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ありのままの自分をさらけ出すという葛藤

いつからだろう。

ありのままの自分をさらけ出して接することが苦手で、機械的かつ表面的なコミュニケーションをするようになったのは。

思い返してみるとそれは幼少期、小学校時代に遡る。

父の転勤により小学校3年生と5年生の時に2回引越しをし、学校を3回変わっている。

後々考えてみると、新しい場所でもすぐ対応できるコミュニケーション能力が培われたという側面もあるが、数年前にどうしても自分自身と向き合わなくてはいけない状態の時にとあるカウンセリングを受け、一番の原因はそれだと言われた。

子どもにとって引越しというのは残酷だ。

どんなに仲良しな友達がいても、場所が変わればその関係性を繋ぎ止めるものはない。少しの間手紙のやり取りなどしていても今の生活に集中するため続かなくなる。
(※特にその当時はケータイやスマホも普及していなかった)

そんな子どもが仲の良い友達との縁を辛く思わない訳がない。でも仲良くなったら別れが辛い。

それなら深く入り込まないように自分をセーブした方が楽。
感情を出さないで押さえ込んだ方が楽。

そうやって感情をさらけ出すのが怖くなり、仲良くなりすぎないようにある程度の距離感を保つのがうまくなり、無意識に人に対して興味を持たないようになった。
(いまだに人の名前を全く覚えられないのもそのせいかもしれない)

これはその後の人生にも大きく影響した。

専門学校を卒業してから都内のホテルに就職し、サービスマンとして10年働く。

その時にもその絶妙な距離感の保ち方は非常に役に立った。

接客自体は好きだったが、感情面をそれほど出さずに仮面を被って演じながらゲストが心地良くなるサービスをするというのはさほど難しくない。
(もちろんイライラしたり感情出るときもあったが仮面で隠れているつもり)

わりと器用にこなせてしまうだけに問題は厄介だったのかもしれない。

恋愛面でも同じだ。

僕は専門学生の時からつい最近(2019年)まで16年もの間ずっとパートナーがいなかった。

欲しくなかったわけでも性的マイノリティーの類いだったわけでもない。

建前としてはストイックに仕事のこと、自己成長しか考えていなかったから、という理由にしていたが本音では単純に面倒臭かった。どう考えても中身をさらけ出さないければならない場面に遭遇するからだ。表面上の付き合いだけでは恋愛はできない。

自分からは仲良くならない。その方が傷つかないから。

それでもいま仲良くしている友人たちはみな揃いも揃って僕自身のATフィールドを何度も破ってくる。幾度となくカーバンクルを召喚しても、繰り返しリフレクを唱えても何故だかわからないけどディスペルで打ち消してくる。そういうパワーを持ち合わせた輩が多い。※FF用語です

今ではシンプルに「ありがたい」と思うし、それ意外の言葉が見つからない。

ただそうやって恐ろしいほどに感情出しの不器用になっていくと、どんどん自己防衛機能ばかりが発達し、守れば守るほどセルフ愛が破綻し、自己肯定感は失われていく。

2014年に個人事業としてフリーランスの活動を始めてからはその負のスパイラルに拍車をかけ、否が応でも自分と向き合わなければならない機会が圧倒的に増え、その分辛い日々もあった。

死にたくはないが生きているのが辛い、そう思う自分がいた。

ありのままの自分を表現できないということは、生きていないことと同じだ。それはもはや何のためなんだろう。生きている意味とは何だろう。そんな問いかけをするばかりだった。

そんな中でも踏み止まれたのは、結局のところ僕自身に備わった最大の特性でもある人たらし力だった。なんだかんだ「人」によって支えられている。そう実感する。

家族、友人、仕事の仲間、そして現在のパートナーには感謝しかない。

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時は2020年、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、世界全体が大きく変わろうとしている。

あらゆる事象が停滞し、不必要なものが清算されている。

個人においても同様に怒涛の変化の波がやってきている。
この波に乗らない手はないし、土の時代から風の時代へ移り変わろうとしている今こそチャンスだ。

禊の時。変わるなら今しかない。

僕は180度方向転換をする意思を固めた。
これから先の未来を幸せに生きるために捨てるべきものは捨て、新しい価値観で日々を積み重ねる。

スマートな振る舞いから泥くさい人間らしさへ。
真面目から遊びへ。
仕事中心からプライベート中心に。
表面的な付き合いから本質的な付き合いへ。
フィジカルな接客からデジタルな関わりへ。
メインストリームな生き方からオルタナティブな生き方へ。

まだまだ自分自身を認めきれているわけではないが、その一歩を踏み出せている感覚はある。

明けない夜はない。今を生きよう。
(と常に自分に言い聞かせている)

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