亥の子

かける広野に無限のかれ牡丹 ほる麦わらのそこかたし
はじに染めたる冬きぬ藪の戸 昇る月までが山ぎに氷りつく
眠り岩、呼べど返す木霊なし 渡る鳥すらよそ見ぬ形となりぬ
業の火車はしし峪をくだるべし、負うた斑の消えたる世の世まで

こころしぐる鈍の浜にかものなく

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