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お話とお話のつながりについてのお話

ちょっと何言ってるか分からないタイトルですね。

昔から、お話の中に別のお話のキャラクターが登場してくるとすごく燃える性質です。
ウルトラマンAのピンチに他のウルトラ兄弟があらわれたり、銀河鉄道999の鉄郎を助けるためにキャプテンハーロックやクイーン・エメラルダスが駆けつけたり、ドラえもんでのび太が夢中になっているアイドルがパーマンに出てくる星野スミレだったり。
小説でも、伊坂幸太郎さんの作品などは「この人、他のお話にも出てきたな」ということがあり、気づくとちょっと嬉しくなります。
こういうつながりがあると作品の世界が一気に広がり、そこからまたいろんな想像ができて楽しいんですよね。作中では語られていないけど、こんな出来事があったのかもしれない……とか。

で、せっかく小説家として作品を発表できるようになったのだから自分の作品でもと思いまして、今回の『レーテーの大河』では細かいところで一箇所、それをやっています。
ほんの数行だけそれっぽい描写を入れたのですが、気づいた方おられるでしょうか。
ネタバレにはならない範囲でさらっと書きますと、主人公のアパートの世話好きな大家さん、じつはデビュー作『到達不能極』にも登場しているのです。
『到達不能極』作中、1958年の場面で登場人物の一人が住んでいるアパートに、5年後、『レーテーの大河』の主人公が住んでいるわけなのでした。
本筋とはまったく関係ないし、だからどうだという話ですけど、こういう小ネタを今後ちょっとずつ入れていけたら、なんて思っています。

なお『到達不能極』と『クメールの瞳』も、作品中に描写はありませんが、作者の設定の中では登場人物の軍歴がかぶってたりもします。そのうちリンクを埋めるお話が書けたらいいなあ。


※祥伝社さんの「小説NON」7月号に掲載されている新作『一千億のif』にも、じつは過去作とのつながりがあります。ご興味のある方は読んでいただければ幸いです。


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