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【闘争家、北米PFLへ】西川大和「自分が好きな格闘技で生きていける」

4月のPFLラスベガスに出場が決まった西川大和インタビュー! 今回も20歳とは思えない冷静沈着かつ青い炎を大いに感じる内容でお届けします!(聞き手/ジャン斉藤)

【全文無料公開】西川大和はなぜPFLを選んだのか?■シュウ・ヒラタ

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――タイで絶賛修行中の西川選手ですが、北米で勢いに乗るPFLと契約されたそうですね。

西川 はい、契約しました。

――UFCとの契約がサステインとのトラブルで白紙となり、再契約に向けて動いていたわけですが……西川選手としてはどういう判断だったんですか?

西川 好きな格闘技ができるし、試合で食べていける。そこは日本にいるときから変わんないです。好きな格闘技をやりながら食べていける。以上って感じです。

――なるほど。世代によっては「UFC以外は行かない」と、他からオファーをスルーして“UFC待ち”をするファイターがけっこういるんですけど。

西川 ないものねだりをしても、時間が無駄になるだけなんで。格闘技で稼げて、自分が好きな格闘技ができて、UFCと同じテレビ(espn)にも出られるわけだし。ボクは好きな仕事ができているので、な~んも不満はないです。これがたとえば格闘技がそんなに好きじゃないけど、格闘技を通して有名になりたい、金だけ欲しいとなったら、周囲の評価を気にして決めるのかもしれないですけどね。

――「格闘技がそんなに好きじゃないけど、有名になりたい」人はいっぱいいそうです(笑)

西川 まあ、UFCはダメになっちゃいましたけど、UFCと契約したときも「やった!UFCだ!」って喜んではなかったですよ。

――インタビューしたときもびっくりするくらい淡々としてましたね。PFLの契約がUFCのそれよりもよかったところは決め手のひとつだったりしますか?

西川 結果的にいいオファーをいただいたんですが、まずなにより試合数が確保できることですね。UFCは不透明なんで。

――いまのところUFCはやれて年2回ですね。

西川 トーナメントなんで試合数も確保できる。変に時間を無駄にするよりはいいのかなと思って。たとえばPFLのオファーがUFCより上乗せがなかったとしても、食べていけるぐらいはもらえる額じゃないですか。勝てば、もっともらえるわけで。

――優勝したら100万ドルですしね(笑)。

西川 ありえない金額ですよね。20歳のスポーツ選手で1億円をもらえる人はいないですし。

――じゃあ、PFLのオファーは即決だったんですか?

西川 即決でした。ただ、PFLはエルボーがないので。ボクはエルボーをよく使うから「ちょっと待てよ」と思いましたけど。だったら寝技と打撃を強化すればいいのかなと。

――いずれUFCに行く機会も出てくると思うんですけど、そこはためらいなくPFLを決断できたっていうことですね

西川 そうですね。もう決断できました。そこは全然。

――いったんは契約できたUFCが修斗プロモーターとの問題もあって、白紙になってしまったことはショックでした?

西川 いや、とくにないですね。「あ、なくなったな」ぐらいで。試合がないんだったら、タイでムエタイの試合に出ようかなって思ってたくらいで。

――UFCとの契約がなくなって、ここまで落ち込まない人もすごいですよ(笑)。

西川 いやいや、そんな大したことないっすよ。UFCがいちばん強いわけでもないですからね。打撃だったらONEのムエタイのほうが強いし、寝技だったら柔術家、組みだったらレスラーのほうが強いですし。ボクは格闘技をそうやって見てるんで。

――ボクが西川選手の立場だったら相当、恨んじゃいますけどね……。

西川 こんなこと言ったら怒る人はいますけど、日本で格闘技に携わってる人って本当にバカだなってボクは思ってたんで。だって、今回の契約の話もそうですけど、「なんでそんなことをするんだろう?」って感じですよね。

――西川選手としては、まさかそういったマネをするとは思ってなかったってことですか?

西川 うーん、多少は思ってましたよ。以前もちょっと似たようなことがあったので。だから、なんかあるのかなと思っていたら、案の定ですね。家族で笑って見てましたよ、普通に。

――自ら契約に目を通すとか、もっと信頼できる相手を探すとか、今回のことを今後活かしたいですか?

西川 そうですね。まず日本の格闘技に関わらないってことがいいかなって思いました。

――根本から関係を断つと(笑)。

西川 もう関わりたくないっていうか、海外ってこういうことはないんですよ。チャンピオンになったら「UFCに行ってきて」って感じなんで。そんなことだったら日本では格闘技で食べていけないし、それだったら格闘技以外の仕事したほうがいいなって思うし。

――失望やショックはないけど、ある意味……。

西川 呆れました。そんな感じですね。

――でも、まだ修斗の世界ライト級チャンピオンなんですよね。

西川 なんかチャンピオンらしいですねぇ。

――ベルトはどこにあるんですか?

西川 北海道の家のタンスに閉まってありますね。しばらく日本には戻らないですけど。<言葉が立ちまくる西川大和インタビューの続きはまだまだつづく>

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