神無月

いづもの、わすれた地をふむ聖者があしおと
目にとぶは赤い火虫の、りんとしてきえず
草分けてさがす道の、こほりてすべる虹橋のうわべ
うしなひし希の影、ひとつ、なくしてまた、ひとつ

かくれた月のなごり秋のこしたなみだもしほひて


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