行水

こぞうの鼻から雨、おちて鯨のくろい背中
うかべた黄色い嘴が、ちくちく、わたしの
ねらった鉄砲の先に、虹が出た
からっぽ浮袋が昼寝 太陽のプール

浪しろく走りて沙にのこしし梅雨空のつゆも小石と落ちて消えぬる

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