麦の芽

霜の宮姫がうたげ、悲しみの琴がこほりて蒼穹にたつころ
次代の目覚めこそ、さす陽光の恵みて冬をも焦がさむ、と
実る夢の多かれ、なかまに揺られて豊穣祈願はうれし、と
仔鼠のあともういくつ、若立をかぞえて微睡み眠らんや

冬はこぶ帆はみなみにて暮れちかし

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