【KING引退と副代表退任】
Business Contest KING 実行委員会副代表の齋藤です。といいつつも本日9月30日をもって任期満了となり、副代表を退任、そしてKINGも引退となります。
この引退のタイミングにてKINGでの生活について振り返ります。
【KINGとは何か】
Business Contest KING 実行委員会は1996年に日本で初めてビジコンを開催した東大発の学生団体です。毎年夏に約1週間の日本最大級となる学生向け合宿型ビジコンを開催しています。
元々はAIESECの東京大学委員会の一事業として株式会社ファクトリアル代表取締役金田喜一氏が始めたビジコンです。KINGから政策立案コンテストの学生団体GEILや国際交流ビジネスコンテストの学生団体OVAL JAPANなどの姉妹団体が派生してできました。そんなGEIL、OVALとまとめて3団体でWAAVと呼ばれています。
ユーグレナ出雲充氏、アイデミー石川聡彦氏、ラクスル松本恭攝氏、クラウドワークス成田修造氏、経済学者の成田悠輔氏、ミキワメ飯田悠司氏などがWAAVのOBであり、エンジェル投資家のキープレイヤーズ高野氏も過去参加者とのことです。
日本最大級となるメインのビジネスコンテスト以外にも、Winter KING 2022やFreshman Learning KING、Amateur Business Contest 2023など2日間のビジコンも開催しており、我々の代では5回のコンテストを開催しました。
KINGは新陳代謝が激しめな団体で、春新歓で5月に団体に入ると9月に上の代が引退し、自分たちが執行代となります。つまり1年半でメンバーが完全に入れ替わります。
【KINGで何をしていたのか】
2022年の5月にKINGに入り、渉外局に配属された僕は、同年9月までスポンサーのガイアックスの担当をしていました。その後、同年10月に副代表に就任し、財務、法務、外務、情シスといった分野を担当していました。
また、同時に渉外局にも籍を置いていたため、協賛関連の対応や決勝審査員の依頼などもしていました。
実際にあげた成果としては
・渉外トップ成績→ 成約件数や成約金額、成約率など、おそらく全ての営業成績がトップだったと思います。協力企業含む全てのスポンサー企業のうち、半数近くのファーストコンタクトに関わっていて、協賛金の37%は僕の案件でした。また、会場提供や製品提供などの相当額を充当した支援総額は1458万でした。
・決勝審査員の依頼について→11人中5人は僕からお声がけさせていただきました。
その他、財務法務面においても大きな問題もなく、9月2日のSTUDENT BBQにおいては普段の活動も実り、13の学生団体と共催することができました。
ただ、このような数字よりもカルチャー面で大きな貢献ができたと感じています。
僕がKINGの副代表に就任する際の所信表明は以下の通りでした。
1年前なので若さを感じる部分もありつつですが、最も重要視していたのは、「KINGをプロ集団にすること」でした。言い換えるとKINGの当たり前の水準を上げること。
そのために僕はコミットし続けてきました。結果的に特に渉外局においては1つ1つの行動がアップデートされたように感じています。
また、それ以外にもSNSの使い方や、積極的なネットワーキング参加など、僕の影響で行動が変わっていくメンバーもいました。
僕もいろんな人の影響を受けて成長してきました。人生が変わるようなきっかけも何回もありました。自分も誰かの人生に貢献できていたらいいなと思っています。
【KINGの凄さ】
今年のKINGは歴代の中でも伝説レベルの代だと思っています。
渉外局の観点での今年の成果としては17社のスポンサー、30社以上の協力企業、2省庁2行政1社の後援などをいただきました。
また年間のKING参加者も300名を超えており、そのような数字で見てもKINGの1年間の活動は一定の成果を出せました。
しかし、本質的なことはそんなことではなく、今年のKINGの凄さは内部の協力体制にあったと思います。
それこそ僕はこれだけ成果を出したぞ!みたいなことを言っていましたが、やはりこれらの成果は僕1人の力で成り立っているわけではないです。これだけの案件を裁くにあたって、資料作成とかMTG同席とか、そもそも途中からの担当とか、いろんなとこでみんなに協力してもらいました。
と、ここまではよくありがちな話ですが、それだけではありません。
まず渉外局について。今年の渉外局がすごかったと胸を張って言えるのは、企業との関係構築です。あくまでも契約を取るとか、なにかをもらうとかは始まりでしかなく、それはただのメリットの交換でしかありません。
スポンサーからのKINGメンバーの見られ方は、最初は「KINGメンバーAさん、Bさん、Cさん」のまま。その後の継続的なやりとりや、コンテストやスポンサーとの交流会などを通して、メンバーとスポンサーとの関係性が構築され、1人1人が認識してもらえるようになりました。
特に僕がこれを感じたのはSTUDENT BBQの時でした。きてくださったスポンサーの方々とKINGメンバーとの距離感が、もはや会社の同僚かのような距離感でした。
今年の渉外局長の掲げてた「あったかい渉外局を作る」というのがまさに身を結んだ結果で、僕もこんな環境だったからこそこれだけ色々な企業の協力を取り付けられたと思います。
そして関わる企業に胸を張ってKINGのビジコンが日本一だって言えたのは、運営統括局がしっかり管理してくれるロジとか、デザインのクオリティとかの安心と、広報局が集めてくれる優秀な学生と、開発局が担保するコンテストの質があったからこそでした。
渉外局員の人間はこれを当たり前に、前提として、1件1件の商談をこなし、案件を取りました。だから、KINGは日本一のビジコンをやってて、日本一の学生団体と胸を張って言えます。
この総合力こそがKINGの凄さだと思います。
【KINGで成長したこと】
正直多すぎて語れませんし、なんなら自分で認識できていないことすらあると思いますが、主に以下の3つだと思っています。
①単純なスキル面
②自己認識ができた
③精神的な成長ができた
①単純なスキル面について
これは最も当たり前なことではありますが、契約書や請求書の作り方、ネットワーキングの仕方、ビジネスメールや営業メールの書き方、アポの取り方、商談の進め方、相手に刺さる商談の仕方、関係構築のテクニック、簡単なプログラミングなど、かなり実践的な基礎知識がつきました。
実はこれらはインターンや他の学生団体での活動では得られることではないと思っています。KINGのブランドや他のメンバーへの信頼があるからこそ高速で営業のPDCAを回せましたし、裁量権があったからこそ法務周りの知識もつきました。
②自己認識ができた
KINGはビジコンを自己認識の手段として用いている団体ですので、もちろんその活動を通してKINGメンバー自身も自己認識をしなくてはなりませんし、実際できます。僕は僕の軸が「人にキャリアの選択肢を与えること」だと認識し、自分の強み弱み、特にマネジメント側としての能力について何度も考える機会があり、それが今の立ち回りにも繋がっています。
③精神的な成長ができた
これが最も大きな成長でした。あんまり認めたくないし、これをKINGのメンバーが読んでいたらちょっと嫌ですが、かなり丸くなった部分もあると思います。
元々の僕は、周りに能力差を見せつけることを目的に動いていて、そのために他人を利用するような節がありました。周りとぶつかることも厭わず、手段を選ばずに結果のみを追っていました。
それによりやはり初期は度々周りのメンバーとぶつかり、僕の発言のキツさも一因として辞めたメンバーもいました。それに対しての懸念を同じ役員や幹部から言われてもあまり直す気はなく、幹部ミーティングでも何度か議題に上がりました。
最終的に僕は、「KINGは各々が各々のしたい挑戦をするための場」「幹部はその挑戦のための土壌を作る役割」という2つを自分の中での定義とし、何か迷った時や揉めた時、周りから反対された時はこの2つの指針に照らし合わせて考えるようになりました。いつのまにか主体が自分から周りに移っていました。
【KING引退後について】
KING引退後に何をするかというのは、引退が近づいたKINGerが毎年悩むことです。特に幹部としてかなりのコミットをしていたKINGerにとってはKINGが生活の中心になっている場合もあり、その喪失感にしばらくボーッと生きることもあるそうです。
というのも先輩からよく聞いていたので、僕はかなり"終活"を意識しながら最後の2ヶ月を過ごしてきました。
結論として、生活はあまり変わらなそうです。
まず学生団体としてはTEDxUTokyoという東大でTEDxイベントを開催している学生団体でFinance Manager(要は財務責任者)を務めます。
ただ、僕自身としては、僕が学生団体において学べることはもうほとんどないと考えているため、KINGに比べるとコミットメントは減らすつもりです。
活動の場をもう少し社会に移していこうということで、今後は勤務先であるSkyland Venturesとサイエンスアーツでの仕事に注力するつもりです。
【最後に】
ここまで色々と書いてきて、ただただ言いたいことを羅列しただけなので後から読み返すとわけわからんことになっていそうですが、僕が言いたいことはただ一つ、KINGまじで楽しかった、ということ。
2022年4月の僕の判断は間違っていなかった。KINGは日本一の学生団体だった。KINGでの生活は最高だった。断言できます。
これからもKINGは10年20年100年と続くことでしょう。これまで通りか、それ以上に日本経済やグローバルにインパクトを与える存在になるでしょう。
Business Contest KING 実行委員会において28代目の副代表を務められたことを誇りにしつつ、この1年半で得られたものを社会に還元できるように新たな場でもこれまで通り自分にしかできないことを全力で全うしていきたいと思います。
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