「絵師」と「生成AI」の不和を考える その2 【冷笑ではない中立の提示】
前提
本文は以下「その1」が前提の文章です。
「絵師」と「イラスト生成AI」の不和を考える その1(作曲の事例を添えて)
前回の文章を記入してから体調が悪化してしまっているので、当初想定していた書き方ができず、散漫とした文章ご容赦ください。
増える生成AIクリエイター
Xで@ColorfulHorusとしてDTMerとして活動していると、フォロワーの中にも当たり前にMVでイラスト生成AIを使っている方を見かけます。
前回の記事を書いた時より沢山見かけますね。そして段々「絵師にDTMerが当たり前にイラスト生成AIを使うこと」がバレて来ています。
相変わらず僕個人は生成AIを創作に使わないという意思を変わらず持っており、フォロワー含め気軽にDTMerがイラスト生成AIを使うことを苦虫を噛み潰したような表情で眺めています。
でも、一方でイラスト生成AIを(後述の"システム"が導入されることがあれば)使いたいとも思っています。
Youtubeのゲーム実況や音楽の収益紐付けの仕組みが生成AIのツールにも"必須"で欲しい
そもそも僕は
1."生成AIかに関わらず"引用をしっかりして欲しい
2."引用しているのであれば"もう少し権利に緩い環境になって欲しい
という考えがあります。
ゲーム実況の歴史を知っていますでしょうか?
複数立場の多面的発展を一本道で説明してしまうと「10年以上前から追ってる私の意見と違う!」と言われてしまうかもしれないのですが、あくまで参考として読んでください
ゲーム実況は、当時はグレーとして、でも面白いとして動画投稿や生配信がなされて来ました。
・ゲーム開発側も面白いと感じている人々が多数いる
・スポーツ実況のゲーム版のような楽しさ
・ネットを通じてゲームを一緒に遊んでるような楽しさ
・ゲーマーではない人にもゲームを届けられる
など、ほんとに良い文化だなと思っておりました。
だんだんとゲームの権利元や開発者側がニコニコ動画なり、Youtubeなり、あるいは実況者本人に許可を出して、グレーから白へ移行していきました。
Youtubeの任天堂ゲームの実況などは、収益の何割かは任天堂に入る仕組みが確立されていて、実況する・されること双方に利点がある中、多数のゲーマー・視聴者が楽しんでいます。
Youtubeと言えば、音楽に関してもJASRACとYoutubeが包括契約を結んでいるおかげで、動画に音楽を手続きなく利用しても、自動で音楽の権利元と投稿動画が紐づき、収益を音楽元に渡したり、音楽の"引用元"が自動表示されるようになっています。
もちろんそこに至るまでのいざこざや、現在でも問題点もありますが、総合的には良い仕組みだなと自分は思っています。
……イラストって、このような仕組みないですよね。
イラスト生成AIに導入するには?
生成AI、規制しようという声が沢山上がっているのを知っていますが、規制派と利用者の双方の活動を眺めていると、もう後戻り出来ないように感じるのです。
あ、誤解して欲しくないのが、規制派にしろ推進派にしろ、罵詈雑言で理論もへったくれもない人や学習元にリスペクトの欠片もない人を擁護する気は全くないですよ。ただ、"生成AI利用者のクリエイター"は実際に沢山いて、所謂"絵師"の人達が思ってるよりずっと多いんです。
※再三の注意ですが、この本文は前回「その1」を前提に記述しています。
「絵師」と「イラスト生成AI」の不和を考える その1(作曲の事例を添えて)
それで、じゃあ「生成AIは“野放し”でいいか」と言うとそうは思っていません。
「イラストが生成される時に参考元の画像トップ10枚ほどをリスト化し、その生成AIイラストを利用する際、必ずその学習元画像の提示(引用元明記)を必須にする
また、生成AI提供側にそのシステムの搭載を義務とする」
というのが、Youtubeのゲーム実況や音楽の対応に寄せた現実的な手段ではないか?と最近思うのです。
賛成反対色々あるでしょうが、このタイプの議論そのものが全くなされていない現状があります。
自分はこの意見を持っているけど、文字数制限のあるSNSで説明したところで文字数が足りず共通知識になってない中、"おすすめ欄"は日々生成AIの争いをおすすめしてくるので、辟易しています。
本当はもっとしっかり文章を整理して項目立てて投稿したかったのですが、現状の僕の体調や生活環境ではいつまで経っても話が進まないので、とりあえずこの形で投稿します。
賛同の声や一部修正の提案などはコミュニケーションが発生して嬉しいですが、根本的な反対意見などを対応する体調が全くない状況ですので、直接僕にぶつけず、各々記事をnoteでで立てたりリンクを貼って個別に表明していただければと思います。反対意見でどういう意見が出るとか、それに対する返しなども沢山想定していますが、それに対処出来る体調はないです。
でも、自分の考えを記載している記事などを見た事がなく、自分の意見が全くのブラックボックスのまま創作活動したり生成AIに苦言を呈したりできないなと思って、noteで記事化させて頂きました。
読んで頂きありがとうございます。
追記
1:
学習元を許可制にして有志で素材提供して独自のツールを作ろう!という試みが一時期されましたが、正直あんまり本記事のような文脈でなされた活動には見えなかったですね。
ここら辺深掘りする文章も本当は書きたいんですけどねぇ……なかなか現状は厳しい。
2:
X上のDTMerが生成AIを使うことがほんとに当たり前になってる現状、僕1人が彼ら彼女らと議論をすることはあまりにデメリットが大きいし、プロミュージシャンでさえ普通に使っている状況です。
ただ、もし
・絵師
・YouTuber
・動画クリエイター
・アニメーター
などが「音楽生成AI」を作品に使ってBGMとしたり、MVを作ったとしても、「イラスト生成AI利用DTMer」に批判する資格はないなと思いながら活動を眺めています。
(もし上記DTMer達が「自分が間違っていた……」となったとしても、もうあとの祭りになっているか、そこから生成AIを使わない時代に変えようとしてもとんでもない労力とロビー活動、諍いが発生するだろうなと思っています)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?