狂った

いつも空腹で
満たすには誰かの幸せを食べるしかないというのは分かっている。
虚しいと叫んでも目の前の景色は変わらず、
すべて薄煙の向こう
あなたの心の向こう
きみが居ない今日がやってくる
私の心には幾度となく修正液を垂らした君がいるのに
誰も知らないからこの思い出は美しくなる
街角で見た君を僕はずっと忘れないだろう。

美しい墓場があるのなら、私が美しくいれた時間や、きみとの美化された思い出、友との
蒼き日々、そんなものを抱いて、灰になりたい。
狂いそうな私は
そう夢想するのだ。

狂った。

自分の中にある内側の狂気
自分と他人と違うところ
自分では正常だと思っていること
多重人格
独りよがりな自己の肯定

誰しも心の中にひとり、ふたり、自分を飼い殺していて、狂気的な自分を持っている。

そんなあなたが、美しいのに。

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