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Kannazuki 29【よこう】

受けるつもりの大学の2次試験の模試。
2日かかるのを、一気にやるな。

国語→数学→理科→英語という順番で行われた。9時から19時まで。この並びは私にとっての裏付けの無い自信のある順番。後半になるにつれてだんだんと自覚のある不安要素が増えていく。

英語なんて言ったらもう何処が不安じゃないかも分からない。

国語は設問の「どういうことか。」とか「それはなぜか。」とかの着地点に苛まれた。こう記述すると理由の感じになっちゃうな〜とかそういうことを考えていると徒に時間が持っていかれる。古文漢文は知らん。今回の古文は出てくる登場人物の中に三人称がバッティングしてる奴が居るという変なギミック(何故そんな事をしたのか。)があり、それを区別しながら読みましょうね。という奴だった。あっていいのかそんな事。

数学は初めて“完”という奴が出来た可能性がある。あまりこの言い方は受験用語すぎるので好みではないのだが、大問の最奥までに刃が通るのはかなり気持ちが良い。数学の試験時間の無くなり方は他の科目と違い、森で迷子になっているような感じで、脳は滅茶苦茶回っているが進捗が一ミリも生まれないのをやきもきする時間が多くを占めている。

理科は問題が多かった。英語はどの文も何言ってるか分からなかった。

試験が終わる。解答冊子が配られる。夜も遅いし早く帰りたかったので、特に冊子を開くこともなく荷物をまとめていた時にふと気づく。周りが皆んな解答を読んでいる。ああ、これが“差”になっていくのかと思うと少し悲しくなったが、今更引けないと自分の中で変なロックが掛かってしまったので、そのままそそくさと帰路についた。

帰ろうと下界に出ると、歩行者エリアから車道の方に微妙にはみ出てるカップルが抱き合っていた。路上で抱き合う分には別に良いが、車道にはみ出す必要は無いだろう。

こういう模試のような長くてしんどいことを終えると、偶に夕方ごろ全く腹が空かなくなる。メカニズムは謎。全然何も要らないなとなるとそれはそれで生活の中のピースが欠けた感じがして違和感を感じる。だからといって無駄に腹を満たすフリをしようと牛丼などをかき込むのはちょっと無理だったのでそのまま帰宅した。

疲れた。明日がもう月曜日であるということも含めて嫌かもしれない。

寝よう。それがいい。

(おわり)

【本日の万物山崩し】
紫色でなく、甘くなく、尖ってなく、スポンジ製でなく、球状でなく、薄くなく、食べれなく、『ん』で終わらなく、身に付けなく、金属製でなく、人名でなく、『あ』で始まらなく、海洋生物でなく、楽器ではなく、『ー』が入らなく、立方体でなく、サバンナに生息しなく、文房具でなく、地名でなく、『っ』が入らなく、積み上げなく、漢字三文字でなく、商標でなく、縁起物でなく、液状でなく、昆虫でなく、建物でなく、運動でなく、モノクロでないもの→「フラスコ」

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