弱体化TSのすゝめ

TSって何？

突然ですが、皆さんTSって何の略だと思いますか？
知らない人のためにとりあえずｇｇってみました。

2023/8/11時点の結果です

Google先生によれば、TSといえばトヨタ由来のクレジットカードの事……らしいですが、今回解説するのは自動車関連ではありません。

見切れているがトランスジェンダー・フィクションと書かれている

今回紹介していくのはこちらのジャンルになります。
トランスジェンダー・フィクション…………？
なんだか小難しい話だな……と思った人も居ると思いますが、特に社会派な話題をする気はありません。完全に性癖の話です。
T(トラン)S(ス)、時にTSF(トランス・フィクション)というかなりアンバランスな略称のつけられかたをしているこのジャンルは性転換の要素を含んだ創作物の事を指します。
有名な物で言えば「らんま1/2」や「君の名は。」
近年放送されたアニメでは「お兄ちゃんはおしまい！」などが特に人気を博しています。
今回皆さんにはこのジャンルの奥深さと魅力をほんの少しだけお話させていただこうと思います。

弱体化TSについて

TSのジャンルは色々

ひとえにTSと言っても非常に沢山のジャンル分けがされており、好きなジャンルも人それぞれです。
資料としてウィキペディアに掲載されているTS分類をご紹介しましょう。

変化方法だけでも多岐に分類できます

この全てを紹介していると世界の真理に到達してしまいそうなので、今回紹介するのは筆者が一番推しているシチュエーション一つに絞る事とします。

その内容がズバリ、弱体化TSです！

弱体化TSって何？

弱体化TSとは、TSの中でも性転換したことによる弱体化や不利益を被る事がメインのシチュエーションとなっています。
特に男性→女性に性転換し、背が縮んだことや非力になった事により四苦八苦する……といった場面が想像しやすいでしょうか。
比較的戦闘が起こしやすいライトファンタジーの世界観で描かれることが多く、TSしたことを周囲に隠すケースが多く見受けられます。

強者の幸せの話

TSの魅力は自身の体が変化する事による周囲との関係性の変化にあるのですが、中でも弱体化TSは自分の強みが失われた事に対する不安や恐怖が寝底に存在して関係性が変化していく特徴があります。
弱体化して美味しい存在と言うのは強者です。

強者と言っても色んな強者が居ます。
例えば物理的に強い存在。一騎当千の戦士。最強の魔法使い。
他にも権力を持った存在。一国の王や、貴族階級の存在。
他には種族的な優位を持つ者。吸血鬼や狼男など、生まれつき強力な能力を携えている種族。
そんな彼らが自分の強みを失って、無関係の異性へと変化してしまう……そうなった彼らが取る目的は多くの場合1つとなります。
「絶対に元に戻ってやるぞ！」
この逆境に対する負けん気……元に戻れさえすれば幸せになれると言う思考は元の自分に対する自信やプライドの表れとも言えます。

それはつまり強者故の凝り固まった価値観によって視野を狭めている状態でもあるのです。
例えば物理的に強い存在。強者故に理解されない孤独。
他にも権力を持った存在。他人を見下す歪な精神性。
他には種族的な優位を持つ者。弱者を踏みにじるような傲慢。
少なくとも創作においてこれらの要素はマイナスのものとして扱われがちです。
もっと周囲と仲良くしていればこんなに困る事もなかったはず……と思うのが所謂王道なのですが。
と、閑話休題。

皆さんさっきの話を聞いてこう思いませんでしたか？
あれ、弱体化TS要らないのでは……？
確かにこの話の作りでは弱体化TSは必須ではありません。ですがこのような知らない幸せを知る物語を色濃くするためのスパイスとして非常に優秀なのです。

弱体化TSの醍醐味

強者はプライド故に弱体化を他人に知られる事を避けようとしがちです。
そうなると勿論正体を隠して生活するわけですが、姿がそのままでは当然バレてしまいます。
ここで弱体化と同時にTSしていたとしたらどうなるでしょう？
当然、元の姿しか知らない人々からバレる事はなく初対面かつ異性として扱われるわけで、正体を隠すためには異性の演技をしなければなりません。
本人的には大恥を避けるための苦肉の策となるわけですが、恥の上塗りをしてしまっています。かわいいですね。

それからの弱体化TS

さて、単独で弱体化TSを解くことは普通に考えて不可能です。
条件が厳しい場合もありますが、何故弱体化TSしたのか自体が謎に包まれている場合すら存在します。
どちらにせよ仲間に事情を黙ったまま冒険する事になるわけですが……かつての仲間にせよ、新たな仲間にせよ、必ず別人のフリをしている故に今までと接し方も接され方も違ってきます。
強者故に得られなかった友情や、時には愛情が芽生えるかもしれません。

強者故のプライドによって狭まっていた価値観は別人となる事で解消され、関係性は変化し、正体を明かすか否か、バレてしまった時の事で怯え……美味しい部分は沢山ありますが、筆者はよくこの結論に行きつきます。

弱体化TSは元に戻らず結婚エンドがいいな～！

恋愛厨の欲望が溢れてしまっていますが、皆さんはこの説明を聞いてどんな道のりとエンディングを思い浮かべたでしょうか？
僕と同じでも違っても、弱体化TSというジャンルに興味を持っていただければ嬉しいです。