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ランニングと栄養のコト

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その水分補給、気をつけて。

前回の記事で脱水のパフォーマンスへの影響についてお伝えをしました。 一般的なマラソンのコンディションでは、ネットで言われているほどまでは気を付けることもないと思いますが、それでも走っている最中の水分補給は大事な戦略です。 しかし、大事だとわかっている方ほど陥りやすい問題が「取り過ぎ」と「取らない方が良い時に取ってしまう」ことにあります。どんな問題があって、どんな解決策があるのか?解説していきます。 1. 走る前・中のトイレ(小)マラソン前になるとやけにトイレに行きたくな

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脱水はパフォーマンスを下げるのか?

何気なく当たり前にしている水分補給。 「ただ喉が渇いたから」「脱水は良くないから」という理由があるかと思います。概ね、水分補給は身体に対してポジティブに働きます。ランニングなどの運動時は特に。 けれども、ちょっと落ち着いて考えてみましょう。時々「体重が1kg落ちると、マラソンが3分早くなる」という噂も耳にしませんか。本当だとしたら、脱水状態になって軽くした方が早く走れるのではと思ったり。う〜ん、果たして脱水は一概に良くないのだろうか。 「脱水が2%以上になると…」日本スポ

これから来る!? "みなぎる"成分 「NO」 とは ~硝酸塩編~

NO(エヌオー(Nitric Oxide):一酸化窒素)は血管などの組織を柔らかくし、栄養素の供給が高まるなど様々な働きを高めてくれます。いわば "ブースター" のような役割を果たしてくれます。NOは食品に含まれる栄養素ではなく、体内で作られる成分です。1998年のノーベル医学・生理学賞で受賞理由となったのがこのNOの発見で、比較的新しい科学分野です。現在、健康・スポーツ分野の両分野で注目されています。 健康分野では Raubenheimerらが複数の観察・介入研究の結果を

疲労をわかりやすく"分解"してみた。

「疲れてます?」 しっかり寝れてスッキリと思いきや疲労感が拭えない。取り敢えず休むのが無難ですが、的確に取り除きたいものです。疲労は記録向上を目指すランナーだけでなく、誰もが悩みを抱える問題でもあります。 疲労の形も様々なので、闇雲に対策を講じていては "モグラたたき" の様相を呈してしまします。そんな疲労の急所を打つためには疲労を "見える化" すると、対策がしやすくなりそうですよね。そのために疲労を4つに分解してみました。 【場所】【程度】【様式】【原因】 以下こ

「覚醒力」で記録向上!カフェインの効果と活用法

国際オリンピック委員会でも走力アップが評価されているサプリメントの1つが「カフェイン」。効果も期待できる反面、注意点も多いので計画的な補給が大切となります。 マラソンランナーがカフェインを活用する時、どのような効果、特徴があるのか?お伝えします。 【効果】疲労を軽減カフェインの主たる効果は脳に直接作用して疲労感を和らげることです。コーヒーを飲むと眠気が覚めるのと同じ作用で、脳で疲労(睡眠)物質が溜まっても目が覚めた(覚醒)状態を保ってくれます。 また、 ・脂肪のエネルギ

【実践編】「覚醒力」で記録向上!カフェイン活用の具体

スポーツサプリメントとして注目されている成分の1つのカフェイン。利用できる製品も少しずつ増えてきていますが、実際にどのように使えばよいのか?マラソンランナーがレースで効果的に利用できる方法をお伝えします。 【おさらい】カフェインの摂り方のポイント【効果】疲労を軽減 【摂取量】体重1㎏当たり3~6㎎ 【タイミング】運動中 【注意①】摂り過ぎ 【注意②】個人差が大きい 以前の記事ではカフェイン摂取についての概要をまとめました。こちらをご覧になっていない方はまずはこちらをチェッ

マラソン練習でどんな補給をしているの?

~2021年 3月17日(火)~ 翌月にフルマラソン(個人的に実施)を行うため、それに向けた練習として2時間30分間走を行いました。場所は周回コースでアップダウンがある皇居にて。設定ペースは4'00/kmで臨みました。 スタート時刻9時半が12℃くらいで、FINISH時刻の12時頃は20℃近くまで上がる予報でした。風はほとんどなく、カラッとした陽気。走りやすい気候も後押ししてくれたお陰で大きな問題も無く、何とかコンプリートしました。 今回のこの練習では計画的な”栄養補給戦