セゾン投信 相談室のツブヤキ第21回【NISA 投資枠の使い方をチェック!】
いつも相談室のツブヤキをお読みいただきありがとうございます。
セゾン顧客本位の相談室の手計(てばかり)です。
早いもので9月になりました。
まだまだ暑い日が続きますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
私の休日は、子供たちとプールや公園で遊び、小麦色に日焼けをしながら夏を楽しんでおります。
さて今回は、『NISAの非課税投資枠の利用方法』についてお話しします。
2024年1月からNISAがより利用しやすくなり、新たに投資を始められた方も多くいらっしゃると思います。実際、NISAの利用者数は、2023年12月末比198万人増加し2,322万人強(2024年3月末時点)の人が利用しています。
詳しくは金融庁のHPをご覧ください。
※出所:金融庁HP
・2024年3月末時点
NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について:金融庁 (fsa.go.jp)
・2023年12月末時点(確報値)
NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について:金融庁 (fsa.go.jp)
NISAの非課税投資枠の利用方法のお話しする前に、改めて制度について振り返ってみましょう。
◆NISA(少額投資非課税制度)とは?
NISAは、「NISA口座」内で購入した金融商品(投資信託や株式など)から得られる運用益など(売却益・配当/分配金)が非課税となる制度です。
通常、課税(特定/一般)口座(※)で購入した金融商品を売却する場合は、売却益に対して20.315%の課税となりますが、NISA口座で購入した金融商品を売却する場合は、非課税となります。(昨年までのNISAで購入された場合は、非課税で保有できる期間がありますので注意が必要となります。)
(※)このコラムでは、特定口座/一般口座を課税口座と表現します。
2024年からの新しいNISAでは、年間投資枠も拡大されたことで、つみたて投資枠のみの利用でも1年間で120万円まで積立投資をすることができます。(下表参照)
なお、2023年までのNISAでは、「つみたてNISA」か「一般NISA」のどちらかを選択する必要がありましたが、2024年のNISAからは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になり、年間投資枠は最大で360万円まで利用が可能となっています。
ここでのポイントは、NISAは運用益に対して非課税、つまり運用益が出なければ制度を利用してもメリットが得られないということです。
そのため、「長期・積立・分散投資」を実践して、長い時間をかけてコツコツと資産形成して、NISAの最大限のメリットを享受していきましょう。
◆つみたて投資枠の優先利用がオススメ
では、どちらの投資枠(つみたてと成長)を優先して利用すればよいのでしょうか。
投資(資産形成)においては「長期・積立・分散投資」が非常に重要なポイントとなり、つみたて投資枠はこのポイントがカンタンに実践できる制度設計となっています。
このつみたて投資枠で購入できる商品には、金融庁が一定の基準を定めています。
その結果、長期・積立投資に適した投資信託がラインナップされており、幅広い方に利用していただけるよう制度が整備されています。
こういった理由からも、どちらの投資枠から利用したら良いか迷っている方は、まず、つみたて投資枠を優先的に利用することをご検討されてはいかがでしょうか。
つみたて投資枠対象の投資信託は、298本(2024年8月7日時点)もありますので、NISA口座を開設している金融機関で確認をしてみましょう。
金融庁のHPにも記載されておりますので、気になる方はご覧ください。
(出所:金融庁)
つみたて投資枠対象商品 : 金融庁 (fsa.go.jp)
◆投資枠を管理しましょう
2024年からのNISAでは、非課税保有期間が無期限となりましたが、年間投資枠は360万円まで(つみたて投資枠:120万円、成長投資枠:240万円)、非課税保有限度額1,800万円まで、と投資できる金額には限りがあります。長期間で投資が可能となったからこそ、投資枠を管理することが重要になってきます。
ちなみに毎月10万円以下で積立投資を検討している方は、つみたて投資枠の利用だけで、年間投資枠内で収めながら1,800万の非課税枠を使いきることができます。毎月10万円超の積立投資を検討している方は、つみたて投資枠(10万円)+成長投資枠(+α部分)を設定することもできます。
毎月30万円までの積立ならNISAが利用(年間360万円まで)できますので、あらためて契約内容を見直してみるのもいいですね。
ちなみにセゾン投信では、つみたて投資枠で年間120万円の積立を超過すると自動的に成長投資枠での積立に切り替わります
おすすめできないのが、先に成長投資枠を利用し投資枠を使い切ることです。
この場合、スポット(一括)購入をしたいと思ったタイミングで利用ができず、課税口座で購入するしかないなどという事態になりかねません。そのような事態は避けたいですね。
そのためにもNISAでは、「積立」投資と「スポット(一括)」投資する際に計画を立てて投資枠を管理していきましょう。
◆原則、NISAの積立契約内容は自動移行
2023年までのNISAや課税口座での積立契約の設定内容は、基本的には下図のように自動で引き継がれています(一部例外もあります)。金融機関によって異なるので、詳しくは口座を開設している金融機関へお問い合わせください。
ここで注目していただきたい点は、2023年までのNISAの積立契約の内容は、引き継ぎがされますが、課税口座の積立契約はNISAへ引き継がれません。
例えば、2023年まで「つみたてNISAと課税口座」で積立投資をしていた方は、「つみたて投資枠と課税口座」の積立契約へ自動移行をしている、ということになります。
その場合は、NISAを利用すれば非課税のため、「つみたて投資枠」に積立の契約内容を統一することをオススメします。
ちなみに、2023年まで一般NISAで積立をされていた方は、成長投資枠へ積立契約が自動移行されています。前段の説明でお伝えしたとおり、成長投資枠を先に使い切ることのデメリットもありますから、つみたて投資枠への積立へ切り替えを検討されてはいかがでしょうか。
◆積立契約内容の変更方法[直販のお客さま]
セゾン投信で口座をお持ちのお客さまは、ネットもしくはお電話から積立契約の確認ができます。
お客さま専用ページで、ログイン⇒左上「≡」⇒「つみたて設定」より銘柄ごとに確認ができます。
下記図の口座区分に「NISAつみたて投資」となっていれば、NISAを利用しているということですので、OKです!
口座区分には、「NISAつみたて投資」のほかに、「NISA成長投資」「特定口座」「一般口座」があり、「特定口座」「一般口座」の記載があれば、課税口座での積立契約となりますからできるかぎりNISAに統一しましょう。
課税口座の積立解約方法は、口座区分「特定口座」もしくは「一般口座」の「解除」を押します。そして、口座区分「つみたて投資枠」の「設定変更」を押すと、金額変更が可能です。
◆最後に
将来の目標に向けて、NISA投資枠の活用方法や積立投資に関する疑問などがございましたら、ぜひセゾン顧客本位の相談室をご利用ください。
みなさまからのご予約をお待ちしております。
セゾン顧客本位の相談室
手計 恵利子
セゾン投信公式noteに過去のアーカイブが掲載されています。ぜひそちらもご覧ください。
【ご留意事項】
当資料は情報提供を目的としてセゾン投信株式会社によって作成された資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。投資信託は値動きのある有価証券等に投資しますので基準価額は変動します。その結果、購入時の価額を下回ることもあります。また、投資信託は銘柄ごとに設定された信託報酬等の費用がかかります。各投資信託のリスク、費用については投資信託説明書(交付目論見書)に詳しく記載されております。お申込にあたっては販売会社からお渡しする投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。
投資信託に関するリスク等やNISAについてのご留意事項
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