8年越しの願いが…
ゆずの産地といえば…
四国が有名ですね
実はここ、石川県にもゆずの産地があるんです!
今から遡ること8年前…
素晴らしい庭園と温かなおもてなしで有名な能美市辰口町にある料理旅館まつさき様の女将さんから、
国造地区で栽培されている【国造ゆず】の存在を教えていただき、
そこで初めて知りました。
当時、日本産精油が全国各地でじわじわと登場していた頃でした。初めは自分達の住む石川県にも精油があるといいなと、なんとなく思っていました。
そして、国造ゆずのことを調べていくうちに、30年以上も無農薬有機栽培を続けていらっしゃることや、生産者のみなさんと地域の有志の方々が一緒になって認知度を高めていく活動をしていること、そして栽培を始めた昭和61年から比べて生産農家の件数が減少し、後継者不足という問題を抱えながらも大切に守っていこうとしていることを知りました。
それらを知り、精油ももちろん作りたいけど、【香り】で
新たな価値を創り、魅力や活性化に繋げたいと
烏滸がましいですが、純粋にそう思い、まずは、地元のイベントに足しげく通い、国造ゆずと生産者の方々、その周りにいる人たちを知ることから始めました。
それから、蒸留機を購入し、生産組合のみなさんが果汁を絞った後の、今まで里山に還されていた、いわゆる廃棄残渣である果皮を毎年購入し、試行錯誤しながら精油を抽出していました。
当時1人での作業で、ましてや他の仕事も抱えての事だったので量産は到底できませんでした。
購入したいというありがたい多くの声を県内外や、まさかのアメリカからの問い合わせもいただいていたのに、すべてにお応えできることが出来ずに大変悔やまれました。
そしてただ果皮残渣を購入して精油を抽出して、販売するということに
何か自分の中で違和感があり、私が精油販売をすることが目標ではなく、
ゆずがどう育ち、生産者の方々が
どう栽培されているのかを知って、私なりに感じたことや魅力も香りと一緒に伝えることが大事だと考え、国造ゆず生産組合の現会長の塚田さんにお願いして、毎年畑に伺い、収穫を通して、ゆずそのものに触れ、
学ばせていただきました。
精油を抽出し始めた頃に、能美市在住のヨガの先生である安田さんと
【国造ゆずアロマプロジェクト】と
いう活動名で、活動をはじめ、2人で最終目標は、
『生産者の皆さん発信で、精油などの製造販売できることが相応しく、
私たちは、それまで香りを通してより多くの人に国造ゆずに
関心をもってもらおう』
と決め、活動を続けていきました。
・県内各地で開催した蒸留器での精油抽出デモンストレーションをしながらの香りのアロマクラフトをつくるワークショップ
・抽出したゆず精油を使用した、コスメ・雑貨の商品開発
・極小での精油販売・ゆずの種から採ったシードオイルの販売。
・金沢の自家焙煎珈琲カフェコンディトライワイー様と国造ゆずアロマプロ
ジェクトのコラボ企画、精油抽出後の果皮残渣を使っての、ゆずの琥珀糖
菓子の開発販売
・地元小学校での3年間の国造ゆず特別授業担当
・能美市から依頼を受けた、イベントの講師
・石川県内の高等学校とのコラボ企画で誕生した、精油抽出後の果皮を
さらに加工して、手すき和紙に練りこみ、紙のお香の開発。
ゆず果皮入り手すき和紙は、後に、小学校の卒業証書にも採用されたそうです。
などなど、多くの活動を地道にやってきたおかげで、
たくさんの人からの応援と共感、そして
地元の新聞社や雑誌に度々取り上げていただき、
微力ながらも私たちの活動はゼロではないと感じていました。
諸事情により、ここ4年間は表立った活動は出来なかったのですが、
ゆず畑に通うことはずっと続けていました。
そして一昨年冬に、ずっと思い続けていた、組合の会長と一緒に初めて蒸留作業を行うことが叶いました。
活動をしながらも生産者のみなさんに国造ゆず精油の良さを自分なりに伝えていたのですが、伝え方が下手だったのだと思います。
ここまで来るのにずいぶん時間がかかってしまいましたね。
そしてついに、昨年末に生産組合さん発の精油の試作品が完成したとのことで、会長からご連絡をいただき、貴重な精油をいただいてきました。
寒い北陸でたくましく育った国造ゆずの香りは、
ビターで奥行きがあり、フレッシュという一言では表現できない深みのある香りです。
個人的な思い入れもあり、国産精油で一番だと思います。
2024年冬から、いよいよ生産組合さんブランドで精油に会えそうですね!
8年前に国造ゆずアロマプロジェクトを立ち上げた当初の願いがカタチになり、本当に嬉しかったです。柄にも無く、組合長、会長の前で泣いてしまいました私。
安田さん、そしてプロジェクトを応援してくださったみなさん、
本当にありがとうございます。
今後も、引き続きみなさんで国造ゆずを盛り上げていきたいですね!
国造ゆず生産組合の皆様、引き続き
サポートさせて頂きますので、よろしくお願い致します。
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