メルカリで“インハウスエディター”を3年半経験して気づいたことを伝えたいだとか
Happy Merry Christmas & Happy Holidays~~!!
みなさん、こんばんは。メルカリで人や組織、採用にまつわるPR/ブランディングを担当しているsaimaruと申します。どうぞ、お手柔らかにお願いします。
さてさて、精鋭らによる「インハウスエディターAdvent Calendar2021」も25日目、いよいよ最終日となりました。毎日、素晴らしい記事が公開されるもんだから、追いつく(読む)ことで精一杯になり、もはやもう価値を出せる席がないのではと、絶望的な表情で筆をとっております。
今回、何を書こうか悩みまくりました。一つのプロジェクトを深堀りするか、それともキャリアを振り返るか……いろいろ考えた結果、シンプルに2021年を振り返りながら、何を感じながら仕事に向き合ってきたのか、改めて整理し、気持ちよ〜く2022年にダイブしたい!そう思ったので、徒然なるままに2021年、そして今思う「自身の役割」について書こうと思います。ちなみにタイトルは前々回に書いたタイトルから持ってきました。
あいみょんが好きです。
2021年をプレイバック
まずは自己紹介も踏まえ、2021年に関わらせていただいたお仕事をプレイバックしたいと思います。以下のようにジャンルに分けてお送りしますが、長いので(ここはさらっと)流し読みしてください!
【Diversity & Inclusion / Sustainability編】
【働き方・カルチャー編】
【採用:メルカリグループ編】
【採用:デザイナー編】
【採用:ソウゾウ編】
【採用:メルロジ編】
【Diversity & Inclusion / Sustainability編】
【働き方・カルチャー編】
【採用:メルカリグループ編】
【採用:デザイナー編】
【採用:ソウゾウ編】
【採用:メルロジ編】
……などなど出したら切りがかったため、一部ご紹介でした。本当にいろいろな方々に支えていただきながら、駆け抜けた2021年でした。
2021年のキーワードから考える
兎にも角にも、2021年はこの3年半のなかで一番頭を悩ませられたし、一番働いと思います。そのなかでも個人的に今年のハイライトだと思っているは「Diversity & Inclusion」「働き方・カルチャー」「採用」の3つ。これらについて、それぞれ解説していこうと思います。
Diversity & Inclusion
Diversity & Inclusionは、今メルカリの中でもっとも重要視されているトピックと言っても過言ではありません。2021年1月19日に発表したCEO直轄の社内委員会「D&I Council」を皮切りに、様々な施策が社内外で展開されました。
個人的にも「D&I Council」初期メンバーとして1月から約半年間にわたり活動させていただきました。このときのディスカッションがその後、戦略やコンテンツを考える際の血肉になっていると思います。 Council内での役割はPRと協働しながら会社としてのスタンスやメッセージの策定すること、そしてスポークスパーソンを通した情報発信です。
3月8日の国際女性デーに合わせて、TOPインタビューをオウンドメディアに仕込んだり、他メディアとのタイアップ映像なども仕込みました。
また「Diversity & Inclusion」への理解を深めるため、社内イベントにスプツニ子!さんをゲストに招いたことも。オフレコも含め、1時間半たっぷり議論を行うことでメンバー同士の理解を深めました。エクスターナルのみならず、インターナルブランディングもインハウスエディターの大事な役割です。
自分自身もこれまでの体験や価値観のなかでしか物事を考えられていなかったことに気づきましたし、どれだけ世の中がバイアスだかけかを知った時間になりました。多様な価値観に触れることでメンバーや会社を捉える目も変わりましたし、何よりD&Iという考え方を通して、コミュニケーションや仕事がしやすくなったと思います。
ジェンダー・アイデンティティー、性表現、性的指向、宗教、信条、ニューロ(脳や神経)、障がい、民族、国籍、人種、年齢など、メルカリには多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。多様性が進むということはインクルージョンするための環境や制度が不可欠。今後はダイバーシティよりもインクルージョンを大切にしながら、組織や事業をスケールさせていく予定です。
ちなみにNetflixの「inclusion」ページは当時、穴が空くほど読み込みました。Netflixは「Diversity & Inclusion」と呼ばず「Inclusion & Diversity」と呼んでいるそうです。まさに「inclusion」の方を重要視しているからなだとか。思想は言葉にでますね、流石です。
働き方・カルチャー
次は、働き方・カルチャーです。今年は多様な働き方を尊重した 「メルカリ・ニューノーマル・ワークスタイル “YOUR CHOICE”」の導入と、社員同士の「共通の価値観」をまとめた社内向けのドキュメント「Mercari Culture Doc」を公開は、個人的に肝入りプロジェクトでした。
“YOUR CHOICE”の策定によって、リモート/出社の有無や働く場所など、個人と組織のパフォーマンスおよびバリュー発揮がもっとも高まるワークスタイルを、社員それぞれが選択することが可能となりました。プレスリリースの中にはこんな一文が添えられています。
働き方を自ら意思決定できるということは、自由でありながらも責任が問われるということでもあります。だからこそ、企業や組織のカルチャー醸成はより重要になるはず。採用候補者だけでなく、メルカリに関わる全てのステークホルダーの方々にもお伝えしたいと考え、今回、Culture Docも同時期に社外発表することになりました。
Culture Docのプロセスやプロジェクトの詳細については、以下のnoteにしたためたので、是非ご覧いただけると嬉しいです。
公開後も社内勉強会を開催したり、毎月開催される新入社員向けのオリエンテーションでカルチャーをインプットする場を設けるなど、啓蒙活動を行っています。本文にも記載がありますが、カルチャーは「他には真似できないメルカリ独自の競争力」にもつながるため、育みつづけることに意義があると信じて、人事メンバーを中心に引き続き取り組んでいます。
採用
そして最後は採用です。全社のKRに入るほどトッププライオリティとして採用が掲げられ、グループ一丸となって奮闘した1年でした。ちなみに2021年12月25日時点で公開しているjob descriptionは263ポジション……ここ数年で一番の数です。
グループ全体としても本気で取り組んでいる姿勢を伝えるため、様々なメディアとのタイアップをさせていただきました。特に、下記のNewsPicksの記事ではCEOの進太郎さんに登場してもらい、採用軸とも言える「メルカリの組織・人への考え方」について話してもらいました。
もちろん人や組織に関する話意外も言及。PMやエンジニアなど、プロダクトサイドのメンバーにも登場してもらい、メルカリのサービスとしての可能性について話してもらいました。
「メルカリは完成されている」「今、入社してもやることがないのではないか」と言われることが多い事実に対し、実はそんなことは全くないし、常に新しいチャレンジをしているからこそ、オポチュニティは沢山ある。そんなメッセージを単に言葉だけでなく、実例も踏まえてながら話すことでより説得力を持たせる企画にしました。NewsPicksのみなさん、ありがとうございます!
さらに今年は、メルカリShopsを運営するソウゾウ、物流事業を手掛けるメルロジなど新会社も設立されたため、採用がより活発化。
メルカリグループのなかでも特にソウゾウへのプライオリティが非常に高く、私たちも採用戦略づくりからコミットし、メディア(オウンド・ペイド)、イベントなど手段を問わずチャレンジしました。
ソウゾウはCTOのSuguruさんはじめ、メルカリグループのなかでも精鋭たちがジョインしているカンパニーです。市場やサービスのポテンシャルのみならず、エンジニアとしてのイシューや組織カルチャーなども合わせて伝えることで、事業と企業の両方を伝えることを意識して戦略づくりをしています。
採用活動において現場の巻き込みは超超必須ですが、社内のなかでももっとも初期フェーズのソウゾウにとって、現場メンバーのリソースを割くのはなかなか難しい……時間のコストをかけず情報量で勝負することに決め、今回新たな取り組みとして「Souzoh fm」というPodcastをはじめることに。
今では、なんと30回目を迎えるほどの長寿企画(?)になっていて、実際にこのPodcastを聴いて選考に進み、入社を決めたメンバーもいるほど。最初は私もMCをさせていただいてましたが、ソウゾウのみなさんのお話がすごく面白くて、もはやテキストよりも音声のほうが雰囲気が伝わるのでは?と思うほどでした。飛び入りゲストとしてCEOの進太郎さんも参戦するなど、カンパニーを超えたチャンネルになっています!
とはいえ音声だけじゃなく、テキストでの発信もしています!オウンドメディアのメルカンを活用し、総勢11名による連載企画 「メルカリShops奮闘記」も実施しました。
Podcastに比べれば、膨大な時間と労力がかかるものの、やはり現場のメンバーが自ら筆をとり、自分の言葉で伝えるというのは、どんなインタビューでも引き出すことができない価値があると思っています。この全ての記事に編集という立場で伴走させていただきましたが、一人ひとりが「メルカリShops」というサービスを愛していることが伝わる内容になっていると思います。
また、グループやカンパニーを問わず、職種に特化して言えば「デザイナー」と「エンジニア」の採用に深く関わった年でもありました。
2021年の中盤は「デザイナー」にコミット。メルカリではデザインのことを「体験」と置き換えて考えるカルチャーがあります。表層的なデザインではなく、お客さまにとって心地よい「体験」を追い求めるメルカリのデザイナー像がなかなか伝わりきれていないことに対し、多様なメディアを通じて発信することに注力しました。
特にデザインビジネスマガジン「designing」さんとのタイアップでは3本に渡る連載を企画。メルカリジャパンCEOのtamosan、ソウゾウのnobuoさん、メルペイのnaricoさんに、メルカリのデザイン文化と体験をテーマに語ってもらいました。
2021年終盤は「エンジニア」にコミット。現在、メルカリはグループ全体の非連続的な成長を支えるために、ビジネス共通基盤の複雑な技術的課題の解決と抜本的な強化を図るプロジェクト「Robust Foundation for Speed」に取り組んでいます。
ここの採用を強化するため、メディアやイベント、SNS広告をはじめ、(今もなお)策を打っています。ギリギリではありますが目標も達成し、ホッと一息ついているところですが、まだまだ来年も採用強化していくので、引き続き来年もチャレンジしていく領域になります。エンジニアのみなさんの、採用へのコミットメントには感服です……(いつもありがとうございます!)
なお、エンジニアの採用活動は「武器」があってなんぼ。組織や技術スタックなどをまとめた採用資料も作成しました。こういうのもインハウスエディターの大事な役割です(日英対応は必須)。
いわずもがな弊チームでも新しい仲間を集めるべく「採用ブランディング スペシャリスト」を募集中です!10月末から募集を開始し、めでたく1名の採用につながりました(感謝感激です)。採用をサポートする側と採用する側の両方を行き来しながら、引き続きやっていきます。※本ポジション、まだまだ採用中です!
まとめ(られるか)
突然ですが、メルカリに入社して丸3年が経った2021年7月16日。自身のFacebookにこんな投稿をしました。
言うまでもなく、採用やブランディングはあくまで手段であり目的ではありません。究極的な目的はミッション達成であり、事業・組織の成長です。むしろ採用の課題は採用方法そのものに要因があるわけでなく、もしかすると組織や働き方、プロダクト、あるいはコミュニケーションにあるのかもしれません。そう考えると、(当たり前な話しですが)あくまで採用やブランディングは本質ではないことに気付かされます。
実際に先ほどご紹介した、多様な働き方を尊重した 「メルカリ・ニューノーマル・ワークスタイル “YOUR CHOICE”」と、社員同士の「共通の価値観」をまとめた社内向けのドキュメント「Mercari Culture Doc」を発表した9月以降、応募は一気に増えました。
社会と企業が接続するモーメントを逃さず、しっかりと採用とのモメンタムを高めること。振り返ると、これに尽きるなと感じます。たとえ時間がかかったとしても、採用をもっと多様なアプローチから捉え、施策を打っていく必要性があると気づかされた事例でした。
もちろんこれが完璧・完全な正解とは思いませんが、2022年もさらに大胆な施策に挑戦していけるようにやっていきたいなと思います。
ところで、インハウスエディターって何だ?
最後に「インハウスエディターAdvent Calendar2021」なので、僕なりのインハウスエディターの定義で締めくくりたいと思います。
理想を掲げる人よりも、理想すら忘れた人のほうがよっぽどなりたくないので、掲げておきます(笑)。
全然、実力不足でいたらぬ部分が多いですが、自分で掲げた理想を忘れることなく、これからも精進したいと思います。
それでは、良いお年を!
Editor / Mercari, Inc.(People Branding / Corporate Communications) ← CINRA, Inc. ← Smiles Co., Ltd. ← The Master of Public Policy