見出し画像

J-wave"FEEL LIKE JAZZ"選曲紹介!(音源あり)

10/5〜8の4日間に渡ってJ-waveのTokyo morning radio内の朝6:50〜55のコーナー"FEEL LIKE JAZZ"の選曲をSaigenjiが担当させてもらいました。
1日1曲jazzの曲とトークがかかるというこのコーナー。「JAZZのコアなファンが聴いても、JAZZに全く触れたことのなかった方が聴いても、あ!すごくいいな、いいよね!と思うJAZZクラシック中のクラシック」を個人的なテーマにしてチョイスいたしました。
特に月〜水に選んだ3曲は、自分の音楽人生に決定的な影響を与えたjazzの3曲、もうこれしかないです、という感じのTop3です。

最終日4日目は私の楽曲をオンエアさせて頂きました。

さていってみましょう!
★初日オンエア10/5
Miles Davis "So what"
あー。きましたね。もうトップバッターはこの曲しかないです。いわゆるモードジャズの金字塔ともいえる名曲中の名曲。それまでのビバップ的なコードがコロコロ移り変わるつまりチャーリー・パーカー的な和声進行とは一線を画した"モード"、つまり音階を指定してその決まりに従ってアドリブを取る、という手法が取られています。
ざっくりAメロはDのドリアンモード(レミファソラシドレ)Bメロはその半音上のE♭のドリアンモード、というシンプル極まりない構成です。
曲内の音楽的哲学や知的情報もすごいのですが、この曲のなによりの凄さは、理屈抜きに誰が聴いてもとてつも無くカッコいいのです。
マイルス自身のダンディズムとスピリチュアリズムの発露と、そのクールさ、どんな素晴らしい絵画にも引けを取らない映像的な感覚。
こちらはyoutubeにシビレまくる映像がありますのでこちらをどうぞ。Jazz at the best!という感じ。

https://youtu.be/zqNTltOGh5c

ちなみにオンエアされたスタジオ録音はこちら↓

ちなみにこの曲収録のアルバム"Kind of blue"はモードジャズのみならずすべてのJazzひいては全ての音楽のバイブルの一つといえると思います。jazz入門にはマストアイテム!

★2日目オンエア 10/6
Herbie Hancock"Dolphin dance"

https://open.spotify.com/track/1Ku5vu9Crncz8ixeT4Ijxc?si=jUpOYbhaSOqW6b7iKBkEcA
ええ、ええ。この映像的美しさ、どうですか。長い航海の途中嵐に合い、ようやく収まった朝、静かなキラキラと光る水面にイルカたちが躍り跳ねていた…(妄想)
そんな短編映画のような例えばドビュッシーやラヴェルのような(実際作曲者ハービー・ハンコックはこの2人には影響をたくさん受けているでしょうね)クラシックファンにも触れるなにかがあるのではないでしょうか。
そしてブラジル音楽に通じてくるハーモニーの豊かさ!ハービーはブラジルのカリスマシンガー、ミルトン・ナシメントとの交流をこの時代からすでに始めており、saxのWayne Shorterウェインショーター、ミルトン、ハービーのプロジェクトで"Native dancer"という名盤も生まれてます。
このテイクで個人的に好きなのが、Freddie Hubbardフレディ・ハバードのトランペットソロ。ノンビブラートトーンで縦横無尽に幽玄な和声の海を羽ばたき泳ぐ様は圧巻。この録音のハイライトの一つでしょう。ベースのRon Carterロン・カーターやドラムのTony Williamsトニー・ウィリアムスの控えめながら斬新なプレイもフレッシュの一言。
作曲者、ピアニストのハービーハンコックは前述マイルス・デイヴィスのバンドでめきめき頭角を顕し、マイルス亡き現在もウェイン・ショーターとともにジャズシーンのドンとして君臨しています。
この曲収録のアルバム"Mayden voyage"もジャズ入門にはマストのアルバムです!是非とも。


★3日目オンエア 10/7
John Coltrane"Naima"

https://open.spotify.com/album/4N6QrNl4RvEjyaPtUilwRD?si=H1E0Bzl-RuC8CWjyZgssTg

夭折したsaxのレジェンドコルトレーンの、究極のバラードです。当時の奥様に捧げられた深遠なる一曲。
冒頭からコルトレーンと一発でわかるあのテナーのトーンで、クラシックの名曲にも通ずる(例えばラヴェルの"亡き王女へのパヴァーヌ"とか永遠の名曲的を感じさせる)アーシーなメロディを切々と吹いていきます。
常々自分にとってコルトレーンはsaxプレーヤーはもとより、人類史上最高の作曲者の1人と思っており、アドリブであっても強い意志を感じるコンポーザースピリット溢れる存在は楽器は違えど音楽家の端くれとして憧れの的です。
この曲が収録されているアルバム"Giant steps"は表題曲(プレーヤーにとって最難関のjazzスタンダードの一つ。個人的にはマジで難しい。笑)を始め、現代JAZZのプレーヤーたちにはバイブルたるアルバムです。
個人的にはコルトレーンのアルバムならBluenoteから出ている"Blue train"やDuke Ellingtonデューク・エリントンとのDUO、もしくはバラード集"Ballads"を入門編としてオススメしたいです。
★4日目オンエア 10/8
Saigenji "風の轍"
https://open.spotify.com/track/20KiKutbYDogWqDM9yS0lk?si=dHq2V-jyS6e2f1gd6-V15w

最終日は選曲担当自身の曲を、とのことで"Compass for the future"より風の轍という曲をオンエアさせて頂きました。同世代きってのjazzピアニスト林正樹くんとのDUOで、ポップフィールドの曲ながら、林くんが素晴らしいJazzエッセンスを曲に吹き込んでくれました。
アルバム自体がJazzのプレーヤー達とのセッションなので、jazz好きな方ももしかしたら引っかかるかも!ということでアルバムも宣伝しておきます。笑

あ!ちなみにDolphin danceとNaimaに関してはYouTubeチャンネルに弾き語りでアップしてます。こちらも気が向いたら。

Naima↓

https://youtu.be/u3xUQxRVQkU

★さてオンエア四日間分お付き合い頂きありがとうございます!
機会を下さったJ-wave様、いつもありがとうございます!
Jazzについてはまだまだ色々書きたいところ。
そのうちjazzスタンダードに特化したライブもしてみたいところです。
色々と夢は膨らみます。

ではまた次回!








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?