見出し画像

クズ人間ゆえに第一印象がピーク

何かと初手だけ頑張ってしまう性格が災いしていると思う瞬間がある。

思えば父親も似たような性格をしていた。とにかく初対面の人に対しては外面はよく、非常に人当たりがいいのだが、家族や身近な人間に対してはだらしなく、冷酷だった。とにかくパッと見はとても温厚なので誰とでもすぐ仲良くなるんだけど、長く続いてる友人はほとんどいない。そういう人だった。父とはほとんど一緒に時間を過ごしたことはないはずなのに、どうやら私もその性格をしっかりと受け継いでいるようだ。遺伝って怖い。

私も初対面または、知り合って一年以内の人からは「優しい」「真面目」「気遣いができる」と評され、飲みや遊びに誘われることも多いのだが、次第に化けの皮が剥がれていき(あ、こいつはおかしいな)と思われて徐々に距離を置かれていく。よくないのが初めに期待させるような態度をとってしまうことだ。良い子ちゃんを装って、今度こそ嫌われないようにと演技をしてしまう。どうせそんな演技を続ける気力もないからやめておけよ、と思うのだが、どうしても良い人のふりを頑張ってしまう。最初から素のどうしようもなさを表せるほどの胆力はない。

最近、年下の社員が入社してきたのだが、彼の場合は私の逆で、最初から敬語を使わなかったり、挨拶をしなかったり、最低限の報連相をしなかったりなど、私がいうのも烏滸がましいけどそこそこ態度に問題がある上に、不注意によるミスを連発していた。部署全体が「あの子はちょっと」という雰囲気になっていたが、数々の注意を受けて反省したのか、半年を過ぎる頃にはかなり真面目になっていたし、若いこともあって素直に先輩たちのいろんなことを吸収していった。結果的に、下手な真面目キャラの演技を頑張っていた私より、今では彼の方が社内から多くの信頼を集めている。私の場合、真面目キャラを頑張りながらも遅刻したり、当日欠勤したり、情緒不安定で急に不機嫌になったりなどクズな側面が目立っていたので、当然と言えば当然だろう。

「私はあんたが家族だから仕方なく関係を続けている。でも何度も裏切られたら、この関係だっていつまで続くかわからない」と一度、母親から言われたことがある。家族だってそう感じるのだから、他人となったらそんな関係、一発でアウトだ。

外面ばっかり良くしても、結局いつか本性はバレる。それなのに、いちいち無駄な演技をやめられない。いい加減、すべて綺麗に諦めるべきなのだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?