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垣内響太・絵実梨兄妹のヴァイオリン

 2年前に垣内響太くんと妹の絵実梨ちゃんの演奏を聴いた。私が入っていた合唱団の新年会にサプライズ出演だった。当時、響太くんは15歳、絵実梨ちゃんは小学生だった。
 幼い面影から想像もつかないヴァイオリンの歌声に腰を抜かしてしまった。自宅に音楽ホールを持っていると聞き、再び腰を抜かす。

 お二人はロンドンに当時から音楽留学しており日本を往復しつつ、ヨーロッパの若き音楽家の登竜門となる賞を二人そろって次々と受賞し続けていた。武漢熱騒動下でも何度か往復しているが、それでも今は日本滞在が長引いている。
 お二人にはかわいそうな環境だが、日本の一ファンとしてはご自宅の音楽フォール Cas' Applausi で度々演奏を聴かせてもらえるのはありがたい。

 昨日は演奏会があり出かけてきた。日本で二人は佐渡裕さんの狭き門スーパーキッズ・オーケストラのメンバーでもある。そんな仲間のヴァイオリン田口桜子さん(写真⇩中央)、チェロ山本光心さん(写真⇩右から2人目)も駆けつけて Super Kids Quartet 演奏会だった。第2部ではビバルディ四季のソロヴァイオリン谷田翔平(写真⇩右)さんも加わった。

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 Cas' Applausi のホールは小さいので奏者の息づかいは勿論、弦を滑る指の擦過音まで聞こえます。ピアニッシモがとても怖い会場だと思います。それだけにQuartet の人間関係まで手に取るように感じられます。信頼しきった奏者相互が紡ぎあい編み出してゆく音楽。こんなにも仲良しQuartet は実に愉快です。ここはこうやって、ここはこうやる、の駆け引きが、聴衆には鳥肌立つほどに感動的で、音楽でかくもそれぞれが主張しつつ、せめぎあい、許し合い、そして響き合う、奇跡の刹那に酔ってゆくのです。

 皆さんの演奏は間を置かず短い期間に何度か聴かせてもらっているのだが、そのたびに目を見張る成長に、門外漢ながら皆さんの素晴らしさと、音楽の奥深さを垣間見るのです。

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