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【よわさ】

よわさ とは、何だろう。



人の弱さを 勘違いしていた。

人の弱さを 受け入れられずにいた。

人の弱さを その人の本当の姿だと思っていた。





よわさ とは、何なのだろう。



自分の弱さを 許せずにいた。

自分の弱さを 責め続けていた。

自分の弱さを 私の本質だと思っていた。



よわさ とは、何だったのだろう。







今までどれだけの


正しく思う。

誠実に思う。

大切に思う。

周りの為に
犠牲も厭わず

頑張って

踏ん張って

打ち勝って

清々しく

潔く

誇りを持てるほどの

気が遠くなるくらいの数の

選択の 砂 を積み上げて

やっと少し浮き出て輪郭が見えてきた

信頼 という砂山が、

一瞬で、重力も感じず

サラサラに崩れ去り、

何も残らず、散り去っていく事を

私は知っている。






必死に

積み上げて積み上げて

少しでも高みが見えてくると

ほんの少し気を緩めただけで

すぐにまた、サラサラと崩れ墜ち、

積み上げて来たものは

二度と元には戻らない。




今までの積みが

消えてなくなり

一気に墜ちる。





いざという時に

魔が差した時に

恐怖と欲に駆られた時に

咄嗟に出てしまう行動が

それが私という

人間の本当の姿だと

信じて疑わなかった。





それは

私への

幻滅と絶望と拒絶。









でも、もう緩そう。



そういう

弱く脆く醜い部分。




堕落的で欲だけに覆われ

恥じる部分。




破滅的で放棄的

堂々と生きられない部分。





もう許そう。


あれらが

私の全てではない。


あれら以外にも

私の光輝く部分がある。



あれらがあっても

私の歩んできた光道は

決して

なくならない。



信頼は、砂ではなく

重力のある

大きな石(意志)だった。






それが

この道にいくつも

光輝き

転がってくれている。





もう赦そう。



ただただ

この よわさ を

丸ごと、そのまま

受け入れ、抱きしめ、慈しみ

ゆるそう。




人は弱く、脆く、尊い。




だから、人は

手を伸ばし、手を繋ぎ、共に生きられる。






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