「ウォーハンマー40,000」の10版で勘違いしていた(しがちな)ルールとか
前言
半年ぐらい前から「ウォーハンマー40,000」のゲームを楽しませてもらっており、よく初心者会に参加させていただいている。
その中で、頻発する質疑、あるいは自身が確認するルールというのが、ある程度決まっていることから、それがまとめられていれば、ルールを読む際やゲームをプレイする際にわかりやすいと感じたため、まとめた。
また、このような初心者会であれば、熟練のプレイヤーの方々にお聞きすることができるが、1から身内で始める、という場合には、それも難しいことであると考えられる。そういった場合の一助になれば幸いだ。
ただ、あくまで真に正しいのはコアルールなどの公式の文章であり、それを直接参考にすべきではある。
どうしても、初心者個人が行っていることなので、間違いが含まれていることと思われる。そういった事項を発見した場合には、ご連絡をよろしくお願い致します。なるべく早く修正します。
前提
実際に間違ったことがあったり、間違っているプレイヤーをみたことがあったり、質問されたことがあったりしたことを中心にまとめている。
コアルール、ルール・コメンタリー、レヴァイアサン・トーナメント・コンパニオンを参考にしている。
バランス・データスレート(2023秋)の内容を含み、現時点の最新ルールに準拠している(つもり)。
改訂した場合には、以下に記録を残す。使用している画像は、『Warhammer Community』で無料ダウンロードできるファイルから、引用している。
初心者なので、まだ勘違いしているルールがあるかもしれない。
それを見つけた場合、コメントをよろしくお願い致します。基本的に従うべきはコアルールなどであり、その上でプレイヤー同士の合意が形成されていることが大事である。
個人的な覚え方や、考えなどを含んでおり、あくまで個人的なまとめであるため、根拠として使用すべきではない。
改訂記録
2023年 1月19日 作成
◆基本原則
各ルールの適用
基本的には、コアルールに従う。
その記述を補佐する形で、ルール・コメンタリーが存在する。
また、より公平かつ競技的なルールとして、リヴァイアサン・ルール(確認するためには、対戦するプレイヤーのどちらかがリヴァイアサン・ミッションデッキを持っている必要がある)が存在し、そのトーナメントのルールとして、リヴァイアサン・トーナメント・コンパニオンが存在するという認識だ。現在、ウォーハンマーストアやその取扱い店、交流会などで対戦を行う場合、公平性を期すため、基本的にはリヴァイアサン・ゲームのルールを適用することが多いと感じているので、その内容を含む。
(もちろん、初心者同士や知己同士、コンバットパトロール・ルールで遊ぶ場合など、その限りではない)
ユニットの隊形
ターン終了時に以下の状態を保っていない場合、そうなるようにユニットから兵を取り除かなければならない。(端的に言えば、各ユニットの兵は一定以上まとまった塊である必要があるということ)
水平方向に2mv以内、かつ垂直方向に5mv以内に、
ユニット内の兵が2~6体の場合、他の兵が1体以上いる。
ユニット内の兵が7体以上の場合、他の兵が2体以上いる。
(基準が7体以上となっているのは、5体+1体の合流ユニットを基本とし、それよりも多いと考えると覚えやすい)
接敵範囲
『水平方向に1mv以内、かつ垂直方向に5mv以内』のことを接敵範囲と呼び、通常の移動ではその範囲に入れない。(突撃は例外である)
垂直方向にあることを忘れがちなので注意する。
特殊地形
射撃が(つまり視認できているかどうかが)重要なゲームということもあり、特殊地形(テレイン)の配置によって一定以上の視認がしにくくなっていることが前提に、各データは設定されている。
ある程度カジュアルな戦闘であっても、できる限りでいいので、リヴァイアサン・トーナメント・コンパニオンの例に近いような配置が望ましいと思われる。
(そうでないと、一部のアーミーが強いなどが発生しやすいだろう)
リロール
1個のダイスロールを2回以上リロールすることはできない。
2D6など複数のダイス出目を合計するようなダイスロール(たとえば、突撃判定など)は、すべてのダイスをリロールしなければならない。
白兵や射撃のヒット・ウーンズロールなどで複数のダイスを振っているのは、ゲーム的には1個のダイスロール×複数回という状態なので、(『リロール命令』などでは)1個のダイスしか振り直せない点に注意する。
(もちろん、ユニットのアビリティなどで、複数個リロールできることもあるので、各効果を参照する)
バトルラウンド・ターン
イメージとして、1バトルラウンドの中に2つのターンが存在し、片方のターンが攻撃側プレイヤー、もう片方が防御側のプレイヤーのターンという状態である。
バトルラウンド開始時に宣言する能力(アーミー・デタッチメントルール、ユニットのアビリティなど)は、自身が後攻プレイヤーであっても、バトルラウンド開始時に宣言する。
(その後、先攻プレイヤーのターンが始まる)
◆指揮フェイズ
戦闘ショックステップ
合流ユニットの初期兵数とは、そのユニットを構成するあらゆるユニットの初期兵数を合計したものに等しく、その半分未満になったら、戦闘ショックテストを行わなければならない。
合流ユニットの護衛ユニットのみ、あるいは(精密攻撃などで)指揮官ユニットのみが全滅した場合、残った方のユニットのみの初期兵数がユニットの初期兵数となる。
戦闘ショックテストは、策略『リロール命令』の対象にできない。
策略『狂気の奮戦』は、データスレート(2023年秋)で以下の点が大きく変更されたため、特に注意を要する。
戦闘ショックテストを行う直前に使用する必要がある。
(ダイスを振って、結果を確認してから使用することはできない)使用できるのはバトル中1回限りである。
◆移動フェイズ
移動ステップ
【移動力】(全力移動の場合は、+D6)mv以下まで移動できるが、その際には、いかなる兵も敵兵の接敵範囲内に侵入することはできない。
移動距離の測り方に関して、細かな指定はない。
(一般的には、移動前のベースの端からメジャーを伸ばし、その距離の先にベースの端を置くような形が多い、つまり、ベース端を基準とすることが多いと感じる)全力移動を行うと、基本的には射撃・突撃ができない。
つまり、攻撃ができない、というイメージに近い。向きは自由に変えられる。
敵兵を通り抜けたり、戦場端の外を通ったりすることはできない。
味方兵を通り抜けることはできるが、その兵がモンスター、あるいはビークルの場合、通り抜けることはできず、迂回する必要がある。
特殊地形(テレイン)を登る際には、その垂直距離をそのまま移動した、という形で距離を測る。つまり、現在地と目的地から構成される垂直三角形があったとしたら、その底辺と高さの分だけ距離が必要になる。
飛行を持っている場合には、その斜辺のみでよい。コアルールにおいては、作戦目標マーカーの上で移動を終了することはできないが、リヴァイアサン・ゲームのルールにおいては、作戦目標マーカーの上で移動を終了することはできる(理由はリヴァイアサン・トーナメント・コンパニオン参照)。対戦前に確認することが望ましい。
(一般的には、後者で運用されることが多いと感じている)
増援ステップ
リヴァイアサン・ゲームのルールにおいては、予備戦力の配置は、
第1バトルラウンドではできず、第3バトルラウンド終了時までに配置しなかった場合には全滅することに注意する。つまり、基本的には、第2か第3バトルラウンドに配置することになる。
(作戦目標マーカーと同じく、基本的にはこちらのルールが使用されることが多いと感じる)
◆射撃フェイズ
ユニットと兵
前提として、ユニット単位・兵単位で判定する処理が混在しているため、それを意識して確認する必要がある。
ユニットの持つすべての射撃武器が使用可能である。
ただし、ピストル武器を持つ兵に関しては、その兵がモンスター・ビークルではない場合、ピストル武器を使用するか、ピストル以外の武器を使用するか、のどちらかしか選べない。(ピストル武器は排他的である)そのユニットが各射撃の判定を行う前に、どの射撃武器で、どのユニットを攻撃するかをすべて決定する必要がある。
つまり、たとえば、AとBという武器を持つユニットがいて、Aによってターマガントが全滅できたことを確認してから、Bで他のユニットを攻撃する、ということはできない。先にすべてを決定する必要があり、変更することはできない。(Aの武器でユニットが全滅するなどして、結果として、Bの武器での攻撃ができないことはある)射撃する兵は、敵ユニットのうち1体の敵兵の距離(ベース――ない場合は、ミニチュア本体――の間の最短距離)が、【射程】以下であり、視認できるのであれば、そのユニットを射撃の対象とすることができる。
つまり、射程・視認の元は兵単位で測り、その対象はユニットのうちの1体の兵で測る、という形になる。5体の兵がいるユニットで射撃をしようとした場合、そのうちの2体しか対象のユニットとの射程・視認を満たしていないのならば、2体しかそのユニットを射撃できない。
(もちろん、射程・視認の条件を満たしているのならば、残りの3体が他の敵ユニットを射撃することは可能である)射撃の対象は、武器ごとに決定する。
【回】3の武器を、1回はA、2回はB、ということはできない。
ただし、武器ごとなので、そのユニットにAという武器を持つ兵が3体いた時、1体分はA、2体分はB、ということはできる。(武器単位)プラズマ武器やサイキック武器の一部など、能力が複数ある射撃武器は、この時点でどれを使用するかを宣言しなければならない。
射撃処理
1つのユニットに対する攻撃をすべて解決した後に、他のユニットに対する攻撃を解決する。
同じ武器能力値を持つ攻撃をすべて解決した後に、他の武器能力値を持つ攻撃を解決する。
攻撃対象の選択時に、射撃攻撃の条件を満たしていたのなら、この処理の途中で条件を満たさなくなっても、攻撃を行える。
たとえば、ターマガントのユニットを対象としていて、その1体の兵だけが条件(射程・視認)を満たしている時、AとBの射撃武器で攻撃することを宣言していて、Aの武器の処理が終わった後、その1体のターマガントが死亡していた(ことによって、射程・視認の条件を満たさなくなった)としても、Bの武器の処理を行うことはできる、ということになる。
白兵戦による拘束
ユニットは、敵ユニットの接敵範囲内にいる間、射撃を行えない。
(つまり、基本的に、白兵ができるのならば、射撃ができない)ユニットは、味方ユニットの接敵範囲内にいる敵ユニットに対して射撃を行えない。(誤射を恐れて攻撃できないと思うと覚えやすい)
モンスター・ビークルはこの条件の例外である。(巨砲は眠らず)
ピストル武器もこの例外である。
巨砲は眠らず
モンスター・ビークルユニットは、敵ユニットの接敵範囲内にいる場合にも、射撃を行うことができる。ただし、ピストル武器でなければ、ヒットロールが-1される。
(接敵している敵ユニットも攻撃できるし、そうでない敵ユニットも攻撃できる)逆に、味方兵の接敵範囲内にいる敵モンスター・ビークルユニットを射撃対象にすることもできる。ただし、ブラスト武器では攻撃できない。
この場合も、ピストル武器でなければ、ヒットロールが-1される。ただし、敵モンスター・ビークルユニットの接敵範囲内にいるユニット自体は、(ピストル武器でなければ)その敵モンスター・ビークルユニットを攻撃することができないので、注意しなければならない。
モデルの視認
コアルールだと少し曖昧さのある記載となっているが、ルール・コメンタリーによれば、ある兵のミニチュアの一部から、対象の兵のミニチュアの一部さえ見えていれば、それは視認されていると見なされる。
つまり、グラディエーター・ランサーの砲身の先から、スクリーマー・キラーの爪の先だけでも見えている(その間に視線を遮るものがない)のであれば、視認されていると言える。
確認方法として、筆者はメジャーを伸ばして、双方の間に線が引ける(その間に視線を遮る障害物がない)ことを確認する、という方法を良く使っている(もちろん、前提として、両プレイヤーの納得がいく方法でなければならなず、納得できるのならばそれでよい)。ある兵にとって、ユニットのうち、1体以上の兵が視認されているのであれば、そのユニットは視認している。
完全視認は、ある兵のミニチュアの一部から、対象の兵のミニチュアのすべてが見えていなければならない。上記のような視認が、すべての部位に対してできる、ということが前提となる。
ある兵にとって、ユニットのうち、すべての兵が完全視認されているのであれば、そのユニットは完全視認している。
完全視認と遮蔽物ボーナス
勘違いしやすいのだが、完全視認されているかどうかは、基本的に遮蔽物ボーナスにしか関連しない。射撃できるかどうかには関係ない。
また、完全視認されていないことで、どのようなことが発生するのかは、遮蔽物のルールに書かれている。
たとえば、『バリケードと燃料パイプ』の特殊地形の場合、『この特殊地形の3mv以内に全体が収まっているインファントリーの兵に射撃攻撃が割り振られた際、攻撃側ユニット内のあらゆる兵が、この特殊地形の存在によってその兵を完全視認できていない場合、その兵はその攻撃に対して遮蔽物ボーナスを得る』である。
つまり、この場合、条件を満たしていない(ビークルであったり、あるいは、インファントリーでも3mv以内に全体が収まっていない)のならば、この特殊地形によって完全視認になっていないこと自体に意味はない(ゲーム的に関係がない)と言える。
廃墟
リヴァイアサン・トーナメント・コンパニオンでは、特殊地形として、廃墟の使用が推奨されている。また、執筆現在は、インペリウムの刊行によって、廃墟が手に入りやすいことも相まって、頻繁に使用される。
そのため、廃墟と視認回りの内容を特筆する。インファントリーかビーストの兵は、この特殊地形が存在しないかのように通り抜けることができる。(そうでない場合は迂回する必要がある)
ただ、そうでない兵も、廃墟のテレインが存在することを考慮しなければならない、というだけのことなので、普通に空いている場所(があれば)から中に入ったりすることはできる。廃墟を通り越して、射線を通すことはできない。(航空機除く)
たとえ、その窓や、空いている場所を通って、向こう側が見えていても、それは射線が通っていないことになる。
高層を持つユニットは少し異なる。(これはバランス・データスレート2023秋で変更されたので、それを参照すること)廃墟の中から外、外から中の場合は、通常通り、視認できているかどうかで判定する(遮蔽物ボーナスはある)。基本的には、窓越しの視認なども視認に含まれる。
ただし、その兵が廃墟の中に全体が収まっていない(つまり、どこかが廃墟の外にはみ出ている)場合、その兵は廃墟の外のユニットを視認できないが、その逆の視認は通っている扱いになる。(下記参照)
廃墟の中に全体が収まっている(つまり、どこも廃墟の範囲からはみ出ていない)兵は、遮蔽物ボーナスを得ることができる。
完全視認であったとしても、得られる。
ヒット・ウーンズロール
ヒット(ウーンズ)ロールで出目6が出た場合、それはクリティカルヒット(ウーンズ)となり、自動成功する。
逆に出目1が出た場合、それは自動失敗である。勘違いしやすいが、クリティカルヒット(ウーンズ)になっても、自動成功するだけであり、他の効果は基本的にはない。
ただし、[会心ヒット]や[会心ウーンズ]を持つ武器の判定の場合、次の判定(のみ)をスキップする。(詳細は各能力を参照)[A特効X+]の効果は、Aを持つユニットへのウーンズロールで、出目がX以上であれば、クリティカルウーンズになる、という意味である。
つまり、[会心ウーンズ]とシナジーがある。個人的な話だが、ウーンズロールの表は、
『【攻】=【耐】ということは、半々の確率(4+)』と覚えている。
あとは、下回る・上回る、半分以下・2倍以上、とすると覚えやすい。会心ウーンズの効果は、バランス・データスレート2023秋で変更されている点に注意する。(端的に言えば、致命的ダメージになるのではなく、セーヴィングができないだけに変更された)
合流ユニットを対象に攻撃が行われた場合、指揮官ユニットと護衛ユニットの【耐】が異なっていた場合でも、護衛ユニットの【耐】を使用する。
(指揮官の効果の部分に記載されている)
攻撃の割り振り・セーヴィング
ウーンズロールが成功した場合、受けた側がどのユニットにその攻撃を割り振るかを決定できる(精密武器は例外)が、すでにダメージを受けている兵がいるのなら、その兵を選ぶ必要がある。
この時、射程や視認は気にしなくて良い。(攻撃した兵から見えていない兵に割り振ることができる)
ただし、合流ユニットにおいて、指揮官(キャラクターユニット)がダメージを受けている(たとえば、精密武器で一度攻撃を受けている)場合でも、(精密武器でないなら)攻撃を指揮官に割り振ることはできない。
護衛ユニットが全滅した後に、指揮官ユニットに割り振られる。遮蔽物ボーナスなどが関連する場合、特に、どの兵の攻撃を、どの兵に割り振ってロールするかを明確化した方がよい。
攻撃の割り振り後のセーヴィング、あるいは、痛みを知らぬ者によって、ダメージ量が変わり、撃破される兵が変わる、ということはよくある。
明確化したい場合は、まとめて判定してしまうのではなく、慎重に確認しながら、各処理を行っていく方がよい。
たとえば、【傷】1で痛みを知らぬ者を持つユニットを対象に、【ダ】2の攻撃をしている時などは、それぞれ、2ダメージを各自処理し、そのたびに兵がやられるかどうかを確認していく必要がある。致命的ダメージを除き、ダメージは兵をまたがることはない。
たとえば、【傷】1の兵に対して、4ダメージを与えても、その差分の3ダメージが他の兵に与えられることはない。【防】が7+以上である(になった)場合、このセーヴィングは自動的に失敗になる。(ヒット・ウーンズは出目6でクリティカルがあるが、セーヴィングにはクリティカルが存在しない)
ただし、出目1が、常に失敗するのは、ヒット・ウーンズと同じである。これにより、兵が少なくなっても、ユニットの隊形を維持しなければならない点に注意し、攻撃を割り振る兵を決める必要がある。
(そうでなければ、ターン終了時に撃破されてしまう)
つまり、基本的には真ん中の兵ではなく、端の兵に割り振ることになる。
◆突撃フェイズ
ユニットの突撃
視認は不要であるが、12mv以内である必要がある。
あるユニットが突撃を行う際、複数のユニットを突撃対象に選択できる。
突撃対象にすることによって、それらの接敵範囲内に入ることができるが、逆に言えば、それらに入る必要がある。どれぐらいの数のユニットを選択するかによって、必要な距離が増えたり減ったりすることもある。2D6をロールし、その結果が各兵が移動可能な最大の距離である。
その移動によって、突撃対象として選択したすべてのユニットの接敵範囲内で移動を終えられるのならば、突撃できる。(この時、突撃対象にしなかったユニットの接敵範囲の外にいる必要がある)
足りない場合には、突撃できない(いっさい動けない)。接敵範囲内で移動を終える、ということは、つまり、対象の(水平方向)1mv以内に近づく必要がある。逆に言えば、ベース自体が接触している必要はない。
たとえば、突撃するユニットと対象のユニットが(ベース間で)6.5mv離れているのであれば、必要なロール結果は6以上ということになる(もちろん、他の条件は満たす必要がある)。端数切捨てと覚えるとわかりやすい。
ただし、ベースが接触できる距離だけ移動できる場合(上記の例で言えば、7以上が出た場合)、ベースを接触させる必要がある(他の条件を満たせなくなる場合を除く)点に注意する。接敵範囲は、垂直方向にも存在するため、たとえば、廃墟の上に乗っているユニットを、下から攻撃する(ために突撃する)ことは可能である。
突撃が成功した場合、そのユニットは、このターンに限り、先手を得る。
◆白兵フェイズ
前提
非ターンプレイヤー→ターンプレイヤー→非ターンプレイヤー→……
の順序、つまり、非ターンプレイヤーから始めて、交互に白兵可能なユニットを1個ずつ選択していき、白兵戦を行う。白兵戦が可能である(1個以上の敵ユニットの接敵範囲内にいる)場合、そのユニットは、必ず白兵戦を行わなければならない。
2回以上白兵を行うことはできない。
先手ステップと、乱戦ステップに大きく分かれており、先手を持つユニットは先手ステップで、そうでないユニットは乱戦ステップで白兵戦を行うことになる。
たとえば、スペースマリーンとティラニッドが戦っていたとする。
スペースマリーンがターンプレイヤーの時、『このターンに突撃をしていないインターセッサーとデスリーパー』『このターンに突撃をしたアサルトインターセッサーとターマガント』が接敵しているとする。
この時、攻撃の順序は、
デスリーパー
↓
アサルトインターセッサー
↓
ターマガント
↓
インターセッサー
の順になる。
内訳としては、
<先手ステップ>
非ターンプレイヤーの(アビリティとして)先手を持つユニットであるデスリーパーが攻撃
↓
ターンプレイヤーの(突撃をしたことによって得た)先手を持つユニットであるアサルトインターセッサーが攻撃
↓
非ターンプレイヤーに先手持ちがいないので終わり
↓
ターンプレイヤーに先手持ちがいないので終わり
<乱戦ステップ>
非ターンプレイヤーのターマガントが攻撃
↓
ターンプレイヤーのインターセッサーが攻撃
↓
非ターンプレイヤーの白兵可能なユニットがいないので終わり
↓
ターンプレイヤーの白兵可能なユニットがいないので終わり
という形だ。
この例では順序が一意に決まる(策略やアビリティの使用などで前後すること自体は可能である)が、そうでないことも多い。
その場合は、上記ルールに従いつつ、各プレイヤーがその都度、白兵戦を行うユニットを選択する。
殴り返しのような考え方をしていると、紛らわしいので注意する。交互に白兵戦を選択していく中で、白兵戦の条件を満たせなくなったユニットがいる場合、そのユニットは白兵戦ができなくなる。
たとえば、ターマガントにインターセッサーとアサルトインターセッサーの2ユニットが接敵しており、アサルトインターセッサーの白兵戦によって、ターマガントが被害を受け、一定数の兵を取り除いたとする。
その結果、ターマガントとインターセッサーが接敵範囲内に存在しなくなった場合、白兵戦ができない、ということはあり得る。
ただし、このターンにこのインターセッサーが突撃を行っていた場合、
『このターン中に突撃を行った』という条件を満たすので、白兵戦を行うことができ、接敵移動によって、条件を再び満たして、攻撃を実行することはできる。(詳細はコアルールの白兵戦フェイズを参照のこと)接敵移動や再編移動によって、あるユニットが、白兵戦フェイズの途中で白兵戦の条件を満たすようになることも考えられる。
そのようなユニットは、(たとえ、先手を持っていたとしても)乱戦ステップ中に白兵戦を宣言できる。(コアルールに『できる』と書かれていて、任意だと読めるが、英語のコアルールでも might と明記されているので、この場合のみ、白兵戦を行うかどうかは任意だと思われる)
接敵移動
白兵戦を行うユニットは、接敵移動を行うことができる。
まだ敵兵にベースが接触していない各兵を最大3mvまで移動させることができる。
各兵は最も近い敵兵に近づくように移動しなければならず、可能であればベースを接触しなければならない。つまり、できる限りで最大限、敵に近づく必要がある。
攻撃の実行
『敵ユニットの接敵範囲内にいる』兵と、『敵ユニットとベースが接触状態にある同じユニットの兵』とベースが接触している兵(つまり、2列目まで、というイメージ)のみが、白兵戦を行える。
※射撃とは異なるので注意
複数の白兵武器を持っていた場合、その1つだけを選ぶ。
[追加攻撃]武器だけは例外的に追加できる。※射撃とは異なるので注意
【回】が複数ある場合には、複数のユニットに割り振ってもよい。
当然ながら、白兵の条件を満たしている必要がある。他の点に関しては、大抵、射撃の時と同じである。
(先に宣言をすること、同じユニット・武器における解決の順序、途中で対象範囲の兵を撃破した際でも白兵戦の処理を続けられるなど)
再編移動
条件を満たすのならば、最大3mvまで移動できる。
敵ユニットの接敵範囲内で移動を終了できる場合、各兵は最も近い敵兵に近づくように移動しなければならず、可能であればベースを接触しなければならない。つまり、できる限りで最大限、敵に近づく必要がある。
(接敵移動と同じ)それができない(基本的にはユニットを全滅させた)場合、作戦目標マーカーに向かって移動することができるが、その結果として、作戦目標マーカーの確保範囲内に収まる必要がある。
◆策略
基本
策略は強力なものが多い。
それぞれの内容をしっかり確認することが大事だと思われる。同じフェイズ中に同一の策略を複数回使用することはできない。
(特に『リロール命令』は、使いそうになりがちなので、意識する)『リロール命令』の対象は結構広い(【ダメージ量】判定ロールや暴発テストなどにも使用できる)が、できないものも多い(各アビリティの判定や、戦闘ショックテストなど)ので、よく確認すること。
『反攻戦術』は、上述の白兵戦の順序に割り込んで攻撃可能である。
警戒射撃
視認しているユニットしか対象にできなくなった(バランス・データスレート2023秋)ので、注意する。
(端的に言えば、間接射撃に対するナーフ)24mv以内の敵ユニットにしか対象に取れない。
タイミングは結構融通が効き、配置された直後、移動・突撃の開始・完了したタイミングとなっている。
ただし、敵軍の移動フェイズと突撃フェイズ中のみである点に注意する。
(アビリティなどで、他のタイミングで移動しても、警戒射撃を行うことはできない)出目6でなければ、ヒットできないが、噴射武器であれば、自動ヒットである。これが噴射武器の強みの一つになっている。
この策略はターン中1回限りなので、移動フェイズと突撃フェイズにそれぞれ使用することはできない。
結言
内容は限ったつもりなのだが、結構な量になってしまった。
これらは、ルール全体のほんの一部でしかないが、それらを完全に覚えて、実際のゲームプレイで適用できるかと言うと、やはり、難しい。
何度もプレイして慣れていくしかなく、何度もコアルールに立ち返って、その都度、覚えていくしかないように思える。
幸いなことに、この趣味に興じている方々は親切な方ばかりで、ほとんど献身的と言ってもよいようなレベルで、筆者を含めた初心者の方々によくしてくれる方ばかりだ。基本的には、快く対応してくださるはずなので、甘えすぎない範囲で、迷ったら経験者にお聞きするのが一番だと思われる。
また、自分自身もそうでありたいと思っているので、初心者だけれども、東京都内でゲームがしたい、というのであれば、気兼ねなくお声がけください。日程が合えば、馳せ参じます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?