『2023年4月9日嘘喰い原画展交流会』で行われた質疑応答まとめ
※ここ以外のネタをお持ちで、掲載しても良いよという方はXのDMで教えて下さい。追加します。
注意事項
交流会での質疑応答集です。
複数人で記憶を擦り合わせて作成していますが、
・聞き間違い
・記憶の改ざん
・願望
も入っているかもしれません。
ファンの反応は一人ではなく、複数人の反応をまとめて「ファン」「ファン達」として表記しています。
お酒の席での話です。
先生、スタッフ様、多数のファンの方がお酒を飲んでいます。
先生とファンと会場のノリで出来上がった話(設定)もありますが、あくまでも、2023年4月9日の交流会ではこういうノリと勢いの中での話だったと切り分けて楽しんで頂けたらと思います。
※トップ画像は原画展入口にあったポスターの写真です。
※個人で撮影したものです。
スピンオフ情報
ファン:『嘘喰いと賭郎立会人』で、夜行さんが「次はあなたです」と指名した立会人は誰ですか?
先生:「門倉です」
(その流れで、スピンオフ第2弾はどういう展開でお考えになられていたのかをお話して下さいました。)
先生:“電車に門倉が乗っていて、それを見た一般人の男が「只者じゃない」と思って後をつけるとビルの中に消えていった。一般人の男も後を追ってビルに入って行ったら、門倉がいない。モニターがついている部屋があって、そのモニターの前で人が死んでいた。多分心臓発作か何か突発的な病死。一般人は、モニター前で倒れている男が死んでいるとは気付かず、ただ気絶しているだけと思っている。モニターを見ると何か変なことをやっている。それを見ていると後ろから門倉がやってきて、お茶目心(イタズラ心)から一般人を死んだ賭郎会員に仕立て上げて扱う。ハングマンのあの人主の画面に映っていたうちの一人は、実は賭郎会員ではなく、急遽仕立て上げられた一般人の男だった。”
そう言う話を当初は考えていました。
とのことです。
先生の口ぶりによると「蘭子のような人主兼賭郎会員」が他にもいるっぽい印象を受けました。
貘さんネタ
【貘さんのビジュアルについて(スタッフ様からの情報)】
ファン:貘さんの髪と目は自前ですか?
スタッフ様:多分、自前だと思います~。あんまり考えた事なかったけど。(少し考えこまれる)
ファン:眉毛だけ黒いから、染めてコンタクトなのかな?とも思っていました。自前の方がカッコいいし、そっちの方が良いんですけど、眉毛が黒いのが引っかかってしまって……。でも、睫毛は白いし、どっちなのかなって。
スタッフ様:ああ~、そういう人なんじゃないですかね?(ニコニコ)
ファン:髪が銀色だか白色だかで目は青くて、眉毛は黒い人ってことですか?
スタッフ様:そうですそうです~。
ファン:なるほど、貘さん、カッコいいぜ!(自分は常識に囚われてたな、恥ずかしい)
ありがとうございます!
スタッフ様:いえいえ~。
ファン:すみません、もう1個良いですか?門倉さんの耳が再登場時に尖ったのって、特に明かされませんでしたが、何か深い意味があるのでしょうか?
スタッフ様:ああ、あれは先生の描き方や手癖の変化ですね。特に意味はないですよ~。貘さんの眉毛も初期の形と全然違うでしょう?そんな感じで描いてるうちに色々変わっていくものですよ〜。
ファン:そうなんですね~!手癖や描き方の変化という事は凄く納得出来ました!確かに、描いているうちにドンドン進化していくものですものね。いきなり耳が尖ったので、門倉さんって実は悪魔的要素か何かあったんじゃないかと思っちゃいました(笑)
スタッフ様:ハハハ、違いますね~。ただの先生の描き方の変化ですね。
ファン:いや~スッキリしました!ありがとうございます!
【貘さんの世界平和への思いについて】
ファン:貘がギャンブルでつきつめたら、世界平和になりますか?
先生:貘は命がけのギャンブルをすること……「殺気」がある。ギャンブル(賭郎勝負)してる時が一番安全って思ってる。この時分から世界平和の考えがあったけど、貘がお屋形様になったら「世界で一日中誰も死なない日を作るというのは可能か、何日間誰も死なない日が作れるか」、そういう妄想をしてた。絵子の言葉を聞いて、自分が最大の悪になろうと思っていった。
梶ちゃんネタ
先生:今後は、フロイド・リーと一緒に仕事をしていくかもね。それは仕込みの一環だったりもする。 でも、帰る場所は貘さんのところ。彼のメインは貘さんだからね。 最終回も一緒にいたでしょ?(パチンとウインクしそうな笑顔)
先生:人同士が分かり合えるとは思ってない。痛みも同じで共有出来ない。梶ちゃんは一般人目線で、そう思ってる人いるよな~って思いながら描いてた。
伽羅さんネタ
ファン:夜行さんと伽羅さんが戦う展開っていうものは先生の中でありましたか?
先生:夜行と伽羅が戦う構想はなかった。
(考え込まれて)……う~~ん……やっぱり思いつかないな~~。
コーヒー勝負しか考えてなかった。僕の中であの二人は戦うイメージがない。どちらが強いみたいにしたくなかった。
夜行は現在の立会人の主人公だから。
う~~ん……やっぱり(戦う)考えはなかったな~~。
夜行さんネタ
夜行さんは立会人の主人公。
妃古壱と丈一の名前の由来は無い。「あ」から検索して決めた。
ファン:ファラリスの雄牛後、梶が夜行さんのコーヒーを飲んで「おいしいです」と言ってましたが、本当に美味しかったのですか?
先生:…………(しばし笑顔で沈黙された後)美味しく…………なってます!!
ファン達:うおおおおおおお!!
先生:美味しくなってるんですが、梶以外誰も飲まないので、美味しくなったことを知られてないんですよ(笑)
門倉さんネタ
表の顔は半グレ。
立会人と黒服は会社の社長と部下みたいなもの。立会人の事業で黒服を養ってる。つまり、門倉さんも自分の部下の黒服達を養ってる。
モデルは布袋寅泰さん。
黒服のまま電車で移動したりする。
スピンオフで最後に夜行さんに指名された人。
耳が尖ったのは先生の手癖や描き方の変化なだけで意味は無い。
ファン:門倉さんの表の顔は何ですか?
先生:半グレかな~。(あまり考えこまれず)
ファン:半グレ!?
先生:(片方の口角を挙げて)あの人、高校からすでにやってたでしょ?
あれがもっとヤバいことになってるよ。あの時点でヤクザよりヤバくて、今は賭郎権限使って出来ることや入る情報が増えてもっとヤバいことになってる。
ファン:搦手とか送り込んだ先の組織の監視もしてたり?
先生:そうそう。怖いよ~。(ニコニコ)
門倉さんの部下は高校時代からの部下。じゃないと「雄大くん」って呼ばないでしょ。(笑)
ファン:『嘘喰いと賭郎立会人』で、夜行さんが「次はあなたです」と指名した立会人は誰ですか?
先生:……あれは……(少しニヤリとしながら)門倉です!
ファン達:おおおおおおおお!!
先生:スピンオフの話、やっちゃう?
ファン達:聞きたい!!あと、アップしても大丈夫ですか?
先生:良いですよ。
先生:門倉さんが電車に乗ってる時に…
ファン達:え〜〜!?(この瞬間が交流会一番の衝撃で、囲み取材陣のどよめきが凄かった。建物揺れてたかも)
ファン達:電車!?乗るんですか!?
先生:ビックリしたでしょ!?乗るんですよ!!(とってもチャーミングな先生のしてやったり顔)
ファン達:あの服で!?
先生:あの服で!!
弥鱈さんネタ
ファン:梶隆臣とか斑目貘とか、印象的かつキャッチーなお名前が多くありますが、先生の中で1番上手くいった〜!みたいなお名前はありますか?
先生:(ちょっと悩まれる)……弥鱈!居なくない?良くない?みだらだよ?すごくない?誰とも被ってないし!
ファン:すごい良いです。それは音?"みだら"っていう
先生:うん、みだら……そういう感じ、だらしない感じ。
ファン:ダウナーな、色気のある。
先生:うん、そんな。
ファン:なるほど。
先生:忌野清志郎さんみたいな。
ファン:弥鱈さんの表の顔は何ですか?
先生:特に考えてないかな~。
ファン:ゲーム好きなのでプロゲーマーとか?
先生:ゲームは趣味で、それでお金を稼いでる感じはしないんだよね~。
ファン:お父さんの財産継いだとか?
先生:でも、お父さん破産してるからな~。
ファン:投資家とか?プロトポロス内でも投資に詳しそうなセリフがあったので。
先生:お!?良いかも!!
ファン:父親が資産の一部をちゃんみだ名義にしていたので破産しても取られなかった。ちゃんみだはそれを元手に増やして投資家になった、とか?
先生:それでいこう!!
立会人の表の顔
夜行さん:カフェのオーナー
能輪さん:会社経営してそう
門倉さん:半グレ
弥鱈さん:投資家
立会人と黒服の関係
会社組織で考えると、立会人=社長、黒服=社員ってなる。
立会人一人ひとりが会社を持っている感じで、賭郎が立会い毎に、立会人(という組織)に外部委託している感じだそう。
なので、門倉さんが迷宮で言っていた「独立した組織」という表現になる。
黒服は賭郎の兵隊ではなく立会人の兵隊。
各立会人は表では何かしらの事業をして部下の黒服を養っている。
伽羅には黒服はいない。
料理上手な人の話
(画廊提携してるレストランの名前が伽羅だったことから)
ファン:ここに並んでいるのは伽羅さんのお料理と伺ったんですが、嘘喰いのキャラクターの中で料理上手な人って誰ですか?
先生:あ〜…誰だろう……?
ファン:逆にめっちゃ下手とかでも。
先生:でもあの人上手そう、能輪…紫音の…
ファン:美玲さん!
先生:美玲さん!
ファン:なるほど。
先生:ダーリンの為に、みたいな!
ガクトと蜂名について
ファン:屋形越え後、表の世界にガクトは戻ったけど姿が見えない…あの後蜂名とは会ってますか?
先生:蜂名は屋形越え後も暗謀にいる、ガクトとも会ってると思います。 能輪さんの身の振り方…は恐らく「ここまで知っちゃったならこちら側に来ては?」の意図なのかも。蜂名とガクトは仲良しですよね!
ファン達:(感無量)
ラビリンスについて
・ラビリンスは地下に水を貯める巨大施設があることを知って、使えるかを調べた。(たぶん外殻放水路)
・ラビリンスのルートは、数学の教授に他のルートが無いか確認してもらった。
エアポーカーの話
伏線は色々張ってあるけど、使えない伏線もある。そういうのはそのまま置いておいた。
うるう秒は伏線として使おうと思ったね。
エアポーカーの発想は、始める1年前からあった。どちらが強いのか分からないのに勝敗が分かったら楽しいなって。
最初はカイジみたいな、上の人がお金を出して勝負するってやつを考えていたけど、強者が法則を解いてお互い同じ条件でやりたかった。それを上でもやってたら面白いなあと思った。
空気を賭けるのがシンプルでいて面白いと思った。
命がけのギャンブルといっても「負けたら死にます」って面白くない。「賭けるもの」が大事。「命」よりも「アリバイ」「空気」というのがアイディアだと思う。自分で賭けるものとして「アリバイ」を思いついた時、絶対に面白いと思ったね!(目がキラキラとしていて、すごく楽しそうな笑顔)
モデルについて
門倉は布袋寅泰さん、弥鱈は忌野清志郎さん。
全くモデルが無い人もいる。
貘、梶、マルコ、箕輪も無いな。
でも、箕輪は描いてから矢沢に似てるなって思ったことはある(笑)
佐田国のモデルさんはあのラストで喜んでたよ(笑)
先生が描いていて「キタ!」と思ったキャラ
①斑目貘
②梶隆臣
「ギャンブルパート」「暴パート」はどちらが描いていて楽しいですか?
一番楽しいのはギャンブルとバトル、どちらも同じかな~。
箸休めで交互に描いてる。
ギャンブルで頭使って疲れたな~と思ったらバトルで休憩して、疲れたな~と思ったらギャンブルにいって……という感じで、「ギャンブル」描いてる時は「暴」を描きたく、「暴」を描いてる時は「ギャンブル」を描きたく両パートが相乗効果になってる。
「世界平和のイラスト」の話
先生:僕は枠線を引いてます。
ファン達:(爆笑)
ファン:ベタはどこまで先生がされているのでしょうか?
先生:主要人物の顔のベタは僕、黒スーツの皺はスタッフ。
僕は雰囲気でベタを塗っちゃう。この夜行さんのスーツのシワはスタッフが塗ったので緻密なベタ。
貘のスーツのストライプは最初は描いてなかったんだけど、スタッフがコミックスの該当ページを引っ張ってきて、描き足してくれた。
スタッフ様:まさかあんなに大きなポスターになると思わなかったので、ちゃんと描いて良かったです。(安堵した表情)
先生:貘は……どうだったっけ?髪は僕が描いたんだっけ?(スタッフ様に投げかける)
スタッフ様:最近のことじゃないですか!(笑)
ファン達:(爆笑)
先生とスタッフ様の和気藹々としたやり取りにほっこりしました。
あらかじめ決めていたストーリーの中で手を離れた瞬間はある?
ファン:あらかじめ決めたストーリーの中で、描いているうちに手を離れた瞬間ってありますか?
先生:錯覚かもしれないけど、ネームを描いてて、こうなったら凄いじゃんって思った時に、そうさせようと思ってるのに、実際に描いてる時に「こうしたら良いじゃん」ってなることはあるかな。
……こういう解答でも良いのかな?
ファン:ありがとうございます!!(すごく嬉しそう)
先生の一番好きなバトルシーン
先生:嘘喰いで?バトゥーキも合わせて?
ファン:嘘喰いで。
先生:撻器VS夜行
ファン:バトゥーキでは?
先生:本誌では純吾VS竜大、ウェブでは鉄馬VS一里。
鉄馬は嘘喰い立会人の櫛田からきてる。
今日が初回屋形越えの日と知っていましたか?
今は知ってるけど、日にちを決めたときは知らなかった。
迫先生ご自身のお話
子供の頃に風魔の小次郎か戦うラーメンマンを描いていたら、父親から上手だと言われて脳内物質が出て、キン肉マンを描き始めた。そこから漫画家になりたいと思った。
初めて自分で買った漫画は『闘将!!拉麵男』。
最近は目が安定しなくて、10個ぐらい眼鏡を持っている。左右差が凄い。今まで目が良かったので、目が悪い人の気持ちが分からなかった。けれども今になって、目が悪いって大変だと分かる。
3話目まで編集部と相談してた。4話目から自分で考えていった。最初は立会人はいなかった。ヤンジャンでは常に10位以内をキープしてたよ。
伏線はだいたい全て最初に考えた通り。使えなかったものもあるが、種をたくさん蒔いていた。
暴はアクション映画を参考にして描いている。
(マルコが対箕輪戦で繰り出した、壁を蹴ってピッチ軸で回転してくる蹴りについて) ちゃんみとは違う。ちゃんみのはこう足を後ろに引いて…(回転するまでの動きをして下さった)。
バトゥーキは動きを取りやすいように、大胆にコマを使っている。
アニメーションの勉強はしたのかとよく聞かれるけど、してない。
(読み切りのボケた描写について) たぶんフォトショでボカしたのを貼ってトーンと線を足したんだと思う。 色々やってる。消しゴムのカスがいい感じだったので落とさないようスキャンして、それを何巻かの獏の表紙に使っている。トーンを紙やすりで削ろうとしたり。削れなかったけど。
命を削って描いてる。
ファン:本誌に戻らないんですか?
先生:嘘喰いの連載中、ある朝、崩れ落ちる夢を見た。歯根嚢胞だったんだけど、痛くて病院に行ったら手術が必要と言われて、それを編集部に言ったら休みをくれた。手術は骨に穴をあけて膿を取り出すというものだったんだけど、その後連絡がきて、10ページ分仕事してって言われた。え⁉って思ったけど、仕事したよ。(苦笑いされる)
週刊は休めない。ページ数も決まっていて、落とすことが出来ない。ウェブは本誌のようにページ数が明確に決まっている訳ではなく、柔軟に対応してもらえる。週毎にページ数を変えたりも出来る。バトゥーキは自由だから気が楽だね。(笑顔)
デジタルに慣れたら紙への恐怖心がある。本誌に戻るのは憂鬱だね。
紙はページ数も決まってるし、休みも自由に取れないのでしんどい。(苦笑い)
スピンオフは全部描いてから載せた。そうすると、ストレスが無い。他人事のように読める。
噓喰いのスピンオフは、バトゥーキを描きながら描いていたな。
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