はじまりの一

窓をあけて空のかなたの緑色の星 地球をみた             星は少しずつ赤みをおびていった あるとき 隆起がはじまり はじけて玉になった。別のところでも隆起がはじまりそれは巨大な腕になった 腕は玉を抱き 暗い陥没したあなへなげていった。その運動は 気が遠くなる間繰り返され 星は振動つづけた。しかし それは一瞬の瞬きでもあった。  やがて 星は 蒼くしずかになり 空にとけていった。

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