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「待降節(冬至前)寒波」が到来した2020年12月


12月に限りませんが、毎年の同時期の「暖かさ(寒さ)」にはかなりの幅があります。

1980年から2020年まで、毎年の最高気温の積算値をみると、最大409℃(2008年)、最低271℃(2000年)と、約140℃の開きがあります。

最低気温の積算値については、最大102℃(2013年)で最小ー66℃(2003年)、約160℃の開きがあることが分かります。

最高気温・最低気温とも、年によって日平均で3℃ぐらいの幅があり、相当に「暖かい年」と「寒い年」の開きがあることが分かります。

さて、2020年12月は、最高気温積算値375℃、1980年以来では暖かい方から数えて6位、最低気温積算値17.4℃、寒い方から数えて13位でした。

つまり、最高気温も最低気温も上位ランクされる12月だったわけです。

この理由を考えてみると、12月前半は、やや暖かい日が続いていたが、月半ばから冷え込む日が増えてきたからではないかと思われます。

さいたま地方、12月の最低気温の日変化2020



2020年12月は15日前後から最低気温が0℃を下回る日が続きました。

最高気温15℃以上の出現日数


(赤棒グラフは大雪と冬至)


毎年12月の日毎の最高気温15℃以上の出現日数をみると、節季が大雪となる12月7日前後から10日未満になる、すなわち、その日が15℃以上になるのは4年に一回程度しか起きなくなる事が分かります。

12月の最低気温0℃以下の日の出現日数


(赤棒グラフは大雪と冬至)


他方、最低気温0℃未満の日はやはり大雪前後から出現日数10日を超えます。4年に一度ぐらいは、その日が0℃未満に冷え込むようになってくるわけです。

そして、冬至となる12月22日前後以降は、最高気温15℃以上の日は出現日数5日以下、最低気温0℃未満の日は出現日数20日以上となります。

大雪~冬至の間に「暖かい日は半分になり、冷え込む日は倍になる」わけです。

12月25日のクリスマスは、イエス・キリストの誕生を祝う日であることから、日本語では降誕祭(降誕節)と呼びます。11月末からの約1ヶ月は、クリスマスを待つ期間と言う意味で「アドベント(待降節)」と呼ばれています。

クリスマスが12月25日になったのは、ローマの冬至祭と習合したからだと言われています。

ですから、大雪~冬至の間の寒波は、「待降節寒波」、あるいは「冬至前寒波」と呼ぶ事ができるかもしれません。

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