誠実な言語化を続ける意味。
外がまだ暗く、朝までもう少しの時間に目が覚める。お日さまはまだ出ていないけど、室内は真っ暗闇ってわけじゃない。覚めきれていない頭でも、距離感を見知った足がキッチンまで無事にわたしを運んでくれる。
薪ストーブを使う季節になれば、テーブルトップに置いたままの鉄瓶から湯冷ましを飲むけれど、今年はまだ火入れ式をしてないからケトルで沸かした白湯を飲む。誕生日にもらった真っ白のマグカップから、湯気がホワホワと立ちあがる。その湯気を顔にあててスチームパックの真似ごとをして遊んでいるうちに、カップの中の白湯が飲みごろになる。
白湯が細胞の隅々まで行き渡る、ひとくち目の感覚が好き。
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庭畑の見回りと収穫
犬との散歩
朝ごはん
筋トレ
それからパソコンを立ち上げる。
10月中旬から仕事関連のメールが増えた。詳細をやり取りしながらのメールが行ったり来たり。何度かのやり取りが続くうち、あぁ、そうそうこんな感じ、と気持ちが躍動するのがわかる。相手にひとつのことを説明するたび、自分の中にある思いがアップデートしていく。
ワークショップを受けた人には、生涯の手技のひとつとして身に着けていただきたく「ワークショップの後で大切なものが割れた時にこの技が活かせるように」との思いから、マザーズタッチのキットを開発しました。
金継ぎキットの説明を伝えようとして、いままでどこにも書いてこなかった文言が指先からあふれた。
そうだったそうだった。キットを作ったのは、こういう思いからだったわ。どうして今まで文字にしてこなかったのだろう。リクエストに応じて、、、も、大きな理由だったけど、わたしが思うワークショップの在り方は「1度きりの体験」じゃなく、自宅に帰ってからの「再現性」だもの。だから作ったんじゃないか。
さぁ、やろう!
そう思った時にすべての材料が手元に揃っていれば、すぐにでもはじめることができる。ホームセンターの売場をあちこち探し回らなくとも、袋の中にすべてが揃っているキット。そう、かつての自分がほしかったものたち。
人になにかを伝えるとき、自分の思いを言語化する。言葉は生き物だから、ときどき見直さないとほこりをかぶって、読んだ相手も、書いた自分も息苦しくなってしまうから。そうならぬよう、誠実な言語化を繰り返していく。自分のアップデートを兼ねて。今日あらためて思うに至れり。
思いは言葉に
言葉はカタチに。
いつも自分を動かしていたエネルギーが、最近すこし足りてなかったな。知らず知らず錆びついていた、あちこち鈍っていた。
今日はたくさんのメールを書いて、送って、返信を受け取り、また書いて、を繰り返してた。筋トレやランニング練習のあとみたいに、いい汗かきました。はなまる(笑)
さぁ、また明日の自分にバトンを渡すまで、ゆっくり眠ろう。
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