猿曳

そめのぼり 曙けしずむ東つとめて
砂の都 琥珀埋もるると、御簾こし赤く燃ゆるを盗む
相方ひきつる 手縄の末に笑う白眉も古のこと
さびた囃子がかたり、老いた芸の幕引きとなり

はれ乗せゆくはただ雲ぞたれいずの海のはつ音きき

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