梨花

はるおびる梨が一枝、糸雨にけぶりて
雄虻、翅ばぬ宝宮に陽はおち、星の流るる
曹操が剣のかくたるや 呂布が弓のゆずりたるや
蜜壺は虚にして、仙界の一笑にすくなし

しらにぎる浜のちどりのあとと消えし枝ふる緑や夏のこえをきく

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