ドント・ストップ・ミー・ナウ

俺はついさっきまで走っていた。
理由は2つあって、1つは現場がクソすぎて半ば発狂していたという事。
こっちの話は些事なので、SESだとか大企業という組織の在り方についての思うところを書き述べる別の記事か何かで触れることにしよう。
もっとも一山いくらのサラリーマンの話なぞ語る由もないが。

もう1つの理由は映画を見に行くために映画館に向かっていたからだ。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見た話。それが主題だ。

結論から言ってしまうと「Experienced」「I have gone through」としか言えず、またこの言葉に共感して欲しいがため、作中の描写は可能な限り控えることとする。
もっとも、酔狂な読者が"おひねり"をいくつかぶん投げてくれるくらいに
この文章を気に入ってもらえたなら、有償向けにゴリゴリ劇中の描写を取り入れた内容を書けるかもしれない。実に浅ましい、小物の発想である。

ーー閑話休題。と言いつつあまり長くならない程度に自分の話を少しだけ。
もともと映画は結構好きで、事あるごとにいろいろなジャンルの映画を見ていたが、それも学生時代の話である。
最近は見たい映画こそ数あれど、劇場から足が遠のいて久しい。
あれもこれも映画館で見たいものばかりが、ブルーレイディスクに変わっていく様を横目で見ながら、だらしなく働いていた。
なんだか映画館で映画を無性に見たくなって数日目の今日、突然何の脈絡もなく「クイーンの映画のやつ、あれ見ておかないとまずいかも」という気持ちになった。本当に理由はなかった。まさに天啓と言える。

そう思うととりあえず上映時間を調べ、万が一それに勝てるタイトルが上映されていないかを確認するわけだが、「ボヘミアン・ラプソディ」は他の
作品と最低でも互角レベルだろうと予想していた。
さらに「auマンデイ」の存在も大きかった。auスマートパス会員だと毎週月曜日に映画が1100円で鑑賞できるという最強の割引である。
もし会員の方がいれば、2人とかでも1100円ずつで鑑賞できるので、無理してでも月曜は映画を見に行ったほうが幸せになれる。

さて、仕事を終えて走り抜けた先にはTOHOシネマズ新宿だ。
実際には中野から総武線でアレしてきて、西武新宿まで小走りしたのだが、ちょうどゴジラのなんか企画みたいなのをやっていてすごかった。
すまんゴジラ、シンゴジラについても別記事で書くから今日はおとなしくしておいてくれ。俺は早くフレディ・マーキュリーの話がしたいんだ。
時刻は19:10頃、幸いにも19:30の席が空いていたので即購入。
※余談だが、即購入と書いたのは真っ赤なウソで、勘のいい諸君らは気が付いたかと思うが今日は火曜日。

そう、auマンデイは月曜日向けコンテンツである。

アプリがバージョンアップしててダウンロードに時間がかかっただとか、火曜日なのにマンデイしようとして2回くらいQRコードの読み取りエラー出したりだとか、現金が1000円しかなくてクレジットカード使ってまで鑑賞するか逡巡したりだとか、コーラとホットドッグ頼んだだとか。
そんなことは些事である。まぁ、そうこうしているうちに4番スクリーンの入場開始アナウンスが流れた。まもなく上映開始である。

ここからは信条的な都合により断片的な良さの説明になってしまうことを許してほしい。
・まず20th FOXのイントロが、ギターのメッッッチャイカしたヤツになっている
※これだけでホットドッグいけました。

・あと俺は映画館に行ったと思ったがライブハウスと勘違いしていたらしい

・映画ではなく「フレディ・マーキュリー」という一人の男の人生を見ていた
・Queenの事を好きな自分を思い出せた
※本当に…本当に…「ありがとう」…それしか言う言葉がみつからない…

ここからは感想などをつらつらと。
とにかく音がきもちいい。
ライブ以外で久々に音に揉まれたというのが正直な感想。
彼らと同じ世紀に生まれて本当に良かったとさえ思った。
俺はQueenのやつらと同じ世紀に地球の空気シェアしてたんだが?って言えるし。爆アド取れますね。

「人」に焦点を当てた映画って昔はあまり好きにはなれなかったのだが、この年になってくるとそういうのもいけるようになったりする。
厳密にいうと「人」を媒介に「歴史」に触れている感覚のほうが強いのかもしれないが。「フレディ・マーキュリー」を通じて「20世紀」という大きな何かからのバトンのようなものを受け取った感覚すら覚えてしまった。
※俺も20世紀出身じゃわいな

本当に最高(最良ではない)の100年だったんだろうなって思うし、それをこうやっていろんなメディアとかで一生のうちにたくさん楽しめる今の21世紀を生きている我々は、なんと幸福なことなんだろうか。
おかげでまたQueenの曲をゆっくり楽しみなおせるし。
"感謝"するぜ、フレディ・マーキュリー! I experienced like gold.
                                 了

ひとつだけお願いがあります ここにあるクソみたいな駄文たちのこと、時々でいいから…… 思い出してください