見出し画像

Kannazuki 24【ふうき】

中間テストは英語と古文。

大した対策も取ることができず、可食部の少ないテストから何とか点数になりそうな所を食べていく作業だった。故に全然点数になっていない可能性が高い。

半分取れていたら御の字かもしれない。

今日は学校の卒業アルバムと、受験の時の諸々に使うであろう写真を一緒に学校で撮ってしまおうという日でもあった。『学ランとワイシャツ必須!』とのお触れが出ていたが、そもそも学ランとワイシャツは制服である。そんな特別な持ち物みたいな書き方をしないで欲しい。

一部の何を思ったかTシャツやパーカーや運動着等で登校する奴らに向けてのお知らせなのだが、私には制服を着てこない事の意味が分からない。

私の学校には校則がほぼ無い。というか法に触れる以外で行動に制限がほとんど無い。というのもあって他の高校がどうなっているかは知らないので、私にとって「風紀委員」はフィクションの存在である。まあ男子校に風紀委員があったとしてそれはただの“的”にしかならない気もする。

相当な自由を与えられているんだろうなという自覚はある。携帯電話をどう使おうと大仰な罰を受ける事も無いし、髪を染めたとしてそれをよく思わない教員数名からちょっとなんか言われるぐらいで特に実刑は無い。いわゆるブラック校則とは無縁の学校なのでそこら辺での不平不満を抱いた事は無い。

そんな中で停学になったりする奴がたまに居る。犯罪行為にちょっと触れたぐらいの事しないと滅多にそんな事にはならない。かなり珍しかったので、その停学者とは無関係だが告示の前でピースした写真を撮った記憶がある。

微かに停学になってみたいという気持ちもある。私は恒久的に非日常に憧れているので、学生が能動的に起こすことが出来る非日常というものに憧れがないかというと嘘になる。実際学校側から来るなと言われるというのはどんな気持ちになるんだろうか。まあ良いものではないだろう。

写真撮影は私のクラスがmod3で0と合同なばっかりにその日の最後尾になっていた。早く撮ってしまいたいという気持ちは誰もが抱いているので、クラス中が「早よ」の空気で包まれていた。

友人に昼食を一任した所、学校近所の家系ラーメンに決まった。メニューも一任した所、1番色んな具が乗ってる奴になった。

苦しい。あそこまでフェーズが2つに分かれる食事も珍しい。昼ごはんが途中で苦役になっていく。まあ食べ切ったけど、明確な境を感じるところまで含めての食べ物なんだろうなこれは。

駅で私の靴紐が解けているのを「相当な緊急事態を放置している事に気づけ」みたいなテンションでおじいさんに伝えられた。行動としては親切に分類されるんだろうけれど、勢いと圧のせいで感謝の感じになれなかった。その伝え方はもっと危機の時にやった方が良い。

家に帰ったら疲れたので寝てしまった。見えにくいところで寝ていた為、「なんだ居るんじゃん」と帰ってきた父親に言われた。居るよそりゃあ。

ベッドの上に掛ける物が今更ブランケットから布団になった。暖かさ+10。

(おわり)

【本日の万物山崩し】
紫色でなく、甘くなく、尖ってなく、スポンジ製でなく、球状でなく、薄くなく、食べれなく、『ん』で終わらなく、身に付けなく、金属製でなく、人名でなく、『あ』で始まらなく、海洋生物でなく、楽器ではなく、『ー』が入らなく、立方体でなく、サバンナに生息しなく、文房具でなく、地名でなく、『っ』が入らなく、積み上げなく、漢字三文字でなく、商標でなく、縁起物でないもの→「スライム」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?