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ヨアヒム・レーヴ監督 「2014年のようなメンタリティが必要だ」

EURO2020は、ヨアヒム・レーヴ監督にとってドイツ代表での8回目のメジャートーナメント(W杯とEURO)であり、監督としては7回目で最後の大会となる。

来週火曜日(15日)に行われるEUROのグループステージ初戦フランス戦を前に、ヨアヒム・レーヴ監督が成功の鍵と後継者ハンジ・フリックについて語った。

ヨアヒム・レーヴ監督のコメント

― 先日、あなたはアンゲラ・メルケル首相を訪問した。首相からはどのようなEUROでのミッションを与えられた?
「我々は、大会についてはほとんど話さなかった。首相からは、チームの状態、トーマス・ミュラーやマッツ・フンメルスのこと、チームに経験をもたらすことができるかなどについて聞かれた。しかし、当然ながら目標に関する話はなかった。政治やコロナなど、我々の心を動かす様々なことについて話した」

― 今大会はドイツ代表監督としての最後の大会だが、それゆえに特別なものになる?
「どの大会も私にとっては特別なものだったが、今回も特別だ。これが最後の大会だからといって、懐かしんだり、特にやる気があるわけではない。この大会を最後に代表チームの監督を辞めるという決断にも納得している。私の心境やプロセスは、過去の大会前と似ている。私は今、大会に集中しており、可能な限り最善の方法でチームを準備している。楽しんでいるし、エネルギーも感じている。大会が始まるのを楽しみにしているよ」

― 成功で終わることができる?
「私は元気で、とても楽観的だ。チームのエネルギーと責任感に関して私が見て感じていることは、最高のものだ。選手たちの野心は非常に強く、成功したいと思っている。誰もがそれを知っている。いつでもすぐに準備ができるようにしなければならない。2014年(W杯)のクリストフ・クラマーのように、直前になってメンバーに加えられ、決勝戦でピッチに立ったのは、彼が常に高いテンションを維持していたからだ。チームには良いダイナミズムがある。2018年(W杯)は雰囲気が違っていて、チームにある種の重苦しさがあったが、今はそれを感じない。それどころか、雰囲気はとても良いよ」

― グループステージは厳しい組み合わせだ。フランスやポルトガルを止めるためには何が必要?
「我々はフランスをよく知っている。彼らは世界で最も変化に富んだチームだ。彼らがどのようにプレーするかは分かっているが、無限の柔軟性と変化に富んでいるため、ほとんど当てにならない。それは、選手たちの個々の能力の高さによるものだ。彼らは非常に強く、計算するのが非常に難しい。ポルトガルも、攻撃面でも非常に強力で、2016年(のEURO)以降、非常に高いレベルで安定してプレーしており、非常に均質なチームだ。我々にすべてを要求してくる対戦相手だ。彼らを相手にミスをしてはいけない。我々の集中力が常にピークに達していなければ、彼らはそれを容赦なく利用してくるだろう」

― 最近のドイツ代表チームに欠けていた守備のコンパクトさがより重要になってくる。あなたにとって最も重要な鍵は何?
「そうだね、それが鍵だ。コンパクトさは前提条件であり、基本でもある。それができないと、問題が発生する。そしてそれは、フランスやポルトガルの思う壺だ。2018年(W杯)のグループステージでは、3試合とも後手に回ってしまったが、それでは必ずしも突破する資格はない。我々はミスをしないようにしなければならない。もし、また追う展開となったら、難しいだろう。攻めの姿勢を崩さずに、それを体現していかなければならない。そうでなければ、このレベルのトップでは十分ではない」

― あなたが求める勝利のメンタリティは、より重要なものになるだろう。それはもう完全に身についている?
「成長している。批判したり、褒めたり、励ましたり、サポートしたりと、誰もが自分の役割を果たさなければならない。監督だけでなく、全員が責任を持っている。全員が気を配り、ミスを指摘し、コミュニケーションをとらなければならない。2014年(W杯)の時もそうだったが、このメンタリティは大会全体で培われるものだ。最初は確かに考え方やシステムについての意見が違っていたが、最終的にはお互いを認め合い、全員が何としてもこのタイトルを獲得したいと考えていた。今回もアプローチは良いが、それを大会で証明しなければならない」

― その中でミュラーとフンメルスはどんな役割を果たす?
「トーマスとマッツは重要な役割を担っていて、彼らがリードする必要がある。ノイアー、キミッヒ、クロース、ギュンドアン、ゴレツカなど、すでに活躍している選手がいた。今は、経験豊富な選手が増えている。これは我々にとっても良いことだ」

― あなたの後継者はハンジ・フリック。なぜ彼が適任なの?
「ハンジがこのポジションにふさわしい資質を持っていることは、誰もが認めるところだ。彼はバイエルン・ミュンヘンで、トッププレーヤーを管理できることを証明した。ゲームの方向性、ゲームの文化、彼が追求しているアイデアなど、すべてが非常に優れていると思う」

― 代表監督としての最後の試合が終わった時、タイトルを除いて、あなたの時代には何が残る?
「それは難しい質問だね。私が代表チームに加わった初期の頃を思い出すと、サッカーの発展が私にとって最も重要なことであり、それは常に私が戦ってきたことだった。私は、『トーナメントに参加して、何とかして勝つと言うだけでは不十分だ』と言った。献身性、闘争心、個々のクオリティ、それだけでは不十分なのだ。それが我々のプロジェクトだった。その点では、ここ数年、大きく前進している。苦い敗北もあったが、それも含めてだ。しかし何よりも、トーナメントを含め、技術的にもサッカー的にも優れた試合を数多くこなし、そこで我々がベンチマークとなってきた。それが2006年当時の私の野望だった。我々は多くのことを達成し、2014年(W杯)に最高潮に達した」

― すべてが終わったら、時間をとって再びキリマンジャロに登るの?それとも故郷のベルヒェンの山に登る?
「ベルヒェンは私の地元の山なので、もう一度見てみたいね。まだ予定は立てていないが、まずは感情的な距離を取らなければならない。それから数週間後には、黒い森をじっくり観察したり、家族や友人と過ごしたりしたいと思っている」


参照:6月9日、DFB公式

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