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歌の記憶

今から約15年も前になってしまう話。

その昔、広田小学校は、毎年秋に行われる市内の陸上競技会には応援団を結成し、ブラバン応援やらバトン部やら、それはそれはスゴい規模だった。当時ですら、高田小と広田くらいなものだった。

その時にしか、歌われない応援歌があった。

小学生が上級生から配られる歌詞カードなんて、所詮はひらがなオンリーの歌詞。ザラ紙にコピーされたヘタクソな手書きの文字の歌詞を必死に覚えて歌った記憶があるのだが、

歌詞の意味がよく分からないまま絶叫にも近い声量で歌い、僕は義務教育を終えてしまった。


「みよやとうてん」
みよやとうてん あけにそみ ~ ♪
かさなるくもを かきわけて ~ ♪

一体これは小学生が歌う歌詞なのか。

先日、友人とその話になり、懸命に歌詞を思い出してみたのだが、もはや出てこない。だが、思い出した歌詞に強引に漢字を当てはめてみると、歌詞の方向性がなんとなく分かり始めてきた。

見よや東天 明けにそみ
重なる雲を 掻き分けて
輝き登る 朝日こそ
我が__の 姿なり

なんとまあ、軍歌調の歌詞だろう。(__は思い出せない。どなたかご存じの方ご教授願います)。
歌詞の意味もよく分からず、トランペットに合わせて(ということは楽譜が存在したということである)、こんな歌詞を届けられた選手たちはどんな気持ちだったのか。

そう、この歌は陸上競技会に選手として出場した児童は覚える必要が無い歌なのだ。この歌を鮮烈に歌える人は即ち、特設陸上部に入れなかった3年間だったということ。だから、颯爽と駆けることができた人は、この歌を覚えずに卒業していく。だから、広田っ子が全員歌える訳ではないのだ。

もう一曲。

「ひらけばばんだ」
ひらけばばんだの はながすみ ~ ♪

どうだろう、ひらがなで書かれると全く何のことか分からない。

開けば万朶の 花霞
__ては__の 青春の
血潮の誠意に 染め濡れて
見よや 広田の健男児

一体、この歌たちは何だったんだろう。
こんな歌が平成末期まで生き続けたことに、何か深い意味が有るような、無いような。

「歌詞知ってる!」「元の歌はコレ!」という情報お待ちしてます笑