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【フィリピン留学×TOEIC】努力の続かない人見知りでも、英語力は上げられる

ぼくは絶対、英語習得に向いていない。

ぼくは努力が続かない。15分ぐらいしか集中力がもたない。気付けばまったく関係ないことをしている。

ぼくは極度の人見知りだ。気を使いすぎて非常に疲れるため、プライベートで人に会いたいと思えない。外国人との交友など夢のまた夢だ。

高校時代の英語成績は赤点だ。大学受験は英語科目のない受験方法を選んだ。それでも英語を使うことにずっと憧れがあった。

怠惰と憧憬。ずっとグズグズしていたけど、20代後半になって心機一転、英語学習を開始した。

どうやって英語を使えるようになったか

いま、ぼくのTOEIC得点は955点だ。

教育関係の仕事をしており、外国人と一緒に働いている。妻は外国人、子供は英語と日本語で育てている。仕事でも私生活でも英語が不可欠だ。

英語ペラペラな自分にはまだなれていないが、まったく英語がわからなかった頃と比べたら雲泥の差、確実に英語を操れるようになっている。

そんなぼくが紆余曲折を経て学んだ、非努力家の人見知りに適した英語学習の方法論を下記に述べたい。

(※前職の語学学校で200名以上の生徒の学習相談に乗ってきたので、ある程度一般性のある話はできるかと思う。)

1. 中学+高校1~2年までの基礎英語(文法・語彙)を総復習する

まずは基礎を確実にする。英語の根幹は文法と語彙だ。文法が骨、語彙が肉だ。この2つがおぼつかないと学習効率が著しく落ちる。君は、筋トレに行くための筋肉さえないのに、どうやってベンチプレスを上げるのだ?

ただ、僕たちはもう義務的な教育を受ける学生ではない。誰かに決められるノルマなんてない。自分の好きなペースで、気楽な気持ちで始めれば良い。この時点ではあえて学校に行く必要はない。

中学英文法に加えて、少なくとも高校1年レベルまでの文法と語彙を固める。そこまで厚くない、これだと思える文法参考書と単語帳を見つけて、1冊あたり3周回してみよう。特に初学者の頃ほど、3冊を1周やるより、1冊を3周やった方がしっかりと覚えられる。わからないことがあれば、周りの英語できる人に聞ければ良いが、僕たち人見知りはググれば良い。わかりやすい解説記事がいっぱい見つかる。

スピーキング・ライティング・リスニング・リーディングでいえば、最も大事なのがリーディングだ。なので学習の軸はリーディング、読むことを主眼にする。参考書の英文は漫然と読むだけでなく、わからない単語の意味を調べてから、CD音源を聞いて、書いて、口に出す。(たとえ覚えられなくても)完璧に覚えるつもりで身体に馴染ませることを意識する。

参考書は何でも構わないけど、そこまで厚いものはこの時点で必要ない。僕たちには限られたやる気と集中力しかないw。「Forest」とか「一億人の英文法」とか、そういった厚くて詳しいものは中級者になってからやれば良い。

達成感を感じたければ、初心者向けのTOEIC Bridgeの参考書を開いてみたり、英検5・4・3級ぐらいまでの参考書を開いてみれば良い。特に英検は公式サイトに3回分の過去問が掲載されているので、実際に解いてみることをおすすめする。5級から始めることを馬鹿にしてはいけない。個人的には最高の教材だと思っている。

オンライン英会話のフリーレッスンを受講するのも良いかと思う。大手さんならどこでも良しで、外国人と話す経験を少しでもしていると以後のプロセスが楽になる。ちなみにみんな英語が話せないと思い込んでるだけで、中学英語をほぼ完璧に理解できていれば、なんとなくでも会話でできるものだ。

2. フィリピン留学のTOEICコースに入る

中学英語の基礎が固まった時点で、並行してフィリピン留学を検討してみよう。フィリピン留学では比較的安価な費用(1か月15万円程度が目安)で豊富な数のマンツーマン授業を受けることができる。1日3~4時間が目安で、可能であれば3か月~半年間の留学期間が理想。

フィリピン人講師は陽気な子、特に大卒すぐの若い女性や男性(ゲイが少し多め)が多く、人見知りがひどい僕のような人でも、毎日マンツーマンで顔を合わせていれば、気負いなく話すことができるようになる。(もちろん長所は短所でもあり、調子が良すぎて日本人からすれば度の強いからかいをされることもある。)とにかく、英語が日常となる生活に慣れることだ。

フィリピンにはとにかくレッスンが詰め込まれる「スパルタ」スタイルの学校と、そこまでレッスンが詰め込まれない「セミスパルタ」スタイルの学校がある。私のおすすめは自由度の高いセミスパルタ校だが、同時に校風も緩い学校が多いので、スパルタ校でも良い。

ざっくりとだけど、学校は業界大手や有名どころであれば、そこまで大きな違いはない。正確には学校ごとに校風は大きく違うのだが、よほど合わない場所(例:キムチを食べられないのに韓国校、寒い場所が嫌いなのにバギオ)を選ばない限り、どこでもそれなりに満足できると思う。

ただ、重要なのはTOEICコースのある学校に行くことだ。ほとんどのフィリピン留学生はESL(日常会話)コースを選択するが、学習内容がアカデミックによっており、社会人が英語を使う場面である仕事上の英語はほとんど学べない。

また、ESLコースには途中目標がなく、漠然と日常会話を学び続けることになり、モチベーションを失いやすい。TOEICコースであれば、ビジネスに近い内容の英語を学習できるし、なにより留学終了後に必要となる「留学成果」を、TOEIC得点で見せることができるようになる。

英語の基礎力が弱いと、TOEICコースへの入学を認められない。もしくは最初の1~2か月はESLコースで学習させられる学校が多いので、1.の中学英語+高校1~2年の基礎英語(文法+語彙)を学んでいることが非常に重要になる。

3. TOEIC(と英検)を英語学習の基準にする

フィリピン留学でTOEICコースのレッスンを受ける。韓国ではTOEIC L&Rだけでなく、TOEIC Speakingを受験することがスタンダードとなっているので、スピーキングの学習もしっかりできる。

フィリピンでは毎月1回TOEICを受験でき、成績は帰国後の転職活動に利用できる。留学期間の長い人ほど、事前にTOEIC対策の参考書は持参すること。特に有名どころ「金のフレーズ」などは必携。足りなければAmazonで購入して、家族にフィリピンまで郵送してもらうことが可能だ。

フィリピン留学中も、英語学習のための参考書は日本の教材に限る。授業で用いる教材は学校で支給されるが、日本語の解説がないためにどうしても理解度が落ちるためだ。

TOEIC L&RとTOEIC Speakingのレッスンを通して、リーディング・リスニング・スピーキング(できればライティングも)の基礎力を鍛え、必要とするTOEIC得点を卒業前か帰国後すぐに獲得する。できれば730点以上はほしいところだ。

ちなみに、TOEIC高得点獲得後で構わないが、英検の学習もするとライティング・スピーキング含めて、バランスの取れた学習ができる。TOEIC主体になると、どうしても得点向上に目が向き、リーディング・リスニングにのみ集中しがちになってしまうためだ。TOEIC得点が活かせるのは履歴書記載までで、スピーキング・ライティングが本当にできなければ、その後仕事で使うときに困ることになる。

TOEICの得点を上げるのに人付き合いはいらない。あと得点が上げるゲームをしていると思えば、学習もさほど苦にならなくなってくる。学習内容もただ覚えるだけでなく、英語を学びながら、知識を増やして、外国人の思考方法に触れることができるので、知的な楽しみを感じやすい。

日常会話を学習するより、積み増して学習することがやりやすいので、人見知りの怠け者ほど、英語学習はTOEICを軸にすべきだと思う。

4. 英語を使う職業に就く

フィリピン留学という夢が終われば、現実の生活が待っている。どれだけ頑張っても限られた留学期間で英語ペラペラになることはない。(留学エージェントや語学学校、アフェリエイターが謳っていることは一面真実なのだが、すべてを鵜呑みにしてはいけない。だって商売なんだから。)

ささやかな成長をもとに英語を使う仕事を見つける。もちろん職歴や年齢等によるが、イメージとしてTOEIC730点以上あれば、挑戦権を掴みやすいと思う。

なぜ英語を使う仕事に就くべきかというと、仕事を始めると、英語学習に避ける時間が減るためだ。人生の中心は仕事になる。1日9時間以上を拘束される環境で英語に触れ続けるためには、英語を使う職業に就くしかない。

それにこれは人見知り限定だが、交友を広げる努力をしなくても、英語を使えるというアドバンテージがある。もちろん業務によるが、学校英語やTOEIC英語ではない、毎日のナチュラルな英語を話せる人を見つけるのは、仕事だけだと思う。

実はフィリピン留学しているときより、TOEICの勉強をしているときより、英語で仕事をしているときの方が良く学べる。失敗できない状況では奮起して頑張るしかないし、ネイティブスピーカーが何を言ってるのかも聞き取るしかない。(聞き取れなければ、後で聞き返すのだ。)そういう環境にいれば、本当に自然と英語力が上がっていくことをいま、私自身実感している。(でもまだうまく話せないw)。

さいごに

いろいろ書いたが、最も重要なことは「英語を好きになること、その努力をすること」かなと思う。英会話ができないなら、他の好きな分野の学習を頑張れば良い。すべての分野は繋がっているので、できなかったことも自然とできるようになる(より正確には、努力してもいいかなと思えるようになってくる)。

好きになれば、苦痛を感じづらくなるので、学習時間が長くなる。英語力の差は結局、累計学習量の差だと思うので、やればやるだけ伸びる→楽しいもっと頑張ろう→またまた伸びるを繰り返していければ最高だよね。

コミュニケーションが苦手とかさぼり癖があるとか、ネガティブな要素をもっていたとしても、ゆっくりとできることから頑張れば良いと自分に言い聞かせて僕も頑張っています。


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