込む」ことが最適解になるだろう。
「長期間の認知対策」…採用サイト・SNS
「個別で窓口を設ける」…個別企業説明会Web・インターンシップ
「能動的に参加する学生を囲い込む」…Web,対面いかようにも
たとえばこういった図式をそれぞれの企業がぞれぞれにピッタリ合う施策を見つけていくことが今後進むであろう。
(引用元)
『採用活動中間調査 データ集 2025年卒』就職みらい研究所(リクルート)
https://shushokumirai.recruit.co.jp/study_report_article/20240729001/
企業調査:採用活動中間調査 2025年卒
学生調査:就職プロセス調査(2025年卒)2024年3月18日時点
2024.7
7.31
マイナビが2025年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・6月時点の活動状況「入社予定先を決めて就職活動を終了した」が28.6%
実質最終仕上げの状態の学生と出遅れている学生とで二分している
・企業を選ぶときに注目することについて「福利厚生制度が充実している(40.9%)」が最多。
2位は「給与や賞与が高い」3位は「社員の人間関係が良い」。
逆に最小は「SDGsに熱心に取り組んでいる(1.0%)」
・約半数の学生が企業におけるエシカルな活動(地方創生や省エネ、健康経営など)に関心はあるがそれ自体は企業選びの優先度として低い
・就職活動のために使った金額、25卒は22卒に次いで低い結果に。その要因は応募企業からの交通費や宿泊費の支給によるものか(支給された人の額の平均40000円台を突破)
・理系の就職、従来推薦状の提出経験が減少傾向にあり。20%を割り込む最小値を示した
・自由応募が90%に届きそうな数値となったことも伺える
・理系学生が入社予定先企業の内々定を得た時期について、9割の理系学生が5月以前に入社予定先から内々定を得ている
【所感】
売り手市場が続く中で理系学生はとかく優位な状況が続いているのが目に見えてわかる。推薦状がなくても自由応募で選考が進められるのもまた然り。だが、これは早期化するインターンシップ→早期選考の流れも影響しているのではないかとも考えられる。
推薦状は推薦状の良さもある(採用コストが大きく下げられる!)これはこれで見直されたらまたチャンスになる可能性も高いかと。
企業選びはいかに「自分に実利があるか」が焦点になっていることがくっきりと現れた結果に。それもそうだ、SDGsと言われても自分にとって美味しいとは思えないのは事実。今の学生さんは夢を見るよりも合理的かつ現実的に判断する。そういう時代であることを企業側は早く理解しよう。給与を20年前の氷河期世代採用から引き上げずに小手先のエシカル施策ばかりアピールするほど、学生にとって痛々しく映るのでは?と考えるのはちょっと飛躍し過ぎだろうか。
(引用元)
『2025年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況』(株式会社マイナビ)
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240725_83104/
PDFは↓
https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2024/07/s-monitor-25-6-001.pdf
7.24
マイナビが「マイナビ2025年卒 企業新卒採用活動調査」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・25卒インターンシップ実施率は調査開始以来最高値の61.3%を記録
・インターンシップの問題点・課題点は前年より3.6 pt増加して「母集団(エントリー数)の不足(65.9%)」が最多に
・インターンシップの応募率は例年並みだが参加率は過去最高に
・6月時点の採用充足率5割以上の企業は40%に回復したが一方で1割未満も32%に上昇
・採用予定数は「増やす」が前年比4.7pt減
・初任給の引き上げを行った企業は84.4%で前年比14.4pt増加
・引き上げ幅は「1万円~2万円未満」が42.8%で最多に(前年は「5,000円~1万円未満(36.0%)」が最多)
・「オヤカク」が20%を超える結果に
・なかには親の反対で泣く泣く辞退する学生のケースも
【所感】
新卒採用においてインターンシップが重要どころか実質の見込み獲得の場になっているにも関わらず約4割の企業が実施していないのは意外な結果。新卒採用をあきらめているのか、インターンシップを実施しなくても来ると踏んでいるのか、それとも…。
そのインターンシップの最大の悩みが「母集団(エントリー数)の不足」。昨日も書いたが、インターンシップを制する企業が新卒採用を制すると言っても過言ではない。新卒採用を充足させたいなら、インターンシップに1人でも多く「集客」することが優先事項になるのでは。インターンシップで選ばれない企業はエントリーすらされない、その結果が充足率「0割」になっているのでは、と考える。
とはいえ、マンパワーが足りないことの悩みも2位に来ており、「ここまでやってもまだ足りないのか」という人事採用担当の本音が漏れてきそうな…。
初任給に引き上げ、ついに1万円台を突破したのは良い流れ。これは政府主導も後押しされたのだろう。最低時給の引き上げが検討されており、この流れが続いて欲しいところ。
気になるのは「オヤカク」。今の親御さんの多くは氷河期世代を通ったこともあり、彼らが経験してきた特に信じられないようなブラック企業があったり、過労死や鬱など最悪の結果になってほしくないと心配するのは良く理解できる。
しかし、地元に縛りをつけるようにするとかの声もあり、子どもに足かせをしてしまう結果になるのはいかがなものか。過剰な心配が仇になってほしくないとは思う。
また保護者への対応が年々増えていくのかと思われると、フロント対応する人事採用担当にとって頭の痛いことが増えていくのではないか、と僕は心配してしまう。
(引用元)
『マイナビ2025年卒 企業新卒採用活動調査』(株式会社マイナビ)
https://www.mynavi.jp/news/2024/07/post_44500.html
7.23
株式会社キャリタスが「キャリタス就活 学生モニター2025 7月1日時点の就職活動調査」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・内定率は89.7%に。前月(85.2%)より4.5ポイント、前年同月比よりも3.7ポイント上昇。ここ10年で最高値に。
・7月1日時点での活動終了者は79.7%。内定ありだが活動中は10.0%にしかすぎない。
・理系は内定ありが90%を超える結果に。文系でも88%を超える
・7月1日現在の就職活動量(活動社数)一人あたりのエントリー社数の平均は25.9社。3月の解禁時点から前年同月をやや上回る1.1社増。会社説明会の参加社数も前年実績を上回る(14.9社→16.6社)。
・「新たな企業を探しながら、幅広く企業を広げる」が 6 月調査より増加(23.6%→28.5%)
・就職活動の中心においている企業規模については「企業規模にこだわらずに活動」が5割近くに。「大手中心」は月を追うごとに減少
・就職先を決定し、就職活動を終了したい時期は「7月後半」が最多。次いで「8月後半」。いずれも夏休み中に決着をつけたい意向が明らかに
・就職決定企業は文理ともに「情報処理・ソフトウエア」が今年も1 位。前年よりもポイントが増えた
・文系2位は銀行、3位はコンサル。理系は建設・住宅・不動産が2位に浮上。前年2位の電子・電機は4位に下落
・就職決定企業を知ったキッカケは「就職情報サイト」が圧倒的に1位(32.7%)だが、「就職活動以前から知っていた」(24.1%)も高い。やはり知名度の高い企業への意向は強い
・SNSが弱い結果に(1.6%)。インターンシップ等のプログラム(4.0%)ともダブルスコア以下に
・就職決定企業で働きたいと具体的に思ったタイミングについて前年2位だった「インターンシップ等のプログラムに参加したとき」(27.1%)が前年1位の「面接等の選考試験を重ねていく中で徐々に」(23.1%)
を抜いて首位に
【所感】
売り手市場が進む中、新卒の内定率がおよそ9割に達するのは想定通りの結果だろう。選考解禁が現在と同じになった17年卒から10ポイントも上昇しているのだから、相当なものだと改めて感じさせてくれる。
だからといって、学生側も余裕過ぎる対応をしているのではない。一人あたりのエントリー社数や会社説明会の参加社数が前年を上回るなどむしろ活動量を増やしている。学生側も公開ない選択ができるよう頑張っているのだろう。
あれほど注目されているSNSだが「就職決定企業を知ったキッカケ」としては想像以上に弱い結果に。知名度の高い企業への志向(特に大企業・著名企業)は強くなる一方なので、日頃から広報対応を行っていくことが何よりも欠かせないだろう。
就職決定企業で働きたいと具体的に思ったタイミングについて「インターンシップ等のプログラムに参加したとき」がついに1位に。私はかねてから提唱しているが「インターンシップを制する企業は新卒採用を制する」と言っても過言ではない。
・インターンシップに参加してもらえること(とにかく『集客』をする!)
・インターンシップで学生に印象強い「経験」をしていただくこと
・インターンシップ事後対応のフォローも行い、囲い込みをしていくこと
をとにかく実践すること。これに尽きるであろう。
この結果をもとに「中小企業の勝ち目」を考えた仮説として
・むしろ後発の「6〜9月」に力を入れる
・あえて4年生のこの時期に短期間インターンシップ→そのまま(最終)選考へ進める短期決戦型
・もちろん、3年次のインターンシップも強化(特に『集客』を強化)
することではないか。
大企業や著名企業が学生の大半を(言葉は悪いが)かっさらっていくご時世だからこそ、同じ土俵で戦わずに「弱者の戦略」をやっていくことが勝ち目になるのではないか、と思う。
(引用元)
「キャリタス就活 学生モニター2025 7月1日時点の就職活動調査」(株式会社キャリタス)
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/07/202407_gakuseichosa_kakuho.pdf
7.22
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda」がdoda転職求人倍率の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・2024年6月の転職求人倍率は、前月から+0.04ポイントの2.60倍
・求人数は前月比101.0%、前年同月比115.8%。
・転職希望者数は前月比99.6%、前年同月比100.4%
・業種別ではメディカルが倍率を下げるものの、全業種前年より増加。
・特に建設・コンサル・小売流通の上昇は大きい
・職種別では引き続きクリエイターがいずれの数値もダウン
・コンサル職は倍率が頭打ちした結果か
【所感】
おおむね昨年の動きと変わらない全体感と、ここ最近の状況と変わらない動向が続いている。特にクリエイター職は求人数が一人負けの状態が再びといったところ。フリーランスが多くなった影響なのか、それともdodaのメディアの特性なのか、判断しがたいところだ。
事務アシスタント職は求人数の増加が著しい状態ではあるが、それでも倍率は0.46倍と0.5倍にも届かず。
これは事務職志向の求職者が多すぎることなのだろうか。事務職志向が多すぎることなのだろうか。高い専門性を持たない事務職は、DXなどにより長い目で見ると厳しくなると見られるのでリスキリングなどをしていかないと厳しくなるのであろう。
(引用元)
『doda転職求人倍率』(パーソルキャリア株式会社)
https://www.persol-career.co.jp/newsroom/news/research/2024/20240718_1541/
7.18
株式会社ベネッセ i-キャリアが運営する「dodaキャンパス」が「26卒学生(大学3年生・修士1年生)インターンシップ、就活に関する実態調査」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
◆インターンシップ・オープンカンパニーについて
・参加したい内容1位は「実際の業務を疑似体験できるプログラム」(80.9%)
・情報収集を始めた時期は、「大学3年生の4月」(34.5%)が最多。
・参加理由1位は「企業理解を深めるため」(56.2%)、2位は「業界理解を深めるため」(49.2%)という結果に。
・「6社」以上エントリーした学生は全体の32.1%。
・参加希望社数は、「10社以上」(23.6%)が最多。「5社」以上の回答合計が全体の6割を超えることが明らかに。
◆大学1,2年時におけるキャリア意識について
・将来のキャリアを意識した活動経験の有無については、37.1%が「経験あり」と回答。
・活動理由のトップは「働くイメージを持つのに役立つと思ったから」(45.6%)
【所感】
今の学生は昨今の動向を綿密に調べていて、早ければ1・2年生の時期から意識して何かしらの活動を行っていることがわかる。もちろん個々人によるので一概には言えないが、3年生の1年間で決着させていくように先手必勝で動いている。理由の「本選考への優遇を受けるため」はまさしくその傾向を如実に表している。
とはいえ、学生にないものは「企業理解」「業界理解」。学生は自らの将来をかける意気込みでインターンシップで社風・業界を徹底的に理解してエントリー・入社判断しているのかもしれない。
であれば、ここの印象が良ければたとえ中小企業でも大いにチャンスは有るはず!6月の時点で1社も応募していない学生がこれだけいるのなら、そこを拾っていく施策を打っていけばよいのではないか。チャンスはまだまだある!
「インターンシップを制するものは、新卒採用を制す」
これに限るであろう。
引用元:26卒学生のインターンシップ、就活に関する実態調査
参加したいプログラム内容の1位は「業務の疑似体験」
約4割の学生は、大学1,2年時に「将来のキャリア」を意識した活動経験を持つことが明らかに
(パーソルキャリア)
7.16
マイナビが「2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(6月)」の調査結果を公表しています
【サマリ】
・インターンシップ・仕事体験に参加した割合は6月で22.5%.前年より4%ほどダウン
・上記の累計としても前年39.8%→27.1%と12%ダウン
・インターンシップ・仕事体験に申し込みした割合は82.3%。前年より1%ダウンだがおおむね例年通り
・インターンシップ・仕事体験に応募する際に不安に感じることの最多は「スケジュールの調整ができるかどうか」の58.4%。2位は「プログラム内容についていけるか」。3位は「詳細情報が不明瞭」(43.7%)
・インターンシップの定義改正については65%の学生が知っている
・また、採用選考に利用されることがあることを知っている学生が40%を超える
・インターンシップ・仕事体験の準備を進める中で、意外だったことや想定外だったことについては、1位が「企業研究、業界研究で自分に合った企業を見つけるのが難しい(50.5%)」、次いで「自己分析で自分の長所、短所などを見つけるのが難しい(41.9%)」
【所感】
「インターンシップ・仕事体験に参加」がダウンしたのはおそらく制度改正により、オープンカンパニーなどにも流れたことからではないか、と想定される。
実際にインターンシップ・仕事体験に申し込みした割合は前年より1%ダウンだったもののおおむね例年通りだったゆえだ。
「インターンシップ・仕事体験に応募する際に不安」に対して「詳細情報が不明瞭」が多数あったのは企業側の怠慢だと思う。実質的に「集客」をするんだからしっかり情報開示していかないと・・・。参加されなければ、新卒はエントリーすらされなくなるんですから。
学生の夏休みは40日程度あるとはいえ、インターンシップの参加は1社だけではないどころか、5〜6社参加するのもザラだ。学生たちはその調整に四苦八苦しているのが浮き彫りになっている。
現実的な調整の悩ましさは社会人になったら当たり前にあるが、企業側もそういったところをもう少し配慮すべきでは?と思う。
(引用元)
『「マイナビ2026年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(6月)」を発表』(株式会社マイナビ)https://www.mynavi.jp/news/2024/07/post_44434.html
7.10
エン・ジャパン株式会社が26卒学生に聞いた「サマーインターン」意識調査の調査結果を公表しています
【サマリ】
・約半数(47%)が大学3年生/修士1年生に進級したタイミングで就活を開始
・しかし大学2年生/修士1年生の前の3月までに就活を開始した人も37%もいる
・就活の活動内容のトップは「インターンやイベントなどへの応募・参加」86%
これに「会社説明会への参加」が73%、「自己分析」が62%と続く
・サマーインターンの参加予定社数1〜3社が最多の42%。4〜6社も27%。11社以上の強者も
・サマーインターンの参加目的の多くは「本選考の優遇」。自分の適性を知る目的も51%と高い
→それが「サマーインターン後、特に参加したいと思うコンテンツ」にそのまま反映されている
(1位:早期の本選考:50%)
・インターン形式の希望は圧倒的に「対面」が多い(85%)
・日数の希望は「2〜3日」の希望が最多の45%。
・「サマーインターンにエントリーする上で重視すること」の1位は「志望業界と一致している(61%)」2位「本選考への優遇がある(57%)」3位は「実務的な経験がある(48%)」。
【所感】
サンプルは191名と少なめではあるが、おおむね昨今の傾向から外れていない結果と思われる。
サマーインターン参加予定企業が平均4.1社の数値は現実的な数字。本命・志望高め企業は4〜6日、その他は2〜3日(オンラインも含む)に設定したと仮定して「およそ40日と推測される夏休みのうち、2〜3週間をインターンに使う」といえば納得できるのではないか。
昨今、今どきの学生は就活にまでタイパ・コスパばかりなんていわれているが、このデータを見る限りは
・自己の適性に合うかどうか知りたい
・志望する会社・業界をインターンで経験したい
・入社にふさわしい会社であるか見極めたい
・第一志望の会社であれば早く選考へ進み、早く終わらせたい
といった現実的な面で判断をしていることがわかる。
学生が持たないものはズバリ「経験」。経験にまさるものはないことから、サマーインターンでしっかり経験して本命を探し当てたいということであろう。
この学生側における想いを企業側が汲み取れているのか、それぞれの企業の姿勢が問われるであろう。
(引用元)
『「iroots」を利用する26卒学生に聞いた「サマーインターン」意識調査―「iroots」ユーザーアンケート―』(エン・ジャパン株式会社)
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2024/37834.html
7.8
キャリタスが「2025年卒 採用ホームページに関する調査」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・企業探しに有益な情報源は圧倒的に「就職情報サイト」(76.3%)続いて「合同企業説明会」(47.6%)の2つが群を抜く。個別企業のホームページは18.6%など3位以下は団子状態
・SNSは11.5%にとどまる
・志望企業の研究に有益な情報源については「個別企業のホームページ」が63.1%とトップに。個別企業の説明会が54.5%、就職情報サイト37.9%と続く。
・ここでもSNSは4.5%と沈む。採用動画も9.4%と伸び悩む。
・採用ホームページの閲覧度合いは25卒は24卒より0.8%上昇し、96.2%に。(かなり目を通した・目を通したの合計)
・コーポレートサイトの閲覧度合いは0.9%微減したものの、「かなり目を通した」「目を通した」の合計は93.4%に達する。
・採用ホームページの閲覧手段については前年より1%減少したもののPC中心が44.3%と高い状況に。スマホ中心は31%程度に。
・採用ホームページのデザインや情報が古いことによる志望度への影響については。「とても影響する(関心・志望度が下がる)」が26.7%に。「やや影響する」が61%となんらかのネガティブな影響になる確率が高いことがうかがえる。
・採用ホームページ閲覧時期のトップは卒業前年である2024年1月。24卒は前年2月だったので1ヶ月前倒しになっている。
・相対的に閲覧時期が早期化しており、卒業前々年の数値は10月を除き24卒23卒よりも高い結果に。
・よく閲覧したコンテンツは相対的に「待遇、福利厚生、ワークライフバランス」「事業内容、実績」が非常に強い傾向に。
・特に就職先企業 (内定承諾・辞退)を 判断する時の決断要素としては「待遇、福利厚生、ワークライフバランス」が他を圧倒している。
・採用ホームページ好感度ランキングの1位はニトリ。理系はトヨタ自動車がトップ。
【所感】
「企業探し」は就職情報サイト、「企業吟味」は採用サイト・コーポレートサイトというのが鉄板になっている。採用ホームページの閲覧度合いがついに96%を超えたことと、閲覧時期が早期化されたことが顕著になったのは大きい。各社、採用サイトに力を入れていないと吟味の時点で振り落とされるのであろう。もちろん、採用サイト自体が古いのはもってのほか。
現場で制作していてもわかるが「待遇、福利厚生、ワークライフバランス」、要は働き方と福利厚生への注目度が俄然高くなっている。まさに「タイパ」志向を反映したものであるのだろうか。
SNSや動画が新卒では高くないデータとなっているが、今後この勢力図が変わっていくかもしれない。ここは2〜3年の変化から注目していきたい
『2025年卒 採用ホームページに関する調査』(株式会社キャリタス)
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/07/202407_hpchosa.pdf
7.5
マイナビが「早期離職に繋がる入社後のギャップとは?-年代別の理由と企業の対策を紹介」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・早期離職(入社後半年以内の離職)の経験がある人の割合は9.1%
・早期離職率、20代がトップの11.0%だが、50代も9.2%。(ほかは8%台)
・2023年に入社した新卒社員のうち、半年後の調査時点(9月~10月)で早期離職による退職者がいた企業の割合は26.1%
・早期離職の理由の圧倒的トップは「職場の雰囲気が良くなかった/自分に合わなかった」
・年代別では
20代:「上司/先輩から理不尽な指摘や指導があった」が43.0%でトップ
30代:「上司/同僚などの職場の人間関係が合わなかった」が45.0%でトップ
40代・50代は「上司/同僚などの職場の人間関係が合わなかった」が他の回答よりも群を抜いてトップ
・「リアルな仕事情報の事前提供」としたRJPを実施している企業は77.8%
・RJPを実施により入社後の定着率が増えたと回答したのは33.1%
・リファレンスチェックを実施している企業は36.6%
・リファレンスチェックの効果としてもっとも高かったのが「ミスマッチによる早期離職防止」
【所感】
やはり早期離職は「人間関係」が最も多くを占めていることが如実にわかる。個人的にはおそらくこれまで給与や休日、端的に書かれた仕事内容だけの「条件」だけで求人をして、適性などを鑑みずに採用をしてきたということが大きいと思う。
もうひとつは理不尽な制度や「しきたり」といった、生産性を上げるものではない(むしろ下げることが多い)ことを雰囲気でわかれ!みたいな環境だと厳しいだろう。あとはモンスター社員の放置といったところか。
これでは入社後のギャップは生まれやすくなるし、人間関係が悪くなればなるほど職場はすさみ、結果として顧客にしわ寄せも来る。
企業はこういったミスマッチを防ぐためにも
・採用サイトなどで職場のメリット・デメリットなども詳しく開示する
・リファレンスチェックをできる限り行うこと
このくらいの対策は最低限行って欲しいと思う。
雇用側は上司/先輩から理不尽な指摘や指導を受けてきた人も多いけど、今はそういったことが簡単にネットやSNSでさらされる時代に。一方で(たとえ20代の新人でも)傍若無人な振る舞いをしているとこれもしかり。お互い利他の精神で気持ちよく働くことが大事ということを改めて感じさせてくれるデータだと思う。
(引用元)
『早期離職に繋がる入社後のギャップとは?-年代別の理由と企業の対策を紹介』(株式会社マイナビ)
URL:https://career-research.mynavi.jp/column/20240702_81747/
2024.6
6.26
株式会社学情の2つの公表データを比較します。
・2026年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象にした「就職活動準備」についての調査(5/21公表)
・企業・団体の人事担当者を対象に「2026年卒対象のインターンシップ/オープン・カンパニー」についての調査(6/18公表)
【サマリ】
◆大学生・大学院生を対象にした「就職活動準備」についての調査
・選考につながるインターンシップに「参加したい」の回答が実に96.6%に
・インターンシップや就職情報準備に関する情報収集について
75%が「大学3年の4月から」と回答しているが、25%の学生が2年生までに情報収集を開始している
・3年生向けへのいつ就活を終わらせたいかについてのアンケート
最多は来年のGWまで(20.0%)次点は3月末まで(16.1%)、6月末まで(13.8%)が続く
3月末までが25%弱。6月末までを含めると60%近くまで達する
◆企業・団体の人事担当者を対象に「2026年卒対象のインターンシップ/オープン・カンパニー」についての調査
・26年卒採用にてインターンシップの広報開始・開催時期を「前倒しする」と回答した企業が59.7%
・(5/15時点で)「広報開始している」が44.3%、6月広報開始も含めると80%近くに上る
・開催時期は8月が最多(27.5%)だが、なんと6月開催(24.7%)が8月開催に肉薄している結果に
・初回スタートは、8月までが80%を超える結果に
【所感】
「早く就活を終わらせたい」そんな新卒学生のニーズに合わせて、企業の動きが追いついている印象。
「就活=時間をかけて何度も(出向いて)面接して、ES出して〜」がコスパ・タイパが悪いと思われるようになった傾向から、学生が職場の生の雰囲気を確かめつつ、選考(実はお互いに『選考』している!)につながるインターンシップが短期的・長期的に見ても効率が良いと思われているのだろう。
このニーズに合わせて、企業も早期選考を兼ねたインターンシップが活発化してきたとみられる。
早い学生は、後期試験が終わる2年次の2〜3月から本格的に情報収集に入る。その動きをいかにキャッチしていくか。上記の状況を鑑みれば、
・いつ新卒採用サイトを立ち上げればよいか
・採用広報はいつ頃から強化していくか
・インターンシップの告知や集客はいつ、どのくらい行っていくべきか
以上が見えてくるだろう。新卒学生をなんとしてでも確保したいなら「先手必勝」が欠かせないはず。
(引用元)
『2026年卒学生の就職意識調査(就職活動準備)2024年5月版』
https://service.gakujo.ne.jp/wp-content/uploads/2024/05/240521-navienq.pdf
『「2026 年卒対象のインターンシップ/オープン・カンパニー」に関する調査』
https://service.gakujo.ne.jp/wp-content/uploads/2024/06/240618-comenq-fixed.pdf
(いずれも株式会社学情)
6.25
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda」が2024年5月の「doda転職求人倍率」の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・転職求人倍率・求人数・転職希望者数は転職求人倍率の前月比以外は増加
2024年5月の転職求人倍率は2.57倍(前月差‐0.09pt/前年同月差+0.37pt)。
求人数は前月比100.5%、前年同月比119.4%。
転職希望者数は前月比104.1%、前年同月比102.1%。
・業種別では転職希望者数はいずれも増加している。
・業種別は前年同月比がいずれも107%以上となり前年よりも活況の様子がうかがえる
・コンサルティングや人材サービスが7倍の倍率を越えるが、小売流通やレジャー外食は引き続き1倍を割り込む
・職種別:求人数の増加率が前月比で最も大きかったのは「専門職(コンサル・金融)」、次いで「専門職(建設・不動産)」。
・職種別は引き続きクリエイター職だけが前年同月比を大きく割り込む結果に。それにあわせて求人倍率も前年同月比では最も大きな落ち込みに。とはいえ、1倍を割り込んではいないので前年よりも一服している
・職種別はクリエイター職以外は前年同月比からアップしたものの、中途で人気が高い事務・アシスタントは0.44倍と非常に厳しい状況
【所感】
5月の全体転職求人倍率は前月よりも下がったものの、毎年4月>5月になるためこれには驚かない。しかし、2019年度の数値と比較すると実に2倍になったことがわかった。
業種別ではメディア以外前年比いずれも増加。職種別ではエンジニア(IT・通信)が4月5月連続して11倍をキープし、前年の9倍台を超える結果に。IT関連のエンジニアの倍率はどこまで上がるのだろうか。
中途で人気が高い事務・アシスタントは引き続き非常に厳しい状況。厚労省が発表する一般職業紹介状況の有効求人倍率でも一般事務で0.35(令和5年10月分)なので、事務職は人気がありすぎるのか、この職種が派遣社員の領域なのか、それとも転職の動きが少ない職種なのか。DXの影響も受けやすい職種であることからも、キャリアを積んでいく上で参考にしなければいけないかも。
(引用元)
『doda転職求人倍率2024年5月』(パーソルキャリア株式会社)
URL:https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/
推移データ:https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/data/
6.24
マイナビが『2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(5月)』の調査結果を公表しています。
【サマリ】
・5月時点でインターンシップまたは仕事体験へ申し込んだ割合は59.2%(前月は44.1%)
・参加する企業を選ぶポイント について「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」(30.3%)が最多
次いで「安定している会社」(16.8%)「給料の良い会社」(10.9%)が続く。
・85.0%の学生が大学生生活の半分が終わったことに焦りを感じている
・不安の理由として「あと2年で社会に出る不安」「自分に合った会社を見つけられるのか、受かるのか、という不安が大きい」「大学の勉強を頑張りたいが、就職活動が大学3年で本格化してきて少し辛い」など。就職活動や勉強との両立を心配する声が多くあった。
・キャリア形成活動を開始する時期として「大学2年生から始めるのがよい」がもっとも多く39.7%。「1年生から」は27.2%。これに対して「3年生からでも変わらないと思う」と回答したのは20.9%
・生成AIについて
73.5%の学生が学生生活で生成AIを活用したことがあると回答。
95.3%の学生が生成AIをうまく活用できたほうがよいと回答。
59.8%の学生が生成AIリテラシーを理解していると回答。
【所感】
本日(6月下旬)時点はおろか、5月下旬時点でインターンシップ申し込み済の学生が実に6割近くも!
最初の就職ガイダンスが3年生の4月〜5月に行われるケースもあることから、動きの早い学生だけではなく多くの学生がインターンシップへの情報収集や比較検討している状況が伺える。
とはいえ初めての就活であることに加え、専門領域の勉強も本格化していく3年生は学業との両立に不安も抱えながら乗り遅れないように動いていることが見えてくる。
その心理状況を鑑みながら、企業側はオープンカンパニーやインターンシップに取り組んでいく必要があるのではないか。それを思えば、その活動も採用マーケティングのひとつになるのではないか、と思う。
生成AIについては、活用していない学生を探すのが難しいレベルに。「生成AIなんかうちは知らん!ウチの会社では使わせんぞ!」と頑なになっている企業は大丈夫?
(引用元)
『2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(5月)』(株式会社マイナビ)
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240617_79577/
6.20
株式会社学情が「2026年卒採用における『インターンシップと採用の連携』に関して調査」を公表しています。
【サマリ】
・26年卒採用においてオープン・カンパニーを実施する企業は45.0%
・「採用と連携可能なインターンシップを実施する」と回答した企業は16.6%、「実施を検討している」が31.0%
・26年卒採用のインターンシップより対応していること・対応を検討している内容については
1位:インターンシップやオープン・カンパニーのコンテンツを見直す:38.7%
2位:(同)広報開始時期を早める:38.1%
3位:選考開始時期を早める:37.3%
「実施回数を増やす」も33.4%に達する。(複数回答あり)
・「インターンシップ参加者には、3年生の3月を待たずに採用選考の案内をする」と回答した企業が45.1%。「インターンシップ参加者は通常選考内で優遇する」も19.7%になることからインターンシップ参加者が優位になる傾向に
【所感】
令和5年度から大学生等のインターンシップの取扱いが変わることが厚労省から発表されている。オープン・カンパニーやキャリア教育と、インターンシップが明確に分けられて定義される中で、新卒獲得のためにどこまで取り組むか、ますます人事採用担当の舵取りが試されるところかもしれない。
「タイプ1~4は学生のキャリア形成支援に係る取組であって、採用活動ではありません。」とは言うものの、実質的に「選考開始時期を早める:37.3%」の通りになっているのが実情だから・
「26年卒採用において、採用と連携可能なインターンシップを実施しますか」に対して「検討する」も含めても5割を超えなかったのは意外。早期化、激化していくと言われて久しく、早期選考が増えている実態も明らかになっているにも関わらず、この結果は、インターンシップまで手が回らないといった内情があるのだろうか。
今はインターンシップに職場見学に、オープンカンパニーまでも。人事・採用担当の方の手間や苦労は絶えませんね。。
(引用元)
『「三省合意」によるインターンシップのルール変更を受け、採用と連携可能なインターンシップを実施・実施を検討する企業が半数に迫る/2026 年卒採用』(株式会社学情)
https://service.gakujo.ne.jp/wp-content/uploads/2024/06/240620-comenq-fixed.pdf
参考:厚労省
https://jsite.mhlw.go.jp/shizuoka-roudoukyoku/content/contents/001265743.pdf
6.19
株式会社学情が「2026年卒採用」に関する企業調査(2024年6月)を公表しています。
【サマリ】
・2026 年卒採用について、「難しくなると思う」と回答した企業が 58.9%。やや難しいを含めると実に85%以上の企業が難しくなると認識
・早期化についても「早期化する」「どちらかといえば早期化する」の合計は 87%に
・26卒採用の選考開始時期は25年1月・2月が最高値。ですが、24年11・12月や同年9月・10月が肉薄。
・むしろ今年の夏までの選考が15%弱もある
・内々定出しも選考開始時期と同じく25年1月・2月が最高値。24年11・12月がこれに続く
【所感】
3月解禁は完全に形骸化していると言っても過言ではないという状況。むしろ「え?もう始まっているの??」という印象すらある26卒の新卒採用。「難易度が高くなる」「早期化」はますますエスカレートしていくのが現状だろう。
今この夏は、来年入社の25卒に力を入れるのではない。もう再来年入社の26卒の話に進んでいるのだ。この流れに乗り遅れた企業は100%苦戦するであろう。
しかし、この6月までに選考開始(予定)している企業が8%って、、本当ですか??
集計母数は649社だから単純計算しても52社になるのですが、、、。
(引用元)
『「2026年卒採用」に関する企業調査(2024年6月)』(株式会社学情)
https://service.gakujo.ne.jp/wp-content/uploads/2024/06/240619-comenq-fixed3.pdf
6.18
株式会社キャリタスが6月1日時点の就職活動調査・キャリタス就活 学生モニター2025 調査結果(2024 年 6 月発行)を公表
【サマリ】
・6月1日時点の内定率は 85.2%。前年同期81.3%を3.9 ポイント上回る
・理系女子が絶好調!実に93.3%が内定あり。一方で文系は内定ありこそ80%を超えるものの3割の学生が就活継続中
・6月時点の内定社数は前年より4社・5社の人が増えたため平均社数も2.3社→2.5社へと上昇
・「内定保持者が就職先を決めていない理由」のトップは「本命の企業が他にあり、まだ選考中」が41.9%とダントツトップだが、「複数内定で優劣つけがたい」が23.6%と前年の16.1%よりも大幅上昇している
・選考試験の受験社数について、ES提出から最終面接までほぼ前年並みの数値
・面接はここ4年変わらずWEB面接が多めだが、最終面接は7割以上が対面面接に
・就活継続中の学生が新たに企業を探す手段としては就職情報サイトがトップだが前年より激減。変わって、エージェントが躍進。大学の求人票も底堅く伸びている。ちなみにSNSは振るわず。
・「就職先を決定し、就職活動を終了したい時期」の多くは6月後半。持って7月中。
・内定後のフォローによって、志望度が上がったことがあるが40%以上。下がったのは5%程度
・25年卒学生のインターン等参加社数は12.1社と前年卒の 11.5社よりも増加。
・インターン等参加企業に対して本選考応募したのは実に87.6%にも達する。75%がインターン等参加企業からの内定を獲得
・インターンシップ等を通して志望度が高まったのが74.7%に達する一方で、「早期選考だった」が56.1%「参加学生への優遇があった」が36.5%になるなどインターンシップが早期選考の場になっている実態が判明(重複回答あり)
【所感】
今年は前年よりもさらに就活がしやすい、学生優位の傾向が如実になったことが見える。特に理系は引く手あまたといった印象。それゆえか、「複数内定で優劣つけがたい」が23.6%と前年の16.1%よりも大幅上昇していることから嬉しい悲鳴による迷いが生じている?(就職氷河期世代の私『うらやましい 苦笑』)
現時点(6/19時点)でも就職活動を終えている学生が多めと想定されるが、残った学生もこの6月中にはほぼ終わらせたい意向がくっきり表れている。というよりむしろ本命の選考結果待ちの段階であるだろう。現時点で内定者が出せるほど応募が来ていない会社は、欠員募集や二次募集など卒業寸前まで就活しなかった学生の拾い上げ(救済?)需要を狙ってみてはどうだろうか?
内定後のフォローによる志望度の変化について面白いコメントが並んでいたのが印象的だった。「とても親切で、この人たちと一緒に働きたいと思った。」「企業のありのままの姿を伝えてくれようとする姿勢に魅力を感じた。」と誠実な姿勢に志望度が上がった声がある一方で、「内定承諾期限を延⻑したいと伝えたら、態度が悪くなった」「企業のいいことばかりを学生に伝えていて、本音で向き合ってくれていると感じなかった」「公表しているデータと異なっていた」など不誠実な印象を持たれてしまったことで志望度が下がった声も。
やはり「正直に、誠実に」。これに勝るものはない。
極めつけはインターンシップ。サマリで述べた通り、インターンシップが事実上の選考の場になっている。それは企業側の選考の場というよりは学生側による選考の場として機能しているとみている。結局インターンシップに参加したかしていないかで本選考に参加可否に大きな影響を及ぼすからだ。インターンシップ等に参加されない企業はますます苦戦を強いられるであろう。
(引用元)
『6月1日時点の就職活動調査・キャリタス就活 学生モニター2025 調査結果(2024 年 6 月発行)』
(株式会社キャリタス)
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/06/202406_gakuseichosa_kakuho.pdf
2024.5
5.8
リクルートワークス研究所が第41回 ワークス大卒求人倍率調査(2025年卒)を発表
【サマリ】
・全国の民間企業の求人総数は前年から2.4万人増加して79.7万人。これに対して学生の民間企業就職希望者数は、前年から0.4万人増加の45.5万人。民間企業就職希望者数に対して、求人総数が34.2万人の超過需要。
企業が設けた新卒枠の42%が入社されないことに!?
・民間企業求人倍率は全体で1.75倍。2016~2017年卒並。
・従業員規模別の求人倍率は300人未満企業は前年の6.19倍よりさらに上がり6.50倍に(2018年卒並)
・一方で5000人以上の超大企業は前年よりさらに0.07ポイント低下の0.34倍に。求人総数は5.2万人と前年より0.2万人の増加しているが就職希望者数は前年より3.0万人の増加した結果に。超大企業人気に拍車がかかっているのが現状。
・中堅でも求人倍率は前年の1.14倍から25卒は1.60倍と急増。内訳は求人総数は前年より0.5万人の増加しているが、就職希望者数は前年より3.3万人の減少している状況。
・業種別求人倍率は流通業の倍率が16.21倍と凄まじい結果に。建設業は前年卒より大幅に減少。
・金融系の人気は依然として好調。
・職種を限定した新卒採用を行う・行わない企業の割合はおおむね半々ぐらいに。
【所感】
求人総数が34.2万人の超過需要には驚き。「代わりはいない」どころか「奪い合い」は当たり前になっていると言っても過言ではありません。にもかかわらず新卒学生の「超大企業一極集中」が続いており、いよいよ超大企業だけのイス取りゲームがやってきた印象。イスが取れなかった学生は1000名以上の大企業に「滑り止め」入社で賄えている。
ということはそれ以下の中堅並びに中小は滑り止めすら扱われず「就活圏外」とされてしまう傾向がますます強くなることに。少子化がどんどん進むことからこの傾向はますます強くなる一方と予想される。
中堅並びに中小はこの状況に対して「第一志望で選ばれる」施策を独自で打たないといけなくなるだろう。さらに、入社して早期離職されない仕組みを整備することが何より重要
(引用元)
第41回 ワークス大卒求人倍率調査(2025年卒)【大卒求人倍率1.75倍】引き続き高い採用意欲が続く見込み
5.2
パーソルキャリア株式会社が運営する「doda」が2024年3月の「doda転職求人倍率」を発表
【サマリ】
・2024年3月の転職求人倍率は、前月から+0.10ポイントの2.77倍
・求人数は前月比・前年同月比増加にも関わらず転職希望者数は前月比、前年同月比とも減少
・求人倍率・業種別ではメディア以外はすべて増加。コンサル・人材サービスは8倍台!
・求人倍率・職種別ではエンジニア(IT・通信)が12.27倍のぶっちぎりでトップ
・エンジニア(IT・通信)は前年同月比でも1.94%と増加率もトップ。続くのは建設不動産の専門職
・一方でクリエイターは前月比、前年同月比とも減少
・求人数・業種別ではいずれも前年同月比増加。増加率最小はメディア
・求人数・職種別ではクリエイターだけが前年同月比で大きく減少
【所感】
クリエイターの求人数だけが大きく減少し、かつクリエイターが関わるメディア業界の求人増加率が最小という状況。クリエイティブ業界での転職をめざす求職者にとってはまさに「一人負け」状態が続いています。これはdodaだけの現象なのか興味深いですが、コロナ禍でEC増加におけるWebなどのクリエイター需要が増加した反動なのか、それとも当時の採用後の定着が進んでいる故なのか、気になるところ。ただ、少なくとも転職しようとするクリエイターにとってはやや不利な状況ではある。
全体の転職求人倍率は3月の時点で2.77倍となったのは同月では過去最高。毎年急上昇する11〜12月以外で3倍超えも視野に入ってきた。状況を引き続き注視したい。
(引用元)
doda転職求人倍率・2024年3月(パーソルキャリア株式会社)
2024.4
4.25
HR総研が2025年新卒採用動向調査(3月)結果を発表
【サマリ】
・25卒採用での施策として大企業は「自社採用ホームページ」、中堅・中小は「自社セミナー・説明会」を最も重要視する
・「自社採用ホームページ」は中堅・中小も2位
・25卒採用活動で予算増加見込みの施策上位はいずれも「自社採用ホームページ」がトップ
・25卒採用活動における自社の課題については、いずれも「ターゲット層の応募者を集めたい」が最多。大企業で56%、中堅企業で60%、中小企業で42%。
・インターンシップを実施しなかった中小企業のターゲット層確保率「30%未満(10%未満+10〜30%未満の合計)」がなんと8割以上
・にもかかわらず中小企業の半数は25卒学生向けインターンシップを実施していない
・インターンシップの開催時期は大企業・中堅が9月でトップ、中小は8月がトップ
・対面インターンシップの内容、いずれも「業界・事業紹介」がトップで8割以上、中堅や中小は社員との交流も多い
・個別企業セミナーは大企業ほど早期開催し、中小ほど遅く開催する傾向
【所感】
会社アンケートの回答の中で「大学3年生の夏に接点を持たないと、選考につながらない。」とあったが、まさにそれが如実に現れているとみられる。大学3年生でのインターンシップに参加されなかった企業はエントリーもされないことになる傾向が今後も強くなっていくだろう。
にもかかわらず、中小企業の半数がインターンシップを開催しないというのはよほどリソースが不足しているのだろうか。
そして企業規模かかわらず「採用サイト」が重要施策のトップ1・2に躍り出る結果に。ますます採用サイトの制作が加熱していくだろう。
採用サイトもよいが、インターンシップ参加を促進させる施策を打って一人でも多くの学生に参加いただくほうが良いと考える。アフターフォロー+採用サイトをハブにして早期エントリーなどで新卒採用しないと3月解禁からでは間に合わない、と言ってもよい。
とにかくインターンシップを実施していない中小企業さん、今年は1day会社説明会や職場体験会でもよいから開催して!
引用元:HR総研が2025年新卒採用動向調査(3月)結果報告(HR pro)
4.24
マイナビが「2025年卒大学生就職意識調査」の調査結果を発表
【サマリ】
・就職観は2025年卒も「楽しく働きたい」が最多。増加幅がもっとも大きかったのは「個人の生活と仕事を両立させたい」
・25卒は絶対大手企業が良いが増加して10%に届く勢いに。「やりたい仕事であれば大手」も増加して両者の合計が5割を超える
・公務員等志向はジリ貧傾向
・職種限定採用は応募意欲が高まる傾向が強い(とても高まる31.9%・多少高まる42.4%)
・(昨年調査)背景として職種は自分で適性を判断して選びたいが61%超(24卒・54.0%+7.6%)
一方で職種は会社に判断してほしいは38%(24卒・32.9%+5.5%)
・志望業種第1位は「食品」、伸び率1位は「銀行・証券」
・企業選びのポイントでは1位「安定している会社」2位「自分のやりたい仕事ができる会社」
・「自分のやりたい仕事ができる会社」は減少傾向。変わって3位の「給料の良い会社」が増加傾向
・行きたくない会社の第1位は「ノルマのきつそうな会社」2位は「転勤の多い会社」
・行きたくない会社の第2位「転勤の多い会社」は特に急上昇し、初めて3割を超える結果に
【所感】
個人的な意見として「個人の生活と仕事を両立させたい」傾向が強くなったことから、両立できることが条件になるのではないかと考える。それは転勤有り無しや残業有り無しにかかわらず。
とはいえ、今の学生は先行き不安なマインドが強いことから安定志向がより高くなっているのだろう。
加えて現実的な給料面は大きい。「安定×給料×自身の生活×(それぞれの重視ポイント)」の4つの掛け合わせで選ぶのだろう。
しかし氷河期世代就職(02卒)の僕から見ると本当にこの20年の時代変化が面白い
◎変わったこと
公務員思考が強い→公務員等志向はジリ貧傾向
人気企業だった「マスコミ(放送・新聞)」→お世辞ににも人気企業とは言えないレベルに
やりたい仕事の会社に入社したい→それよりも安定志向
地場除いて転勤なんて当たり前にある→転記イヤが3割に
といった感じ。テレビ局はあんなに絶好調だったのに(苦笑)
とはいえ、変わらないこともありまして
◎変わらないこと
「楽しく働きたい」が1位
古今東西、「仕事が面白いこと」「自分にとって面白い仕事が見つけられること」がカギとなるのでは、と思う。
引用元:マイナビ「マイナビ 2025年卒大学生就職意識調査」を発表の記事内
「2025年卒大学生就職意識調査」
4.19
株式会社キャリタス(旧・ディスコ)が「キャリタス就活 学生モニター2025 4月1日時点の就職活動調査結果」を発表
【サマリ】
・一人あたりのエントリー社数は平均22.6 社。ここ3年おおむね横ばい。
・エントリーは文系が多め
・会社説明会参加社数については対面が伸びる結果に
・会社説明会の適切な所要時間「30 分〜1 時間未満」が最多。
・会場での会社説明会では 1 時間以上の時間を望む学生が多い
・参加して不快だったこと
1位:内容に乏しい
2位:時間が⻑すぎる
3位:説明・プレゼンテーションが下手、わかりにくい
・選考試験の受験状況・最終面接受験者は 7 割超に
・ES の締切が早過ぎて応募できなかった企業がある学生は半数近くに(49.2%
・4月1日現在の内定(内々定含む)率は 62.8%。前年同期実績(52.9%)を 9.9 ポイント上回る
・就職先を決めて活動を終了したのは全体の 2 割
・現時点の志望業界 1 位「情報処理・ソフトウエア」2 位「銀行」3 位「水産・食品」
・選考中の企業数は平均 5.3 社
・就職活動を終えたい時期は、今年も選考解禁後の「6 月後半」が最多(20.9%)
・企業選びについて福利厚生および将来性を重視するがいずれも9 割超
・「総合職採用(メンバーシップ型)」は年々減少。「初期配属確約採用」の増加が目立つ
【所感】
「初期配属確約採用」の増加は、まさしくここ数年新卒配属時期に話題になる「配属ガチャ」によるものの影響が大きい。今の学生はSNS等で情報をしっかり収集しているから無理もないだろう。とはいえ総合職に魅力を感じるがまだ1位になっているのですべてがそうだとは言えないとは思う。
4月1日現在の内定(内々定含む)率は 62.8%とリクルートの調査よりも高い数値に。4月時点で内定を保有しているのは「当たり前」というのはここでのデータでも明らかに。
就職先を決めて活動を終了したのは全体の 2 割というのも驚き。早期決定・早期就活終了の傾向は更に進むものと思われる。
4.2
一般職業紹介状況(令和6年2月分)が厚労省より
労働力調査(基本集計) 2024年(令和6年)2月分結果が総務省より発表
(サマリ)
・令和6年2月の有効求人倍率は1.26倍で、前月に比べて0.01ポイント低下。
・令和6年2月の新規求人倍率は2.26倍で、前月に比べて0.02ポイント低下。
・2月の新規求人(原数値)は前年同月と比較すると3.6%減
・職種別有効求人倍率は画像の通り
・完全失業率は前月より0.2%上昇したものの2.6%と依然として低水準
(所感)
新規求人(原数値)は前年よりもやや大きく減少している点が気になります。ただし有効求人倍率はハローワークにエントリーする仕事の数が基準となるのでハローワークにタッチしていなければ実態は変わります。とはいえ、じんわりと有効求人倍率が下がってきているので人手不足による淘汰が進み始めたのか?気になるところです。
事務職やクリエイター関連は変わらず厳しい状況が続いていますね。事務職は前回よりも0.3%上昇していますがそれでも0.5倍を切る状況。事務職を志望する方はいかに自分が選ばれるようにするか、相当な準備が必要になるでしょう。
引用元)
一般職業紹介状況(令和6年2月分)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38960.html
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450222&tstat=000001020327
労働力調査(基本集計) 2024年(令和6年)2月分結果
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html
2024.3.
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2024.3.26
パーソルキャリアの「doda」が2024年2月の転職求人倍率をまとめた「doda転職求人倍率」を発表
【サマリ】
・転職求人倍率、2月としては最高値の2.67倍に
・全体の求人数は過去最高値を記録
・クリエイターは前年比からやや大きく落ち込んだまま
・事務、販売、メディカルは増加はしたものの引き続き転職求人倍率1倍を割り込む
【所感】
転職希望者数は前年と傾向変わらずなのに求人数だけが膨張している結果になっていることに注目したい。これだけみてもいかに人材の取り合いになっているかがよくわかる傾向だと思う。
しかしクリエイティブがこれと逆行。倍率は1.33倍であるが、減少傾向が最も強い結果に。
これは前年あたりの採用が過剰気味だったのか、それとも採用せずに業務委託や外注化などで充足できてしまっているのか、興味深いところ。
AIの台頭もあり、クリエイティブ関連の求職者にとっては不利な状況が続く印象も。逆にクリエイティブ関連の会社は逆張りとしてこの時期に採用を進める戦略が良いのかも。
また、これだけ転職者が有利となってしまう状況で企業に求められることは、所属している社員にとって満足して働けるようにしていかに離職を減らすかがカギとなるのではないか。少なくとも早期離職されないようにするほうが得策なのでは?と考えます。
引用元:doda転職求人倍率
2024年2月は2.67倍(前月差‐0.13ポイント)
~求人数は過去最高値。転職希望者も新年度採用に向けて増加~
2024.3.22
リクルートが「就職プロセス調査」(2024年3月1日)を発表
【サマリ】 いずれも3月1日時点
・25卒就職内定率は40.3%にのぼる。理系は47.8%に達する
・1月、2月には個別企業の説明会・セミナーに参加傾向が強まる
・最終面接は1月、2月に増加。逆に解禁後の3月は前年減に転じる見込み ・すでにおよそ4人1人が進路確定済み。前年から7.5%増加
・内定保有企業数は3社および4社が激増。その影響か、1社のみは減少
・就職活動実施率2月から3月への推移が減少に!早期終了が増えている傾向
【所感】
「3月解禁とは?」とおいうくらい3月1日にはすでに決まっている、就活が終わっている傾向がいっそう強くなっている25卒新卒就活。夏のインターンシップ→秋にフォローアップ→冬に最終面接の流れを取らないと優秀な学生の獲得は困難を極めるだろう。 いまや企業は学生を選ぶのではない、学生に企業が選ばれる時代になってしまっている。25卒獲得に3月からやっと始めて慌てふためいている企業は、このデータを現実として受け入れて26卒に全振りしてもよいのでは!?
2024.3.18
マイナビが20~59歳の正社員を対象に実施した「転職動向調査2024年版(2023年実績)」を発表
【サマリ】
・2023年の正社員の転職率は7.5%。その転職者のうち約半数は30~50代のミドル世代男性
・40代男性、50代男性の転職割合が増加。女性も20,30代が増加
・転職理由は男性が「給与」、女性は「職場の人間関係」が最多。女性は「休日や残業時間が適正範囲内で生活にゆとりができる(13.3%)」「希望の勤務地である(11.2%)」も比較的高い。
・とはいえ男女とも転職先の決定理由の1位は「給与が良い」
・転職後の年収増加は男性40代が最高に。女性40代も+24.6万円と増額値が高い
【所感】
「35歳転職限界説」はもう過去のものになりましたね。もちろんなんにも準備していない人は35歳どころか30歳でもダメですけど。。
転職後の年収増加は男性40代が最高に。氷河期世代がやっっと、遅咲きで報われる時代に突入し始めたか!?という状況。
これだけ見ても人手不足が続ており、即戦力となる人材が求められているのがよく分かる傾向。
いかに今の仕事で実績を出していくか、もしくは自分の強みを明確にして労働市場で戦っていくか。キャリアを積んでいく私たちビジネスパーソンの主体的な働き方・生き方が今まで以上に求められてくる時代になるでしょうね。
しかし転職の理由はそれぞれなのに転職先の決定理由の1位はぶっちぎりで給与!給与を上げたいがために転職をしていくことが最適解なのか、とも思える内容。逆の視点でいうと、賃上げをしていかないと従業員が流出してしまうことに。給与という金銭資源を巡る人材獲得戦国時代に本格突入したと言っても過言ではないかも。
2024.3.13
株式会社リクルートが「2023年度 転職市場の動向」レポートを公開
(サマリ)
・『リクルートエージェント』における求人数はあらゆる職種で求人は活発。順調に右肩上がり。
・未経験者を対象とする求人数は2018年度と比較して2022年度には3.2倍へ拡大。
・なかでも求人の詳細化・明確化が浸透
・求人の詳細化の取り組み状況は全体の44%
・取り組んでいる企業群の47%は「採用できている」
・一方で取り組んでいる企業群でも33%は「採用できていない」
・取り組んでいない企業群の60%が「採用できていない」
・男性の育児休業は 1か月~3か月未満が22.8%で最も高い。
・人材業界への転職者数は2013年比で5.21倍
https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240312_work_02.pdf
2024.3.12
株式会社学情が2025年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に、2024年2月末時点の「内々定の獲得状況」をテーマとしたインターネットアンケートを実施。
※赤囲みが本年2月、グレー囲みが前年調査
(サマリ)
・2月末時点の内々定率は38.1%。前月調査から8.9ポイント増加
・理系の内々定率は約5割に達する。文系は3割。
・最終面接は2023年の12月・解禁前年(卒業前々年)の12月が最多に。
(所感)
「もう3月スタートでは遅い」が常識となっているとみています。以前にも書いたけど、インターンシップが9割参加している動向を見る限り、
解禁前年(卒業前々年)の夏にインターンシップ参加
↓
同年秋には面接
↓
同年12月には内々定
となるので、実質の就職活動は大卒なら3年生(卒年次前々年)がメインと言ったほうが良いでしょう。
新卒を獲得したい企業は実質インターンシップが勝負となると言っても良く、3月からの勝負は「もう遅い」のでは。
2024.3.7
株式会社ベネッセ i-キャリアが運営する「dodaキャンパス」は2025年卒大学生 夏のインターンシップに関する調査を実施。結果が発表されています。
(サマリ)
・87.2%の学生が、インターンシップに参加した企業の選考に進みたい意向を持つ
・上記のうち1社・2社の回答合計は44%。4割以上がインターンが実質の「職場見学」
・インターンシップに参加した理由のトップは「業界理解を深めるため」
・希望業界を絞るのは大学3年の秋→冬の順だが夏頃から本格的に絞り込んでいる
・84.8%の学生が、大学4年の6月までに就活を終了したいと考えている
・インターンシップの情報収集を始めた時期で最も多かったのは「大学3年生4月」
(所感というより仮説)
・インターンが実質の「職場見学」になっているのでは。学生側の「見極め」の場となっている傾向が強いと考えられる。
・似たようなものとして大学入試のオープンキャンパスが挙げられる。高校生がオープンキャンパスに参加して、受験する大学を決めるようなイメージとほぼ重なる。
・としたら、実質エントリーの意向が決まるのはインターンシップ後≒大学3年の夏〜初秋頃と言っても過言ではない
・就活解禁直前の1〜2月に翌年度卒新卒採用サイトを立ち上げてももう間に合わない!?
・上記の仮説が当てはまるのであれば、新卒採用サイトについては概念を変えなければならないのではないか、とも考えられる。大多数あるエントリー向けと言うよりは、インターンシップ募集向けにシフトしないとそもそも会社の存在すら見向きもされなくなってしまうのではないか。
・もしインターンシップ向けにシフトするのであれば、今から新卒向け採用サイトを制作する場合はもう27卒向けになる!?
データ:https://www.persol-career.co.jp/newsroom/news/research/2024/20240227_1355/
2024.2.
2024.2.28
マイナビ2025年卒企業新卒採用予定調査が発表されています。
マイナビが「2025年卒企業新卒採用予定調査」を発表しました。
非常に量が多いので、一部をピックアップしています
(サマリ)
・76.6%の企業が25年卒の新卒採用は「厳しくなる」と予想。
・新卒採用の理由が退職者の増加などから「目下の人手不足解消」へ変化
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・採用難の要因は少子化の影響で「新卒学生全体の数が減っていること」がトップ。次点が「新卒採用する企業が増えていること」
・採用育成計画活動に大きく影響を与える情報元のトップは就職情報サイトの営業・コンサルが圧倒的にトップ。次点は「学生・内定者」であるが、上場企業は学生・内定者を重視する傾向が高い
・採用手法について
特に注力しているのが「体験型インターンシップ」「合同企業セミナー」「会社・工場見学」といった体験・対面型が高い
今年から導入については、「キャリア形成活動インターン(低学年向けなど)」「学校訪問」の高いが、「SNS活用」「オファー・スカウト型採用」が高い
・採用広報に使用しているSNSはインスタグラムが最も高く、YouTubeが続く。Xは思ったより高くない。使用していないは引き続き50%を超える
(所感)
・採用における「焦り」が本格化したという印象。24卒で思ったより採用できなかった・退職者が増加したからが増加しており、新卒学生全体の数が減っていることもあいまってミスマッチや計画の甘さが露呈した可能性も高い
・とはいえ、企業側も人手に限界がある模様でインターンシップが精力的にできない理由が「人がいないから」
・リアル、対面を重視するならそこにかける人員は必須。マンパワーをかけないところでのPRなり、業務効率化が求められるのではないか
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2024.2.7
HR総研×ONE CAREER:2025年卒学生の就職活動動向調査が発表されています。
(サマリ)
・25卒が就職活動を開始した時期:2023年6月(四年制大学の場合は3年生の6月)開始が最も多い。次点はその前の月の5月。
・取り組み内容はインターン参加が92%。応募・ES提出も73%に達する
・就職活動の情報収集チャネルは企業のホームページが就職ナビ(80%)を抜いて81%の1位に
・一方で就活口コミサイトはこちらの調査では大きく減少。
・変わって「友人・知人」「先輩」が微増
・就活関連サービスはマイナビ・ONE CAREERが2強圧倒状態。3位にはOpenWorkがランクイン
(所感)
・今や卒年次の前々年の3〜6月就職活動開始が定石。同年7月だともう遅いレベル。
・企業のホームページがついにナビサイトを抜いた!
やはり採用サイト×コーポレートサイトは採用のマストであると確信
・就活口コミサイト利用が大きく減少となったのは本調査特有の現象なのか、ちょっと知りたいところ
・就活口コミサイト利用が大きく減少している反面、「友人・知人」「先輩」が増加したのはおそらくリアリティをさらに追求しているからなのではないか
・ONE CAREERが絡んでいる調査なのでONE CAREERが上位に来るのは理解できるが、それでもマイナビが圧倒。リクナビが足元にも及んでいない状況。
・OpenWorkが3位。OpenWorkは企業評価サイトの扱いになる?就活口コミサイトの扱いではない?
引用元:
HR総研×ONE CAREER:2025年卒学生の就職活動動向調査 結果報告
~対面形式のプログラムを含むインターンシップを希望する学生が8割以上~(HR pro)
https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=375
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2024.2.5 株式会社ディスコ・キャリタスリサーチが25卒学生における「1月1日時点の就職意識調査」を発表
(サマリ)
・志望業界は全体の志望業界 1 位「インターネットサービス」、2 位「情報処理・ソフトウエア」。文理男女で細分化すると文系男女とも銀行が1位、理系男子は電子電機、理系女子は素材化学が1位。
・就職活動に関する情報の入手先1位は就職情報サイトですが前年より減少。2位の各企業のホームページ(採用サイト)が前年73.2→本年77.0と躍進して2位に
・SNSも含め企業発信の情報手段がホームページ以外軒並み減少となる中、クチコミサイトなどWEB上のクチコミ情報が前年より8ポイント以上伸ばす。
・友人から、OB・OGからの情報も微増している
→『よりリアルな情報を入手して、就活に失敗したくない意向がさらに強くなっている』と見られる。
・インターンシップの参加はさらに上昇して94.3%に。タイパコスパ志向なのか志望業界や志望度の高い企業に絞って参加する意向がさらに強く
→インターンシップに参加されない企業はそのままエントリー数や入社数に比例すると見られる
・準備の意向について「早期選考を受けたい」が唯一伸ばしたことから「早めに」の意向が強く
引用元:「1月1日時点の就職意識調査・キャリタス就活 学生モニター2025 調査結果(2024 年 1 月発行)」(株式会社ディスコ・キャリタスリサーチ)
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/01/202401_gakuseichosa_kakuho.pdf
2023.12.
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2023.12.25
パーソルキャリア株式会社「doda」が転職求人倍率を発表しました
(サマリ)
・2023年11月の転職求人倍率前月から+0.35ポイントの2.76倍に
・求人数は前月比103.1%、前年同月比126.2%に達する
・求人数は12業種すべてで前月から増加。増加率が大きかったのは「金融」、次いで「人材サービス」
・職種別では9職種で前月から増加し。増加率が大きかったのは「事務・アシスタント」「エンジニア(機械・電気)」
・しかし「事務・アシスタント」の転職求人倍率0.49と最低ライン。事務職の求人は増えたものの供給過多状態。
・人材サービスやIT通信系、コンサル、建設系は引き続き逼迫が見込まれる
・クリエイティブは唯一前月比・前年同月比で減少。例年この時期は下がる傾向にあるが、他職種が前年同月比ですべて増加しているので際立っている
(所感)
・事務職の求人は増えたのはこれまでの採用抑制が落ち着いたゆえの反動かと考える。供給過多状態にはかわり無し。ここはDXでいちばん無くなっていく要素が強いのでここの職種についてはリスキリング等が必要になると見る。
・クリエイティブの採用については11月は「穴」の現象。業界的に欠員補充の傾向が強いからゆえだが、一方で2〜3月はピークになるので、年間採用計画を設けている会社では11月の採用強化を考えてみては?
・建設系や物流系、医療など2024年問題はもうすぐそこまできている。DXや採用の効率性を挙げていくなどは喫緊の課題のはず
個人的所感としては、企業での人材不足は今後も続く。しかし企業は余計な人材を採用するくらいなら人手不足で頑張り、いずれAIやDXでなんとかできるようになるまで持ちこたえる、といった本心が見えるようにも思える。一方で、持ちこたえている間に人材が流失し人手不足倒産もあり得る。
企業も、そして働く私たち個人としても、他者から求められる存在であり続けるよう、ずっと取り組み続けなければならないと思う。
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2023.12.20
Indeed Hiring Labが2024年の労働市場の展望を発表しました
引用元:Indeed Hiring Lab「2024年日本の労働市場の展望:慢性的な人手不足の中でも市場の流動化が加速する可能性」(12月15日公開・青木 雄介氏)
https://www.hiringlab.org/jp/blog/2023/12/15/2024年日本の労働市場の展望:慢性的な人手不足の/
(ポイント・サマリ)
・人手不足の深刻化:引き続き人手不足。情報サービスやインバウンドの消費需要に関連する産業、2024年問題に関連する物流・運輸・医療にて労働需給にさらに動きがでやすい見込み。
・シニア世代・女性・外国人労働者による労働供給:労働供給の余地があるのはシニア世代、女性、外国人労働者の3つ。その中で潜在的な供給規模と供給増の可能性が最も高い層はシニア世代であり、求職者の関心も高いとのデータもある。
・転職増加の可能性:転職希望者はさらに増加する傾向に。求職者はリモートワーク・賃金・異職種からの転職に注目、人材の流動が加速すると見ている。
・賃金の伸び:名目賃金上昇率が低い原因の一つとして、日本国内は転職時の賃金交渉が他国ほど進んでいないこと。今後は転職時の賃金交渉による外部労働市場の変化が、内部労働市場の賃金にも影響を与えうるとのこと。
・生成AIの影響:生成AIやその他のテクノロジーの活用が進めば、それらのツールを開発する仕事が増加。労働市場が広範囲で再構築される可能性も。
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2023.12.6
転職サービス「doda」、「平均年収ランキング2023」を発表
パーソルキャリアのdodaが平均年収ランキング2023を発表しました。
(サマリ)
・2023年の平均年収は前回から11万円アップの414万円。年収アップを目指した転職者はさらに増える見込みと予想される
・職種別では専門職(コンサル系/専門事務所/監査法人)系は強くTOP20以内に多く占める
・営業系で
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2023.11.
2023.11.24
・24卒就活生に「就活のSNS活用状況」を調査
株式会社ジェイックが運営する「新卒カレッジ®」が、2024年卒業予定者を対象に実施した「就職活動の状況に関する24卒学生アンケート」に関するアンケート結果を発表。(回答者数:130名、2023年10月13日~10月17日)。
(サマリ)
・就職活動において利用したSNSは1位がLINE、2位はYouTube、3位はX。
・3人に1人は利用していないと回答
・「LINE」は、「企業との連絡」が最多、「YouTube・X・Instagram」は、社風を知ることや面接対策などの「企業研究」が最多
(所感)
マイナビが発表した「中途採用・転職活動の定点調査(2023年9月)」ではSNS利用は10%届かずだったことも踏まえると、情報収集の一環として利用しているのが現状。最近はLINEでの連絡もOKとする企業も増えたためLINEの利用が増えたのだろう。 企業がSNSを利用する場合は「広報」の意味での利用するのが望ましいだろう。どのように関係性を繋いでいくのか、広報担当者なり採用担当者なりの広報の腕が試されるでしょう。 Xが良いか、Instagramが良いか、YouTubeが良いかについては、自社の業種や属性、発信のしやすさが鍵となると考えます。
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2023.11.21
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「2024年新卒採用 大学生の就職活動に関する調査」
(サマリ)
・従業員300人未満の求人総数が激増。求人倍率は6.19。ほか規模は1倍台以下の数字を比較しても驚異的。
・逆に5000人以上の大企業に対して就職希望者数は減少に転じる→大企業よりも中堅志向?
・応募したきっかけについて24卒は「興味ある業界」を抜いて「勤務地」が1位に。
・志望度が最も高まった場面の1位は21卒以来インターンシップに。コロナによる制限がなくなったことからこの傾向は続くのではないかと思う
・最終的な入社の決め手として1位は職種が他を圧倒する結果に。社風は大幅ダウン。キャリア形成やスキルアップなど現実面を重視している傾向が強くなっている可能性が
(所感)
全般的に現実的な志向が強い結果になったと見ています。勤務地を重視するのも、親元や大学所在地などから離れないで過ごしたい、転勤や遠方は避けたいという気持ちからではないか。(だから大企業を避けた結果に?) また、社風よりもやりたい仕事・職種重視は時間を無駄にしたくないタイパ面もあるのではないか。仕事をするのであれば自分の身になる仕事をしたい、経験したい仕事を優先するのは至極自然なことかなと思う。
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2023.11.16
株式会社ディスコ「大学の就職・キャリア支援活動に関する調査(2023 年 11 月発行)
(サマリ)
・内定状況の改善を実感している大学が増加傾向
・求人数も企業の来訪数も増加
・新卒採用市場についての見方としては完全にコロナ直前の2020年卒時と同等に
・2025年卒者の就職に対する意識は概ね前年並みで高い〜前年同程度
・インターンシップについては学生の参加は増加〜(増加した前年並み) 一方で企業からの求人状況はほとんどで増えている
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2023.11.15
リクルートマネジメントソリューションズ「新人・若手の早期離職に関する実態調査」
(サマリ)
・過去3年以内に自己都合で退職をしたことがある割合は17.5%
→およそ6人に1人は退職しているという計算になる。近年の傾向として増減傾向を知りたいところ
・退職理由は「労働環境・条件がよくない」が最多の25.0%
→労働時間、休日のとりやすさなど労働環境・条件がよくないのは企業側がインターンや職場見学なりで正直に公表してほしいところ。
・会社を辞めたいと「思ったことがある」(58.8%)が「思ったことがない」(41.2%)を上回る
・その理由は「仕事にやりがい・意義を感じない」(27.0%)が最多。2位は「給与水準が満足できない」(19.0%)
リクルート側は「個人の仕事観として、『プライペートの充実や、自分自身のやりがいを含めた自己の幸福追求がより叶いやすい職場』を選ぶ傾向が高まっていることが背景にあると考えられる。新人・若手は、幼少期から個性ややりがい重視の教育施策を受けたり、SNSが発展し日常的にさまざまな価値観に触れたりし、多様性がかつてよりも受け入れられる環境下に置かれているから」と分析
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2023.11.10
「中途採用・転職活動の定点調査(2023年9月)」(マイナビ)
(サマリ1)
・中途採用を行った理由1位は年齢などの人員の適正化
・正社員の不足感はどの地域も不足が多め。(北関東のみ拮抗)
・年代は20代・30代など若手になればなるほど不足感が強め
・部長、課長など役職高めは余剰感が強い
(サマリ2)
一方で転職した社員側にフォーカスすると
・転職の理由は圧倒的に給料・年収!
・だけど「実際に決めた理由」は給料が高いが1位であるものの、2位との差はわずか6ポイント弱。
・その2位は「勤務地」。
・3位の福利厚生は最近伸びつつある
・転職後の変化として1位は「年収が上がった」2位は「労働時間が減った」 →結局、給料と長時間労働が改善されることで満足度が上がると見る
(サマリ3) 中途採用(企業)←→転職(求職者)での利用メディアの違い
(企業)
・転職サイトが1位、2位のハローワークも52.6%と高め。
・伸びとしてはヘッドハンティングが増加傾向
・ハローワークは地方では非常に利用度が高い
・利用の1位は「実績があるから」。2位は「費用が抑えられる」
・「使い勝手が良い」「ずっとこの方法で採用したから」がやや高めを見ると、これまでのやり方を踏襲して採用してしまいたいという本音があるかも?
(求職者)
・転職サイトが圧倒的に1位!2位のハローワークとはトリプルスコア!
・ハローワークは年齢が高いほど利用されている。
・20代はハローワークが低め。ただし人材紹介も低め。スキル等によるものが原因?
・SNSは10%届かず。伸び悩んでいるのが実情?
・合同企業説明会はやや伸びているが20代の利用はかなり低い。30代ターゲットになりそう。
・理由の1位は「求人数が多い」だが2位以下とやや拮抗。
・2位以下とまとめても「求人数の多さ」「費用無し」「手間かからない」などコスパ・タイパの面で転職サイトの利用率が高いのではないか
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2023.11.8
「2024年卒企業新卒内定状況調査」(マイナビ)
・24年卒の採用充足率(内定者数/募集人数)は75.8%で16年卒以降最低を記録
・内定者満足度「質・量ともに満足」の割合も過去最低の22.4%
・11月以降も採用活動を継続する予定の企業は55.5%。採用苦戦により当初の予定より採用活動が長引いている
・インターンシップ・仕事体験を実施した企業の充足率は76.8%で実施しなかった企業と比べて13.3pt高かった
・新卒採用担当部門のマンパワー不足を実感している企業は70.5%に
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2023.11.6
「2023 年 7-9 月期 転職時の賃金変動状況」(株式会社リクルート) https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20231102_hr_01.pdf ・「前職と比べ賃金が 1 割以上増加した転職決定者の割合」について7-9 月期は 35.3%。
・職種別の上記割合はIT系エンジニアが39.9%に対して機械・電気・化学エンジニアは31.8%。 営業職は33.9%。
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2023.11.1
『7700人に聞いた「退職代行」実態調査 ー『エン転職』ユーザーアンケートー』(エン・ジャパン)
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2023/34896.html
・退職代行サービスの認知度は72%。20代は8割以上が知っている ・利用した理由1位は「退職を言い出しにくかったから」 ・利用しない理由1位は「退職意向は自分で会社に言うべきだから」 (ここに悩む方のジレンマがあるかと思います) ・6割が「上司」「人間関係」が良ければ、退職代行サービスを利用しなかったと回答 ・今後利用するかもしれないが42%に。
2023.10.(ここまでは仮)
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2023.10.31
一般職業紹介状況(令和5年9月分)が発表
(サマリ) ・令和5年9月の有効求人倍率は1.29倍で、前月と同水準。 ・令和5年9月の新規求人倍率は2.22倍で、前月に比べて0.11ポイント低下。 ・産業別では 宿泊業,飲食サービス業(5.2%増)、学術研究,専門・技術サービス業(2.6%増)で増加、 製造業(12.7%減)、建設業(8.1%減)、情報通信業(5.4%減)などで減少
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2023.10.27
株式会社ディスコ キャリタスリサーチによる「キャリタス就活 2024 学生モニター調査結果」(10月発行分)。10月1日前後の調査。
(サマリ) ・内定率は 91.0%。2年連続で9割超 ・就職活動終了者は88.7% ・中小企業の面接を受けた学生は全体の55.5%。 ・中小企業を受けていない理由のトップが「給与・待遇が良くない」。2位は「知名度が低い」 ・中小企業を受けた理由は「やりたい仕事に就ける」「会社の雰囲気がよい」38.3%で同率1位 ・就職決定業界は文理とも「情報処理・ソフトウエア」が最多 ・企業に望むフォローの頻度は「1カ月に1回程度」が最多
202310_gakuseichosa2024_kakuho.pdf
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2023.10.26
キャリアバイブル(運営会社:株式会社NEXER)【転職経験のある男女1000人に聞く】転職活動始めるタイミングの調査
https://nexer.co.jp/career-bible/39860/
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2023.10.25
25卒学生640人に聞いた 「25卒 早期選考/インターン」の実態調査 ―『iroots』ユーザーアンケート― (エン・ジャパン) https://corp.en-japan.com/newsrelease/2023/34784.html
(サマリ) 「25年卒」ですが ・74.8%が現在すでにインターン・説明会に参加中! →遅くとも24年6月までに終わらせたい+「特別な選考ルートを期待するため」の思惑がある ・インターンは全体の半数が6社以上の参加。 ・サマーインターン参加企業業種トップは製造業、2位は通信関係、3位は金融、4位はWeb系 ・インターン参加満足度が高い理由は「社員と交流できること」 ・インターン後本選考に進みたくないと思った理由のトップは「事業内容に興味が持てなかった」「経営陣や社員の雰囲気が合わなかった」が1・2トップ。
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2023.10.24
2024年卒採用 内定動向/2025年卒 採用計画調査 (2023年10月)株式会社ディスコ
https://www.disc.co.jp/press_release/10369/
2024_kigyouchousa_kakuho.pdf
(調査時期:2023年9月27日 ~ 10月5日、回答社数:1,238社)
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2023.10.23
リクルートワークス研究所がリリース 「なぜ転職したいのに転職しないのか ―転職の“都市伝説”を検証する―」(PDF)
なぜ転職したいのに転職しないのか_転職の都市伝説を検証する20231019.pdf
(都市伝説に対する検証結果) 1)ブランクの期間が長くなると再就職は難しくなるのか →ブランク期間が長くなると再就職確率は下がる。 ただし就職活動をやめずに続ければ、再就職確率の低下幅は小さくなる
2)35歳を過ぎて転職すると年収が下がるのか →35歳を過ぎても、転職で年収が増える人の方が多い。 ただし、50歳を過ぎると会社都合退職の増加もあり、年収が下がるケースが多くなる
3)転職回数が増えると転職は難しくなるのか →転職回数が増えても、転職率や転職満足度は下がらない。 ただし男性は、転職歴3回以上だと賃金水準低下のリスクあり
4)転職による正規雇用への転換は難しいのか →転職によって正規雇用に転換することは容易ではない。 正規雇用として働きたい不本意非正規に限定しても同様
5)女性の方が転職は難しいのか →正規雇用への転職状況を見ると、条件を揃えれば男女差は縮まる。 しかし、それでも一定の差はあり、女性の方が不本意非正規も多い
6)現職よりも大規模な企業への転職は難しいのか →前職よりも規模の小さい企業への転職が多い。 ただしIT関連職では、小規模企業から大企業への移動が相対的に目立つ
エグい結果がこれ↓
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2023.10.20
転職マーケットの”今”を知る! 2023年10月19日発表 転職求人倍率レポート(2023年9月・doda・パーソルキャリア) https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/ https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/data/
(サマリ) ・2023年9月における全体の求人倍率は前月差+0.01ptの2.39倍 ・求人数は2019年1月以降で、過去最高値(doda様調べ) ・転職希望者数は前月比102.0%、前年同月比111.9%。 ・増加率が最も大きかったのは、エネルギー関連業 ・求人倍率はやはりIT通信エンジニアがトップ。メディカル除くの専門系の高さが際立つ ・機械・電気エンジニアは本年度ずっと4倍をキープ。人手不足が深刻化の様相か ・建築不動産の専門職に至っては4.90。もうすぐ5倍に届く勢い ・事務系はたしかに上がってきてるけどそれでも0.42 ・クリエイティブ系はやや軟調。例年通りで行くとこれから上がる?
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2023.10.19
M&Aキャピタルパートナーズが発表した『【建設業界の経営者100名に調査】建設業における「2024年問題」「資材価格高騰」の実態』について。
(結果サマリ) ・自社の人手不足を実感している経営者は約8割 ・そのうち72.5%は「人材採用の難しさ」に原因があると回答 ・約6割の経営者が「2024年問題で人手不足・人材採用の状況が悪化する」と回答 ・人手不足や採用難の現状に対して2024年問題はより拍車をかけてしまうのではないかと見ている
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2023.10.18
「ツナグ働き方研究所」による国や公的機関等が発表している各種労働市場データをとりまとめた「労働市場レポート」2023年8月度版をリリース。
https://tsuna-ken.com/cms/wp-content/uploads/2023/10/202308_report.pdf
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2023.10.17
「マイナビ 2025年卒 大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(9月)」を発表(マイナビ)▼
https://www.mynavi.jp/news/2023/10/post_40031.html
(サマリ) ・9月までのインターンシップ累計参加割合は85.0%(前年比0.3pt増) ・オープンカンパニー型または就業体験なら半日〜1日こ→タイパの傾向?効率的に企業体験をしたい意向が見えるかも ・インターンシップに参加した学生の情報を採用選考に利用するプログラムにすぐにでも参加したいが増加する傾向
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2023.10.16
【24卒 採用動画の就活フェーズ別活用状況調査】学生が知りたいのは「社風とのマッチ度」。就活フェーズに合わせた動画が求められる(PR Times) 『24卒対象 採用動画の就活フェーズ別活用状況調査』2023年9月実施 株式会社インタツアー
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000161.000058834.html
・エントリー前は「具体的な仕事内容×若手社員」 ・選考期間では「社風+キャリアモデル×若手+中間層+社長・役員」の動画を参考にしている学生が増加 ・最終選考フェーズでは「キャリアモデル+求める人物像×中間層+社長・役員」の動画視聴が増加 ・内定承諾のフェーズでは「社風+入社後の待遇×人事」 ・内定承諾のフェーズでは入社最終判断のために「社風が合うか」「待遇が妥当か」など幅広く検討 ・採用動画への導線は「検索経由」と「企業の採用サイト経由」
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2023.10.12
2025年卒 9月後半時点の就職意識調査
キャリタス就活学生モニター2025による調査結果(2023 年 10 月発行・株式会社ディスコ)より
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/10/202310_gakuseichosa_kakuho.pdf
(結果サマリ)
◎インターンシップについて
・インターンシップへの参加意向は高い。特に1日以内のプログラムは87.5%も参加
・参加は対面形式が増加。オンラインは微減。
・満足トップは業界への理解、不満のトップは仕事のイメージが掴めなかった
→開催企業による自己満足にならないようアンケートを取ってフィードバックをいただくなどの取り組みはマストでしょう(堀内仮説)
◎業界研究・企業研究について力を入れる時期
・業界研究は6〜10月
・企業研究は8〜12月
→となれば採用サイトの公開は6〜7月が理想かも(堀内仮説)
◎就職活動に関する情報の入手先
採用サイト・企業HPがついに2位に躍り出る。1位は就職情報サイト。
◎SNS 利用状況
・日常での利用はLINE→YouTube→Instagram→Xの順
・就職活動利用はLINE→X→Instagram→YouTubeの順
→企業広報としては、Xでの発信がかなり重要になるとみます。LINEで広報の意味で広告するのもよいのではないか(堀内仮説)
#採用ニュース
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2023.10.11
8割以上の就活生がインターンシップをきっかけに志望度が高まるとの結果 新卒ダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox(オファーボックス)」を運営する株式会社i-plugが発表したリリース。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000102.000041771.html
(結果サマリ) ・夏期インターンシップに参加した87.8% ・参加企業数は2〜5社が40%超でトップ ・インターンシップへの参加をきっかけに志望度が高まったが81.8% ・秋、冬インターンシップへの参加予定ありが74.3%
いかにインターンシップを積極的に開催するか、 またそのインターンシップ開催の発信を届けていくかがカギとなりそうですね。
#採用ニュース
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2023.10.10
エン・ジャパンの調査「転職コンサルタントに聞いた 「スカウトを送りたい/送りにくい職務経歴書」調査 ―『ミドルの転職』コンサルタントアンケート―」より
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2023/34547.html
(結果サマリ) 半数の転職コンサルタントが、職歴の記載不足でスカウト送付ができないミドルが4割以上いるとのこと。 ほかはグラフ参照。
◆転職成功する人の職務経歴書・履歴書の記入方法の特徴 ・「読む」のではなく「見る」だけでサマリーが把握出来るようになっている。 ・職務経歴書は3~4枚がベスト。 ・希望するポジションで求められる経験に対し、自己のキャリアがいかにマッチしているかを簡潔にアピールしていること。そこにギャップが少なければ書類選考の通過率は格段に上がる。 ・職務要約が分かりやすく、何が強みでどう貢献出来るのかが冒頭に記載されている。表などを使って見やすくまとめられている職歴がベスト。 ・項目ごとに見出しを付けよく整理されていると、この方はどういう方で何が出来るかを俯瞰的に見ることが出来るため、詳しく見てみようと思う。そういう方ほど、面談をしても自分のことがよく分かっていて、きちんと説明出来る方が多い。
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2023.10.5
HR総研が9月26日にリリースした「2024年&2025年新卒採用動向調査(6月)結果報告」
https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=366
2024年新卒採用で重視した施策のトップは自社採用ホームページとの結果が。
さらに2025年卒採用においてより重要になると思う施策としても大企業および300名以下の企業いずれも自社採用ホームページとの調査結果が出ました。
2024年新卒重視した施策
2025年卒採用で、より重要になると思う施策
2023.9.
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2023.9.28
リクルートから中途採用の現状における企業人事の採用に関する調査リリース第2弾。
https://recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20230927_hr_01.pdf…
採用戦略の立案も応募者の選考も、内定者のフォローについても現場の責任者が関わったほうが採用の成功に至りやすいという結果に。採用は人事任せでも現場だけに依存してもダメ。双方の課題として向き合うこと
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2023.9.27
人事・採用担当者様要チェック!
リクルートから中途採用の現状における企業人事の採用に関する調査リリース。
「企業人事の採用に関する調査 第1弾」
https://recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20230926_hr_01.pdf…
(サマリ) 中途採用難易度:難易度が上昇。採用競合の増加も実感 採用成功の工夫:残業削減、テレワーク、転勤見直しなど柔軟性が上位 中途採用の実績:過去3カ年比較で27.8%が増加したと回答 採用成功の特徴:現場責任者と人事部の関係性が良い
特に力を入れた採用手法については求人広告・人材紹介・ダイレクトリクルーティングがTOP1・2・3。続くのはリファラル。ソーシャルや採用イベントは思ったよりは少ない印象。
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2023.9.25
PR Tableによる就職活動の意思決定に寄与する「コンテンツ」実態調査。採用サイトを企画制作をするWeb制作会社は必携のレポートでは。採用サイトをリニューアルしたい企業の人事担当もチェックした方がいいと思う
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000059284.html…
レポートのDL
https://product.talent-book.jp/ebook/contents_research_report/…
230921_contents_research_report_ebook.pdf
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2023.9.21
勤務先がブラック企業であるか?のアンケート調査が公表されています。
https://andmedia.co.jp/press/103/
調査人数がやや少なめなのが気になりますが、大方の予想に近い印象でした。 ブラック企業云々についてはXでもたびたび話題になりますが、労働関係の法律については社会に出る前に学んでおきたいものですね。アンドメディア社とリバティ・ベル法律事務所による調査リリース。
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2023.9.15
2023年8月度正社員の求人件数・応募数推移レポート(マイナビ)。労働時間の適正化への流れも含めてさまざまな要素があり総じて人手不足の状況はもっと進むのではないか?と思いますね。特にクリエイティブ業界。
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20230911_57915/…
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2023.9.13
BizHitsによるリリース。企業研究では「公式サイト」「口コミ」がTOP1,2を占める結果に。採用活動では正直で誠実な情報をどれだけ出し続けるか、会社での普段の取り組みがカギとなりそうですね。
【転職活動時の企業研究のやり方ランキング】男女521人アンケート調査
https://bizhits.co.jp/media/archives/35771
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2023.9.11
「人手不足倒産」は、2023年8月に26件(前年同月13件、100.0%増)発生し、前年同月から倍増した。2023年1-8月累計は150件となり、8月時点での150件到達は、集計開始して以降初めて。また、従業員や経営幹部などの退職・離職に起因した「従業員退職型」倒産は1-8月で40件に達した。
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株式会社セブンデックスによる採用ブランディングにおけるプロセスをテーマにした記事。 ボリュームがものすごい多いですが、ざっと読んだ感じ生かせる内容が相当あります。 候補者に選ばれる採用ブランド形成のために各種調査から、ペルソナ策定、情報設計までのプロセスが事細かに。僕も週末に精読します。 『採用ブランディングにおける統合的プロセス〜候補者に選ばれるブランドを形成するための14ステップ〜』 https://sevendex.com/post/28129/
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2023.9.8
<労働力調査(基本集計) 2023年(令和5年)7月分結果>
■完全失業率
年平均:
2020年 2.8% / 2021年 2.8% / 2022年 2.6%
月次(季節調整値):
2023年 4月 2.6% / 5月 2.6% / 6月 2.5% / 7月 2.7%
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01toukei04_01000252.html
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2023.9.7
リクルートが発表した「Z世代(26 歳以下)の就業意識や転職動向」
https://recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2023/0830_12590.html
(リンク先に詳細PDFもあり。取得可能)
◆サマリ
◎働く個人側の動向
・転職は増加 5年で約2倍に
・どの会社でも通用する能力を求め、ゼネラリストとしてのキャリアを求める傾向にある
・Z世代が描く理想は「新しいことへのチャレンジ」と「プライベートも重視できる環境」の共存
◎企業側の動向
・第二新卒をターゲットにする企業も増加 5年で約5.5倍に
・構造的な人手不足で新卒充足が難しく、第二新卒の採用を拡大する企業が増えている
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2023.9.6
転職意識調査レポート2023‐20代・若手人材の「転職観」を紐解く‐
(2023年9月 学情によるリリース) https://service.gakujo.ne.jp/documents/career-saiyo-report/202309 ※資料DLできないためサマリだけ共有します
2309-career-saiyo-report.pdf
================ ・20代の6割超が、社会人になる前から転職を視野に。 ・一方で20代の約7割は、実際に転職活動する際「転職すべきか迷うことがある」と回答。 ・8割超の20代が「就職活動と転職活動では、企業を選ぶ視点が変化した」と回答。 ・ヤングキャリアは年収や昇給・昇格ペース重視、第二新卒は社風やカルチャーフィット重視の傾向。 ・求人情報で重視するポイントは「職種・仕事内容」が最多。 ・より詳しく知りたい情報は「具体的な仕事内容」「会社や部署の雰囲気」。 ・20代の半数以上が、転職で「キャリアチェンジ」を希望。 ・経験業種・職種と異なる仕事に挑戦する傾向。 ・企業理解を深めるために活用したいコンテンツは「動画」が45.5%で最多。 ・理解をより深められる動画は「社員の一日を知ることができる動画」が最多。 ・選考過程で実施して欲しいことは、ヤングキャリアが「職場見学」、既卒・第二新卒が「カジュアルな面談」。 ・最も知りたいことは「未経験でもやっていけるか。」 ・カジュアル面談で聞きたいことは「入社した場合に自分が行う仕事内容」が最多。 ・「カジュアル面談に参加し、志望度が上がった」と回答した20代が7割に迫る。 ・ヤングキャリア・第二新卒の4割前後は3ヵ月以上先を見据えて転職活動を行う。 ・求人サイトを閲覧するのは、平日のお昼時や就業時間以降の閲覧が多い傾向。 ================
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2023.9.4
WACULさんによる記事『採用サイトは「面接直前」しか読まれない。採用サイトのあるべき姿を徹底調査』。
https://wacul.co.jp/lab/posts/recruit_best-practice_report
要点を抜粋すると
"採用サイトは、最も「自己満足の産物」になりやすい"
"書き出しが「ビジョン」や「社長の想い」ではダメ"
"ポエムのような企業理念がまず読みたい求職者はいない"
"Webサイトでチェックされるのは仕事内容や会社概要、インタビューはその次"
"求職者は採用サイトでリッチな映像が見たいわけではない。コンテンツが見たいだけ。視覚的な演出に溺れずしっかりコンテンツを見せる。"
とあります。なかなか痛快だったのでご一読をおすすめします。
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2023.8.
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2023.8.31
【資料共有】 doda転職求人倍率発表
2023年7月は2.29倍(前月差+0.03ポイント)でした 建設業の「2024年問題」を背景とした人手不足を理由に「建設・不動産」で求人数が増加したことがわかりました
https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2023/20230824_01/
2023年7月の転職求人倍率は、前月から+0.03ポイントの2.29倍となりました。 求人数は前月比99.3%、前年同月比129.3%。 転職希望者数は前月比98.0%、前年同月比112.0%でした。
8月以降の見通しについて 8月の求人数は、構造的な人手不足と経済の回復に伴う企業採用意欲の高まりが引き続き予見され、増加が見込まれます。
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2023.8.30
【一般職業紹介状況の発表】 昨日厚労省より 令和5年7月の一般職業紹介状況が発表されました。
有効求人倍率(季節調整値)は1.29倍。 前月に比べて0.01ポイント低下。
・増加の業種 情報通信業(5.2%増) 宿泊業,飲食サービス業(2.1%増) 学術研究,専門・技術サービス業(0.3%増)
・減少の業種 製造業(11.4%減) 建設業(8.0%減) 生活関連サービス業,娯楽業(3.4%減) など。
完全失業率(季節調整値)は2.7%。 前月に比べて0.2%上昇。
参考) 2009年7月5.5%(リーマンショック期最高) 2020年10月3.1%(コロナ禍期最高)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34815.html
lt01-a10.xlsx
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2023.8.29
公益社団法人 全国求人情報協会による「求人広告掲載件数等集計結果」7月度のデータ。
https://www.zenkyukyo.or.jp/outline/research/
7月の職種分類別件数は、全体で1,480,135件(+20.7%)。
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2023.8.22
Job総研は『2023年 転職とリスキリングの意識調査』を実施。554人の社会人男女を対象とした調査レポート。(株式会社ライボがリリース)
(サマリ) ・キャリアの納得度63.0%が「納得している」派を回答 ・転職意欲を聞く53.9%が「ある」派を回答 ・転職意欲があると回答した人のきっかけ 1位「給与や待遇への不満」が56.7% 2位「仕事にやりがいを感じない」が41.9% 3位「会社の将来性や経営への不安」が29.2% ・転職に求める条件 1位「給与や待遇」が78.3% 2位「仕事のやりがい」が52.5% 3位「ワークライフバランス」が49.8%
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000170.000013597.html
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2023.8.21
【採用ニュース】 ◆94.9%が動画を活用した企業の発信、89.8%がSNSを活用した企業の発信に好意的
・23卒新入社員40.7%が既に辞めたいと思ったことがある ・転職で重視したいのは「給与・待遇」と「会社 / 部署の雰囲気」が1,2。「勤務地」「残業時間・業務量」も重要 ・94.9%が動画を活用した企業の発信、89.8%がSNSを活用した企業の発信に好意的 とのこと。 このことから
・動画はますます重要になる。 ・給与が低い会社・雰囲気がダメな会社は選ばれにくい。 ・時間効率を重視
している傾向が強いですね。
株式会社ベクトルの調査。7/31リリースの分。 『JOBTVの動画就職総研、23卒新入社員を対象に「転職意欲・動画就活に関する調査」』 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000097063.html
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2023.8.18
【資料共有】
「マイナビ 2024年卒大学生 活動実態調査(7月)」を発表
就職活動の情報収集について「SNS投稿を参考にしない」という学生が41.9%で最多。 SNSを参考にする際に見るのは「企業の公式アカウントによる投稿」が33.7%。 6割の学生が「個人面接」はマスクを外して参加。一方、27.3%が「マスクを外したことはない」と回答
https://www.mynavi.jp/news/2023/08/post_39519.html
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2023.8.17
【資料共有】 2024年卒 採用ホームページに関する調査 2023年7月 株式会社ディスコ キャリタスリサーチ
https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/07/202307_hpchosa.pdf
・採用ホームページの閲覧度合い「かなり目を通した」が67.2% ・採用ホームページのデザインや情報が古いことによる志望度への影響→影響する+やや影響するの合計は●% ・採用ホームページを閲覧する手段 PC中心が45.3% ・好感度ランキング1位はソニーグループ。2位はニトリ。ニトリは文系1位。
マイナビ転職 求人件数・応募数推移調査
2023年7月度正社員の求人件数・応募数推移レポート
前年同月比で求人件数は100.4%、応募数は102.7%。応募数が前年同月比で100%を超えたのは久しぶり。
詳しくは▼
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20230810_56078/
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