幻春

小春におぼへるや、秋のかげらふ
くるひさく花のにほひにも、霞たちて
佐保姫が舞いにや、まどへる蝶の庭に
かれふむる鹿の鈴音の、もみじ一葉

流るれば秋風に沐されし板のくも

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?