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2020わくわーくコンテストへの取り組み

最終発表会

令和3年3月27日、長崎県内の企業、学生が半年間に渡って取り組んできた「2020させぼわくわーくコンテスト」の最終発表が、佐世保市下京町「西海みずきビル」で行われ、活動に幕を下ろしました。

当日は新型コロナウィルス感染拡大への配慮から現地への来場者の人数を制限。事前登録制として11名が現地での参加となり、他の参加者はオンライン参加、もしくは後日配信の動画視聴によって最終発表を確認するという方式を採用しました。5社が順を追って「学生プレゼン→ゲストのコメント→企業側コメント」という流れで90分の会が進行していきます。

リアル会場も設け、且つオンライン配信(及びレコーディング)も行うというハイブリッド形式の最終プレゼントなったのは、今からの時代を象徴している取り組みと言えそうです。

そもそも「させぼわくわーく」とは?

2019年から始まった「させぼわくわーく」は、「企業と学生の相互理解と、地元における賑わいの創出」を目的として産声を上げました。多くの学生が就職を求めて行く先は大都市。「県内にも魅力的な企業はたくさんあるのに…」という想いから「もっと地元企業を知ってもらおう」ということになって始めたのが昨年の「2019わくわーくフェスティバル」だったのです。

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「2019させぼわくわーくフェスティバル」では長崎県北、佐世保広域都市圏の企業34社が参加し、学生を含む市民約1000人が集まるイベントとして成功を収めましたが、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、集合型イベントが困難になったことで、オンライン形式で企業と学生が一緒に取り組めるプログラムへの変更を余儀なくされました。こうして生まれたのが「2020させぼわくわーくコンテスト」です。

趣旨としては、企業と学生が一緒になって「企業や地域の課題を解決していく」というものです。企業側が今まで気づかなかった課題やアイディアが、外部の方からの視点で浮き彫りになることもあります。また、課題と感じていながら実践に至らなかったことを再認識できる機会になることも期待される点でしょう。さらには就活を控えた学生らしい意見を出してもらえることで、企業の雇用力や魅力のアップに繋がっていくと考えました。

会を開催するにあたり実行委員長には「大阪鋼管(株)」の坂根毅社長が就任し、副委員長に「(株)庭建」の田雑裕一営業部長、「西海みずき信用組合」の西信好真地域振興室副室長の両名が就きました。事務局は「西海みずき信用組合」の河口が承りました。

今回のテーマは「SDGs」

実行委員会発足当初はシンプルなビジコン形式のイベントにする案も出ましたが、コロナ禍で多くの企業の業績へと影響が出ていることを受け、地方の企業が「withコロナ」「アフターコロナ」時代を生き抜くためにはどうしたら良いか?を考えた時に、委員会メンバーの中にふと出てきたのが「SDGs(持続可能な開発目標)」への取り組みです。

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国際連合が2015年に提唱したこの「SDGs」の17の目標はこれまで、とかく大企業のCSR(企業の社会的責任)活動に多用されている印象がありましたが、地方の企業との親和性こそ高いと考え、今回の「わくわーく」の柱に据えることとしました。小さな企業の輪でもって大きな力にしていくことは結果としてSDGsの目標である「誰も取り残されない社会の実現」の最たるものだ、と私たちは考えたのです。

今年度のコンテストに参加した企業は「大阪鋼管(株)」「ラッキー自動車(株)」「(株)アクト・フォー」「(株)庭建」「西海みずき信用組合」の5社。これに対し学生はというと、実行委員会側の当初の見込みを大きく上回る118名が参加を表明してくれました。学生には事前に参加したい企業のアンケートをフォームに入力してもらい、そこから実行委員会が順次、参加先企業へと配置していくという流れです。

phase1とphase2の2部構成

約半年間をかけて行う継続イベントですので、途中間延びしないように2部構成としました。令和2年10月13日から12月末までをphase1、1月から3月27日までをphase2とし、phase1を「学習と選考の期間」、phase2を「課題解決のための思考とプレゼン製作の期間」と位置付けております。

phase1では長崎県立大学の宮地晃輔さん、石田聖さん、長崎国際大学の早坂昌彦さんを講師に迎え、それぞれの専門分野からSDGsの分析や事例紹介を行っていただき、学生だけでなく企業側も学んでいける場を提供しました。また11月には波佐見高校の廣井恒之さんによる「SDGsカードゲーム大会」なども催し、「遊びながら学ぶ」エンタメ要素も組み込んでおります。こうしたイベントを通じ、「企業と学生」の繋がりだけでなく「他校生同士」の繋がりが出来ていった点は、大きな成果と言えるでしょう。

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今回参加頂いた学生の所属校は以下の通りです。(順不同)

長崎県立大学 国立長崎大学 聖和女子学院高等学校          長崎県立佐世保西高等学校 長崎県立北松西高等学校 

最終プレゼンに関しましては、以下のリンクよりご視聴いただけます。

西海みずきの「わくコン」

「西海みずき信用組合」では昨年に引き続き、「わくわーく」の中核として陣内理事長、西信副室長が実行委員として参加をしました。そもそもが「組合員の相互扶助」を目的として設立され、営業をしている金融機関ですのでSDGsとの相性は良く、加えて学生との協同プロジェクト(「まちの学食」など)も機能してきていた矢先のことだったので、円滑なコンテストへの参入が果たせた印象が強いように思われます。

当組合へは各校から7チーム、計32名の学生が参加しました。課題については①「人が集まり、イノベーションが生まれる場を作る」②「佐世保発の新しい文化を作り情報を発信する」という2項目を用意し、各グループにはどちらかを選び提案してもらう、という形を取りました。

これに対し、5グループが課題①を、そして2グループが課題②を採択して発表に至っております(詳しくは下記リンクからご覧ください)。

phase2以降、原則として各チーム週に1回のwebミーティングを実施し、「”まちなか”にどういう施設が求められているか?」「どういう特産品をブランド化できそうか?」などを話し合いながら交流を進めていき、その中で「西海みずき信用組合」の取り組みを知ってもらう良い機会になったと感じています。

学生だけでなく、内外問わず多くの方に「選んで住み続けて貰える街づくり」をしていく上で、大きな第一歩となったのが今回の「2020させぼわくわーくコンテスト」です。

           令和3年4月11日

           西海みずき信用組合 地域振興室 河口憲一郎








JR最西端駅のある長崎県佐世保市に本店を置く「西海みずき信用組合」のnoteです。地域ともに生きる金融機関として、美しい海に囲まれた人々の生活と暮らし模様を発信していきます。