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伝わらないのはどうして?~コンセプトを固めれば道は拓ける~

「イラストが仕事に結びつかない」

「イラストの良さを理解してもらえない」

今日はそんなお悩みを解決します。

イラストを仕事にしていく上で、表現したいものや伝えたいことがハッキリと相手に伝わるかどうかはとても重要です。

それには絵の上手さよりも、どういったデザインにするか、どういった構図にするかといった“コンセプト”が大きく関わってきます。

ちゃんとできていますか?コンセプト作り。

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そんな風にコンセプトを後回しにしている方もいるんじゃないかなーと思います。

何を隠そう、私がそうでした!!!(笑)

でもそれって、すごくもったいないし、イラストのクオリティを下げている行為なんです。

コンセプトを後回しにしていたことが原因で、私は一度スランプに陥ったことがあるくらいです。これはまた後で話しますね。

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ということで今回は、“コンセプトの大切さ”についてお伝えしていきます。

そもそもコンセプトってなんだろう?


辞書で意味を調べてみると……

①概念。
②企画・広告などで、全体を貫く統一的な視点や考え方。
引用元:デジタル大辞泉(小学館)

とでてきます。広告業界などでよく使われる言葉のようですね。

すっごくシンプルに言うと「伝えたいこと」という解釈でいいと思います。

作品を通して、見る人に伝えたいこと、表現したいもの、作品の世界観、などです。

イメージでいうと、家の土台のようなものですね。そして壁や窓、屋根などは、構図や色彩、タッチのようなものだと私は捉えています。

コンセプトが決まれば、あたかも家の土台から壁や窓、屋根の場所やデザインが決まっていくように、構図・色彩・タッチが自然と決まっていくからです。

逆にコンセプトを決めずに構図や配色に取り掛かろうとすると、行き当たりばったりで進めていくのでうまくいかないことが多いです。

手抜きするとあとから痛い目に合う、でもちゃんと作れば大きな味方になってくれる!

そんな存在がコンセプトだと私は考えています。

コンセプトに取り組んでスランプ脱出した話

コンセプトが何か分かったところで、すごく個人的な、私の経験談をしようと思います。

「コンセプトってすごい!」そう実感したエピソードです。

それは、絵で自己表現するモチベーションが無くなり、描きたいものが無くなってしまった時期のこと。

何か描こうと思っても、どう完成させたらいいか分からなくなったり、終点が見当たらなくなったりして、うすっぺらいイラストしか描けなくなってしまったんです。

自分がこの程度のイラストしか描けなくなったという事実にイヤ気がさして、イラストを描くこと自体、グッと少なくなりました。

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悩みつづける日々。そんなとき、ふと

「自分の中に描きたいものがないのなら外からキッカケを得よう」

と思い、イラストコンテストに参加してみたんですね。
それは小説の表紙絵を描くコンテストで、小説の内容をいかに上手に伝えるか、というものでした。

私はその目的に沿って伝えたいことをどうしたら伝わるかを考えてイラストを描き、応募しました。

すると、なんと3作品も佳作に入賞したんです!

同時にはじめてイラストでお金を頂くことができました!

めちゃめちゃうれしくて小躍りしたんですが、それ以上に

「伝えたいこと=コンセプト」を考え抜くってすごく効果的なんだな!

ということに気づきました。

そしてそれまでのスランプから、伝えたいことがないと絵は描けない。描けてもうすっぺらくてゴールのないものになることを身をもって知ったんです。

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上手い絵よりも伝わる絵を描こう


上記の体験の後、私はちゃんとコンセプトのある絵を描こうと努力しました。

伝わる絵と上手い絵は違うからです。

それまで私は上手い絵を描くこと、絵のスキルを上げることが最優先だと思っていましたが、それは間違いでした。

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そんな悩みをもっている方はきっと伝えたいことが相手に伝わっていないのが原因のひとつじゃないかなと思います。

イラストを描き始める前にコンセプトから要素を広げて組み立て、そして書き終わった後には「コンセプトからズレてないかな?」とチェックする。

この段取りをするだけで、格段にイラストのお仕事がうまくいくはずです。

次は私がどんな風にコンセプトを決めて、イラストに落とし込んでいるかをご紹介します!

コンセプトになり得るもの

コンセプト(作品を通して伝えたいことや表したい世界観など)が決められない!という方もいらっしゃると思うので、簡単なコンセプトになり得るものをいくつか挙げてみます。

・自分の経験
・コンプレックス
・知識
・身の回りにあるもの
・好きなもの
・嫌いなもの
・興味のあるもの

こういったものからコンセプトを決めると描きやすいと思います。いくつか具体的に描き方を紹介した記事があるのでぜひ読んでみてください!

私のコンプレックスを描いたイラストはこちら↓↓↓


大好きなお菓子を擬人化したイラストはこちら↓↓↓

実際のお仕事では、自分でコンセプトを考えるというよりは、依頼人からコンセプトが提示されることがほとんどです。

例えば、「ゲームのキャラクターデザイン」のお仕事では、ゲームの設定や、性格や口癖、使う魔法や攻撃など指定されることが多いです。

そして、そのコンセプトが伝わるキャラクターを描かなければいけません。

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コンセプトをイラストに落とし込む方法

コンセプトが決まったら、次はイラストに落とし込む要素を書き出していきます。

私がオススメするのは「マインドマップ」という方法です。

マインドマップとは、紙の中心に主題を書き、そこから連想される言葉や絵を放射線状に書いていくものです。

210223マインドマップ

連想ゲームをすることで頭の回転も速くなり、いろんなアイデアがパッと出てくるようになります。

このようにして、どんどんコンセプトにそった要素を出していき、それを使ってデザインや構図などを決めていきます。

それぞれ出た要素を掛け合わせて、そこからさらにアイデアを膨らませていくというのも面白い方法です。

「絵描き×剣士」「チアガール×侍」など全く関係のない二つの単語をかけ合わせるとどうなるか?など試してみてください!

アイデアは無限大なので、ここで自分にしかないオリジナルの要素を作り出せたら面白い絵が描けると思います。

ちなみに、私がマインドマップを知ったのは高校の英語の授業の時でした。

英語でエッセイを書くときに、アイデアが出やすくなる&まとめやすい方法として教えてもらったんです。

当時は勉強でしか使っていなかったのですが、キャラクターデザイナーの池田奈緒さんがキャラデザの際に連想ゲームをしていると知ってから、「マインドマップ使えるじゃん!」と気づき、ずっと使い続けています。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

イラストを描くときにコンセプトを決めるのがいかに重要であるかということが伝わっていたらうれしいです!

しつこいようですが、上手い絵と伝わる絵は別物です。

コンセプトを決めて、作品を見る人に共感や感動を届けることができるようなイラストが描けるようになれば、イラストの評価はぐっと高まりますよ。

私たちの頭は、ものごとをシンプルにされればされるほどラクに理解できるようになっています。

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最後まで読んでくださりありがとうございました!

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