見出し画像

水民マガジン 夜郎自大サップ 

サップ歴3年半と ほぼ初心者で 自我流でサップをやっているわたしにとって ユーチューブの動画などは 参考になる
上手な人の動画も良いのだが あまり上手ではない人の 何が上手では無からしめているのか(変な表現)を見るのも面白い

わたしがサップをはじめた頃から わたしの中に 脳内達人が棲み着き出した
脳内達人(以後 脳達と呼ぶ)は わたしがサップをやろうとすると 何かとダメ出しをし 新たな技を編み出させたり それらの技を いかに 切れ味鋭く 無駄なく 華やかで美しく 豪快で 繊細で かわいく繰り出すかを 追求させようとするのだ
そんなわけで 今回は 脳達さんとの対談をライブ風味でお届けしようと思う

わたし『こんにちは脳達さん 前回のサップ以来ですね』
脳達『サップやってへん時に わしに なんの用やねん(脳達さんは 関西弁のネイティブスピーカーである)』
わたし『今日は たぶん初心者のカップル(たぶん夫婦)が上げたユーチューブ動画を見て 脳達さんと つっこんでみようと思いまして』
脳達『あほんだら!そんな弱いもんいぢめして 嬉しいんか?』
わたし『わたしも十分 弱いもんなんで
いや サップをはじめて間もない人の どういうところに問題があるんかと思いまして この人たちも フリースタイルっぽい動きを練習してるみたいですし』
脳達『まあ わしからしてみたら 上手いみたいな風吹かせとる奴らも 問題あるのんが多いけどな』
わたし『まあ 余分なやり取りはカットして さっそく動画を見て見ましょう』

わたし『どんな感じですか?』
脳達『中高年になっても こうやって夫婦(たぶん)でサップを楽しむのって エエなあ うらやましいわ』
わたし『そこですか  ふたりでピボットターンにチャレンジしているみたいですけど このパフォーマンスをどう思われますか? 』
脳達『このおっちゃんやけどな 胴体がほとんど いのいて(動いて)ないん わかるか?』
わたし『はぁ』
脳達『おっちゃんだけやない この奥さんもや』
わたし『はいはい 言われてみれば確かに』
脳達『ふたりの頭の中には まず ボードのノーズ(先端)を浮かせて パドルで漕ぐ側と反対にボードを回転させるんやが パドルで 大きい半円を描くっちゅうイメージで漕いでる思うねん』
わたし『ダメなんですか?』
脳達『ダメダメ そんなんアカンに決まってるやん』
わたし『それが基本やと思ってました』
脳達『アカンアカン 水に半円描いてもボードが回らんかったらなんの意味もあれへん 最初のイメージのとっかかりとしてはそれでエエねんけど この人ら素直すぎるねん  エエか 水のかき始めはこの位置や(ボードの前方 横にパドルを入れる) ほんで かき終わりもこの位置や 何が言いたいかっちゅうと なんぼ半円描いてかて 水が流れてボードが動(いの)かんかったら何の意味もあれへんねん この人ら 腕を使って一生懸命 水の上に半円かいてはる せやけど ボードの動きはヘナヘナや 腕が疲れるだけや』
わたし『どうすればいいんでしょうか?』
脳達『お前は 左手でグリップ握って 左腕で漕ぐ右漕ぎや ピボットターンする時は ボードの上で体を右に向けて立つ 右足に体重をかけてノーズを浮かせる ボードの前方で水をキャッチして 半円を描くように前から後ろに漕ぐと ボードは時計と反対周りに回転し始める』
わたし『動画の夫婦と同じですよね』
脳達『この時 胴体が右を向いたままで ピクリとも動かんかったら 動画のおっちゃんと同じや この場合は腕を左から右に 大きな半円を描いて動かさなあかん』
わたし『ふんふん』
脳達『この時使わなんならんのは腕の筋肉や せやけど腕の筋肉は いっさい使わん』
わたし『腕の筋肉を使わないで どうやってパドルを漕ぐんですか?』
脳達『良い質問ですね(池上彰口調)』
わたし『(自分で誘導しといて)』
脳達『聞こえてるで お前の心の声は 全部聞こえてるで わしと同じ場所にいるさかいなあ 続けると パドルを水の中に入れる前に 体を左側にひねるんや 十分ひねってから パドルを水の中に入れて 力を抜いてみい』
わたし『・・・・』
脳達『ひねったままの姿勢で居続ける思うか?』
わたし『元に戻ろうとしますわね』
脳達『せや!後ろに下げて手を離すと ぴゅー走り出すチョロQみたいなもんや』
わたし『例えがいかにも昭和ですなぁ』
脳達『お前と一緒や わしはお前の脳内にいてるんや このときのひねり戻しの脱力パワー そして急激に伸ばされた筋肉は 縮もうとする この伸張反射も使えたら 完璧や
さらに パドルは少し寝かした方がわしはエエと思う ほんで バトルで水をとらえるタイミングで 右足を踏み込むんや』
わたし『そしたらどうなるんですか?』
脳達『何もセエでエエねん ボードが勝手にノーズリフトしながら回転するがな』
わたし『ほんまかいな』
お後がよろしいようで


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?