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ドリアンの好き嫌いを見極めるには…

果物の王様ドリアンは名前だけは知られていて、話題には事欠かないが、話を聞いただけで尻込みして、実際に食べたことのない人も少なくないのではないだろうか?
あるいは、仮に食べる機会があったにしても、恐る恐る一口口にして、それきりという人もいると聞く。
私自身のドリアン初体験を振り返りながら、そうした未体験の人たちに向けて「ドリアン手ほどき」を記してみた。

シンガポールでの教え

果物の王様ドリアンを私が初めて食べたのは今から二十数年前のシンガポールでのことだった。
日本からシンガポールに派遣されて、職場の同僚らと土曜日の晩に連れ立ってブギスという盛り場へ出たときのこと。
食事しながら、仕事のことやシンガポールのことをいろいろと教えてもらっていた。
そして、話題は南国フルーツのこと、中でも、強烈な匂いを放つというドリアンのことに及んだ。
先輩諸氏がおのおの自分のドリアン体験を語って聞かせてくれる。そして、今から食べてみようということになった。
○んこの臭いだのなんだの、表現も強烈で食べる前はいったいどんな酷い代物かと戦々恐々だったが、話を聞いているとその場の誰もがどうやら嫌いではないのだということがわかってきた。

ドリアンの好き嫌いは3回食べてから言え

そして、その際に聞かされたドリアンの好き嫌いを見極める方法というのが「3回食べてから言え」というものだった。
食べたことない物や食べなれぬ物は、ときとして、あまり気の進まないこともあろう。それが癖のある物なら尚のこと。
ドリアンの場合、まさしく強烈な癖のある食べ物の代表で、これは1度食べたくらいでは好き嫌いを言う資格もまだないというのが、この教えの意味だった。
そして、シンガポール駐在の先輩諸氏はいずれも3回食べてから初めて自ら食べる気になったというのであった。

初体験は、旨くないドリアンだった

私の歓迎会の際には、初めてだということで、手加減してくれ、あまり熟していない、硬めのドリアンを選んで買ってくれた。
今考えるとあんな旨くないものをわざわざ選ぶなんて、どうかしているが、当時はそれがありがたかったのだろう。そのせいか、1回目でドリアン嫌いになることはなかったのだから。
そして1月ほどして2回目。さらに3回目も皆で出かけて食べた。
3回目には、実のドロッとした、熟した美味しいドリアンを食べさせてもらったように思う。そして、その時には、話に聞いていた酷い果物ではないとの確信を持った。

ドリアン好きの自分が潜んでいるかも

おかげさまで、今では、無類のドリアン好き。
あんな美味い物食わずに死んだら、人生の無駄だろう。

まだドリアンを食べたことない人も是非3回は食べてみて、好き嫌いを見極めてほしい。

実は自分の中に影を潜めている、ドリアン好きな、意外な自分を発見するかもしれないのだから。

習得困難な #ベトナム語 を巧みに操り交渉事を纏める「ベトナムの達人」#サイゴン 在住23年を経て2018年から #ハノイ 住まい。本業は #アパレル #生産#ベトナム の今を呟く。