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“ What’s UGUISS ? (UGUISSって、なんだ?)”

第三話「三人の邂逅#3」Text by 松本淳

中1の時、深夜にラジオから流れて来た「Killer Queen」に衝撃を受け、
洋楽にハマっていった。
お小遣いは全てレコードに使っていた。

QueenやKissはもちろんのこと
Doobie BrothersやSteely Danも毎日聴いていた。
EaglesやFleetwood Macのドラムが大好きで、自分でもやりたくなった。
勉強机にマンガの本を積み上げて、
ドラムセットを想像しながら練習していた。
バンドを組まなきゃ何も始まらない。

渋谷道玄坂のヤマハで
「ドラマー募集、はっぴいえんどのような日本語のロックやりたし」
と書かれた張り紙が目に入った。
なぜかピンときて、すぐに電話して会うことになった。
そこにいたのが佐橋だった。
音楽性にも人間性にも惹かれた。
バンドに入りたいとお願いした。

高校には入学したものの、
音楽の道に進みたいという志から2ヶ月で退学した。
プロの現場を見てみたかった。
甲斐バンドのローディーとして仕事を始めた。
ツアーは機材車移動で、1ヶ月以上家に帰れないこともあった。

友人に誘われ、高校生が主催のコンサートを観に行った。
日本人離れしたセンスのボーカリストと、
ずば抜けたテクニックのピアニストがいた。
ひとえ(竹内仁恵)さんと柴田だった。
すぐさま楽屋に行った。 意気投合して電話番号を聞いた。

好きな音楽が生まれている場所を見たくなった。
サウスキャロライナにいる叔母を訪ねて渡米した。
グレイハウンドバスで全米を回った。
初めての体験に日々心を踊らせた。

しかし、ある日 俺何してんだ、
ドラムやらなきゃ、バンドやらなきゃ、音楽やらなきゃ、
と我に返った。
自分がイメージする音楽を一緒にやれるのは彼らしかいない。
帰国して彼らとの活動を本格的に始めた。
17才の時だった。

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