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「ダンジョン・インベーダーズ」の始め方

 本記事では、手元に本作がある時、どのような手順でゲームを始め、どのようなことに気を付ければよいのか、ということを簡潔にまとめました。

 また、ゲームを進めるにあたって、特に注意したい点などもまとめます。

※基本的にはルールブックと同じ手順でセットアップをしています。
 ゲームの準備や注意点は記載しますが、ゲームのルールまでは書いていません。ルールブックには目を通してからプレイしてください。

外箱の外観です



1.開封からゲームの準備まで

 まず、箱を開くと、一番上にはエラッタの紙が入っています。これはこちらの手違いなどで、ルール内容や記載に不備があることがすでに判明しているため、追加したものになります。

 お手数をお掛けして申し訳ありませんが、ご確認ください。

エラッタ

 今後とも、何かエラッタが見つかりましたら、以下の記事にて追記していきますので、ご一読していただけると有難く存じます。


 その下には、ルールブックとすべてのカード、ダイスとカウンターが入っています。ダイスとカウンターに関しては、一般的なもので代用が可能ですので、好きなものを使用していただいても問題ありません。

内容物


 ゲームをプレイするにあたり、そのゲームで使用するダンジョン(プレイヤー側)と、人間軍のレベル(ゲーム側)を決める必要があります。

 ダンジョンは3枚のカードがセットになったものが3種類ありますが、<亜人の洞窟>というセットが最も効果が単純なので、初回プレイではそちらを推奨しています。ゲームの流れに慣れた後、他のダンジョンを選択すると少し異なった体験ができると思っています。選んだダンジョンのカードすべて(合計3枚)を横一列に配置します。順序は好きに選べます。

<亜人の洞窟>のカードと、それに使用するステータスカード

 人間軍のレベルは<初級>と<上級>に分かれています。若葉と食人植物のアイコンが各カードには書かれており、それぞれ、<初級>と<上級>に対応しています。対応するカードを集め(合計で18枚になります)、デッキを組み、それを裏向きにして、シャッフルします。

ユニットカードの一覧(<初級>では若葉のマークの付いたカードのみ使用します)

 このデッキからカードを3枚公開し、上で並べたモンスターカードに対応するように横一列に並べます。これが3x3のダンジョンの一番上の横一列ということになります。


 ステータスの記録に使用する耐久力カードや恐怖カード、魔力カードと、カウンターやダイスも手が届く範囲に置きます。その際、耐久力カードと恐怖カードは裏面を使って難度を上げることができます。物足りなく感じてきたら、上げていくのがよいと思っています。


 これで準備は完了です。



2.ゲーム開始からラウンド終了までの流れ

 ダイス6個を振るところから始めます。カードと干渉すると面倒なので、器などを用意すると遊びやすいと思います。

 ダイスを振り終わったら、それを、左から小さい数字順に並べます。

 そして、同じ数字のダイスの数の最大数から、1を引いた数だけ魔力を増加します。画像の例では魔力は+1されます。(5の出目が2個あるため)

 これに関して、他に例を挙げると、以下のようになります。

  • 1・2・3・4・5・6→魔力+0(0になる唯一の組み合わせ)

  • 1・2・2・4・5・6→魔力+1

  • 1・2・2・4・4・6→魔力+1

  • 1・2・2・2・4・4→魔力+2

  • 2・2・2・4・4・4→魔力+2

 という感じです。一番多い数値(複数あれば、そのどちらでもよい)のダイスを数え、そこから1を引いた数が魔力の増加量です。


 そして、ダイスピックを行います。

 これは、並んでいるダイスから1個を選び、自身のモンスターカードの上に置き、その右(上で選んだダイスが一番右なら、一番左のダイス)を対応するユニットカードの列の上に置きます。

 このダイスに従い、モンスター(プレイヤー側)とユニット(ゲーム側)がそれぞれ行動を行います。

 モンスターカードには、奇数/偶数か、大/小か、三の倍数/その他かという区分が書かれており、置いたダイスによって、どちらの効果になるのかが決まります。このモンスターの効果に、『列の一番下のユニット』や『列の任意のユニット』と書かれていますが、この『列』というのはモンスターが今いる列のことを指します。基本的には他の列に対して効果を発揮することはできません。『その前に自身を移動する』効果で自身を別の列に移動させたり、『別の列も選択できる』効果が必要になります。

 1回のモンスターの行動(ユニットの特性による処理も含む)で複数のユニットが撃退出来ていた場合、恐怖を手に入れることができます。撃退したユニットの数から、1を引いた分手に入るので、2体の撃退で+1、3体の撃退で+2となります。


 その後で、ユニットが行動します。とは言っても、本作のユニットはこちら(ダンジョン)にダメージを与えることしかしません。ダイスが条件に当てはまってしまったら、その分、ダメージを受けることになります。また、ユニットの行動はモンスターの行動の後なので、モンスターの行動でユニットを撃退できていれば、ユニットの行動は、もちろん、ありません。

 ユニットのダイス配置は、ダイスピックの時に行っているので、モンスターを移動したとしても、変更はされません。その結果、そのラウンドに置いて、ある列に2個ダイスが置かれ、ある列にはダイスが置かれない、ということはあり得ます。逆にモンスター側は必ずすべてにダイスが1個ずつ置かれることになります。


 こうして、両者が行動し終えれば、またダイスをピックします。これを3回繰り返すと、ダイスがなくなるので、ラウンドが終了です。

 この時点で恐怖がカードに記載された数以上(1ラウンド目には無理ですが)になっていれば、その時点でゲームクリアです。

 そうでなければ、デッキからユニットカードを3枚引き、準備の時のようにダンジョンの一番上に並べていきます。この時、列の4枚以上のユニットが溜まってしまったら、ただちにゲームオーバーになります。

 あるいは、もうデッキがない状態であってもゲームオーバーです。デッキがなくなること自体は問題なく(次が最後のラウンドになります)、デッキがない状態でエンドフェイズを迎えるとゲームオーバーになります。そのような状態でも、恐怖が足りていれば、ゲームクリアになります。

 このように勝敗が決まっていない場合、次のラウンドに移行します。またダイスを振り、それをピックし、両者が行動……という流れになります。



3.注意点

 プレイ時に間違えやすい点について挙げています。


ダイスピックは2個ずつ(モンスターに1個、ユニットに1個)

 ダイス自体は6個ありますが、1回のダイスピックフェイズで使用されるダイスは2個です。モンスターに1個、その右のダイスをユニットに1個です。そして、それぞれの行動の処理を行います。

 6個のダイスをすべてまとめてピックし、個々の処理を行う、という形ではありません。2個ずつ、処理をしていきます。



ダイスピック自体は先に行う

 モンスターにダイスをピックした時点で、それに対応したユニットの列に対してのダイスが決まります。

 モンスターの行動により移動しても、ユニット側のダイスが移動することはありません。また、モンスターの効果により、ユニットが撃退されたり、移動した後で、ユニットの行動を行うことになります。

 ユニットのダイスは、その対応する列のすべてのユニットに適応されることにも気を付けてください。奇数と偶数のユニットが同じ列にいる時などは撃退や移動などをしない限り、必ずどちらかのユニットが行動することになります。



防護はあらゆるダメージを軽減する

 防護(この列の他のユニットが受けるダメージを-1する)は、すべてのダメージを軽減します。

 たとえば、誘爆の効果の1ダメージも軽減することになります(つまり、0ダメージとなります)。

 貫通を持つダメージも軽減しますし、貫通によってもう一度発生するダメージもまた-1します。どういうことかと言えば、

  • 耐久力1(蓄積ダメージ0)+防護

  • 耐久力2(蓄積ダメージ0)

  • 耐久力3(蓄積ダメージ2)

 とユニットがある列に縦に並んでいると仮定して、一番下のユニット(耐久力3のユニット)に貫通を持つ4のダメージが与えられるとします。

 すると、まず、一番下のユニットに貫通を持つ3ダメージ(防護の効果で-1されている)が与えられます。このユニットは1ダメージで耐久力の値になるので、このユニットに1ダメージが与えられ、貫通の効果でその上のユニットに貫通を持つ2ダメージが与えられることになりますが、これもまた、防護の効果を受けるので、1ダメージが与えられることになります。結果として、ユニットの状況は以下のようになります。

  • 耐久力1(蓄積ダメージ0)+防護

  • 耐久力2(蓄積ダメージ1)



 他にも、わかりにくい処理は、下記の記事にまとめていきます。



4.最終的には――

 初プレイの際などに、本記事を参照していただければ幸いです。

 とはいえ、本作はソロゲームになります。ルールを間違えても、誰かに迷惑が掛かるわけではありません。もちろん、ルールが正しくなければ、こちらで想定したようなゲームではなくなってしまいますが、ちょっとした改変が容易にできるのも、アナログゲームも良い点の一つです。

 『待った』をして、1~2手番前に巻き戻しても別に構いませんし、オプションルールを付け加えて、自分好みにすることもできます。

 最終的には、本作を遊んでくれた皆さんが楽しい時間を過ごすことこそ、作者が望んでいることです。本記事がその一助になることを祈っています。

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