春江

勿忘の草もゆる堤は遥かに、久しく
流す花筏、竿先にふれた夢の岩根に
まよひて桃源、青龍すむ深淵まで
声なき猿郷 ただ、一糸を垂るるのみ

はれ吹きながしのかせにのる卯月の潮見に竜はのぼりし

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