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「大学 経歴 コンペティション 現代芸術くだらね」

「大学 経歴 コンペティション 現代芸術くだらね」
この歌詞から始まる「27才」

この歌詞は自分の実体験の中から生まれてきたもので、当時自分の名前をググると「さいあくななちゃん 大学」とか「さいあくななちゃん 経歴」とでてきて、その検索結果に腹がたってそのまま歌詞にしてしまった。

「これで自分の絵のなにがわかるんだろう?」

声を大にしていいたかったけど、こういう「強い」ことを言うと俺のこと「メンヘラ」だとよく考えもしないでカテゴライズしてくる人が多かったので、こういうことをいったところでどうせ「サブカル」か「メンヘラ」って言われんなと思って世間に対して諦めてた時期が長く、イギリスにくるまで自分が本当に言いたかったことを言えない時期があったのが悔しいことだった。もう色々言われるのに疲れてた。本当に疲れた。
なぜマイノリティや強い言い回しをすると変にカテゴライズされるんだろう?と今もよく思う。人間すらもカテゴライズして「整理整頓」しなきゃ落ち着かない世の中なんてクソだろ。

でも、もうそんなことどうでもいいとイギリスに来て思えた。
破産覚悟で挑んでる毎日。ギャラリー経営で自分の財産が飛んでくのが気持ちいい。知らねえよ世間とか何もかも。好きなことだけやって生きるんだ。言いたいことを、描きたいことを思い切りやってこの体使い果たしたい。
「人生かけてる」って胸を張って今ちゃんと言える。
だからもう何にも遠慮なんてしたく無いよ。
やっとこの曲たちについて話せて嬉しい。本当はこの曲を作った2019年のあの時に言いたかった。

「こんな夜だって描いて変えてやる」

「27才」の中で歌ってる。
そんな風に超えてきた夜はどうだよ。
ワンルームで部屋の大きさの何十個分描いたかわからないぐらい描き殴ったあの日々はどうだよ。
ゴミ扱いされてきたあの日々はどうだよ。
社会に1ミリも必要とされてないと思って生きてたあの日々はどうだよ。
心の中にこんなにまだ残ってる「悔しい」を握って、「ムカつく」を色にして。
それでも「こんな夜だって描いて変えてやる」と思って突き進んだこの人生で良かったんだ。

今ロンドンのギャラリーでこの文章を書いてる。
あのワンルームを飛び出して、こんな夜だって描いて変えてこれたよな。なんて思えて。この曲をここで歌えるなんてできすぎた漫画か映画みたいだけど。
自分の眼球でちゃんと見える。この世界がリアルなのに胸が高鳴って心臓が張り裂けそう。

私はこの歌たちが世界で一番大好き。
だから全然聞かれなくて、見向きもされないのが意味がわからないと。世の中側を疑うし、悔しい。私はこの歌が私には一番必要だから。大好きだから。
この歌が世界に響いていてほしい。こういう奴の音楽や芸術がこの世にあってほしい。賢すぎる、利口すぎる、高学歴で、「できてる」しか認めない。「上手」とか「形が整ってるとか」とか「綺麗」とかそんなのになれない人間でも、「何かやれる」って私は言いたいし、そういうことを体現したい。

そういうロックや芸術が今の世の中に必要なんだよって言いたい。
「どんな人間にでもやれること」
それがロックンロールで芸術なんだよって言いたい。

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“27才” 

大学 経歴 コンペティション
現代芸術 くだらね
笑ってればいい ググってればいい そこで死ねばいい
やりたいだけだよ
やりたいだけだよ
やりたいだけだよ
下手くそでもいい
小さくてもいい 
デタラメでもいい
変わらないのかい?このままは嫌だ
死にたくないから 戦ってるんだ
変わらないのか
もう沢山だよ

こんな夜だって 描いて変えてやる


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